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初の共催企画!小野眼科医院さん主催で「たまにバル」を開催しました

5月21日(日)に、小野眼科医院さん(東京都新宿区)主催、一般社団法人たまにの協力で、”たまにバル”を実施しました。(”たまにバル”のいつものスタイル、”たまにカフェ”については、こちらの記事をお読みください)。
今回のレポートは、”たまに”のプレイスウォーマー・飯澤がお送りいたします。プレイスウォーマーは造語で、特定の場所や環境にいる人が、ご自身でいいなと思う自分でいられるように場を温める人のことを指します。場を温めると言っても、面白いことを言うわけでも、温度を上げるわけでもありません。その場が過ごしやすくなるよう、黒子のように、いたりいなかったりしながら堂々とこっそり動きます。

1. ねらい

さて、今回の”たまにバル”のねらいは、町のクリニック(医院)さんに対し、患者さんや地域のみなさんとの肩の凝らない交流の機会をご提供することでした。

通常のクリニック運営では、地域との接点が、クリニックの中、かつ、対患者さんに限定されてしまいがち。日頃から、地域社会にもっと貢献したいとのお考えをお持ちの小野先生にとっては、それはとてももったいないことです。

そこで、”たまにバル”を通じて、患者さんや地域のみなさんとの接点を、文字通りクリニックの外へと拡張し、3時間の肩の凝らないイベントを持つ。そんな機会を通じて、お忙しい業務の中でも患者さんや地域のみなさんと交流を、ホストさんや地域のみなさんに楽しい時間をご共有いただけたらと、私たちも精一杯サポートしました。

2. 当日の様子

普段は自分たちが気の向く時に、屋台で”カフェ”をやっている私たちですが、今回は、小野眼科医院さんとの初のコラボ企画。事前の企画打ち合わせの際に、院長小野眞史先生の「やるなら酒を出したい」という一声により、”たまにバル”としての開催を決定。それならばと、いつもお世話になっているデザイナーの斉藤重之さんに急遽ロゴもお願いし、院長夫人の量子さんもビールや美味しいおつまみをご用意くださり、準備万端!

の、はずが.....、当日は朝からバケツをひっくり返したような大雨。とても楽しみにお酒の調達や告知などの準備を進めてくださっていたホストさんのためにもなんとか晴れてほしい....。と思っていたら、開催直前に晴れ間が! 初回の”たまにバル”は、無事開催となりました。

はじめにいらしたのは、カップルの方。お話を伺ってみるとこれからL'Arc〜en〜Cielのライブがあって、時間に余裕があるので散歩をしているとのこと。「飲酒した状態でライブを見れないのでお酒を飲めないんですよー。入場の時にアルコールチェックがあって」とおっしゃっていたのでコーヒーを飲みながら立ち話。その隣では昨日来院されたお子さんがお菓子を食べていました。「イベントがあるって聞いて明日絶対行きたいってお母さんに言ってたんだって」と院長夫人の量子さん。

1度通りすがった方が戻ってこられて「シェアハウスの運営をやっていて、運営している近くの家に備品を置きに行ったんです。これは今何をしているんですか?」と話が始まり、ここの近くにシェアハウスあるの?!あそこの裏です、なんてご近所情報が聞けました。

ビールどうですか?に驚きながら「いいんですか!?ありがとうございます!今日は休みでスーパー行こうと思って歩いてたんです」から話が始まって、眼科だったんですねー!どんなことに困った時に来院していいのかがわかりました!とお話しくださりながら、スーパーに行かれるのをみんなで見送りました。

患者さんやホストである院長先生の友人、通りすがった近所の方、用事があって遠方からいらしていた方など、31人のゲストがいらっしゃいました。

また雨が降ってこないかな?と、雨上がりの屋台は少々心配でしたが、みんなでゆったりと楽しみました。

ホストである小野眼科さんの駐車場で行いました。

3. 今回の試行での学び

《 告知で築かれる縁と「自分がいる地域」を噛み締める 》

雨の後だったためゲストの数は少ないかも知れない、とも思いました。が、ゲストがいらっしゃるかどうかよりも貴重だなと感じたのが、今回の告知をしたことで長年会っていなかった方と会うきっかけになったり、地域と関わる意思があると表明する機会になったりしたことです。

例えば、用事があって行けないからと近所のラーメン屋さんがチャーシューを差し入れをしてくださいました。ゲストの方に振る舞うと同時に、「これ、あそこのラーメン屋さんのチャーシューなんだよ」と話題に上がり、みんなで「美味しいね」と自然と感謝の気持ちがわきました。

行きたいのだけど店番で行けないと話していた方には、ホストがコーヒーをお店まで届けに行くなど、普段より踏み込んだやりとりが発生しました。

他の地域に住んでいる知人にお話しした時は「私の地域でもできるかも!」と話に華が咲いたそうです。

告知することで普段とは異なる縁が築かれ、ここは「自分がいる地域」なんだなあという実感が湧いたように感じられました。

《 人通りがある道で開催すると、思わぬゲストと出会う 》

東京拠点開催時は通り抜けできない道で、京都拠点開催時は住宅街の近所の方しか通らない道で屋台を広げています。そうすると、「今日カフェの日なんだねー!」のノリで顔を出してくださる方もいらっしゃいます。

今回はスーパーなど人が集まる施設のある大通りの少し入った所にある病院の敷地内でだったからか、ちょっと出かけようと歩いていた方、ライブ前に散歩をしていた方など、地域内に住んでいない方とも出会いました。

人通りがある道は外に出て行動する理由があって道を歩く方が多いので、考えてみれば当たり前ではあります。ただ、地域在住でない方との出会いは普段以上に一期一会を感じ、新鮮でした。

《 お酒によってつくられる雰囲気 》

コーヒーやお茶を振る舞っている時は「へえ!」といったリアクションが多いのですが、「お酒もありまして」と話すと「お酒!?いいんですか?じゃあお酒で!」と、何とも軽やかな返答とともに足を止めていただきました。

さながらBBQのようなノリで、”たまにカフェ”とは一味違ったワイワイした雰囲気も心地良かったです。お酒はコーヒーとは違う「ワイワイ感」が生まれるのだなあとわかりました。

《 地域に根付いたお仕事をしているホストだからこそ 》

”たまにカフェ”を開催すると毎回聞かれる質問「なんでこんなことしてるんですか?」。
提供がなく、「一般社団法人たまに」として開催した際に質問の回答をすると「そういう活動をしている人もいるんだねー」と受け止められていると感じます。が、ホストである院長先生の「病院として地域の方々ともう少し交流したいと思って」の回答に、みなさん合点がいった様子でした。何科の病院でどんなことを思いながら病院を経営しているかなどのホストさんの想いが、地域の方々にさらさらと伝わっていきました。
地域に根付くお仕事をしているホストさんだからこそ、地域に対する想いがなめらかに伝わり、ゲストさんもすんなり受け入れていらっしゃっていたのではないでしょうか。今回の”たまにバル”は今まで表出しきれていなかった小野眼科さんの地域への思いが形になったということかな、そのお手伝いができたなら何より嬉しい!と思いました。


終盤には「日本酒を出そうか迷っていたんだよね」と院長先生が呟き、病院の方に入っていかれたと思ったら、冷え冷えの日本酒が登場!しっかり準備なさっていたようです。どんな日本酒?上等品じゃないですか!かんぱーい!わー美味しい!と盛り上がりました。
ホストさんも準備からとても楽しんでくださった様子で何よりでした。
引き続き、「一般社団法人たまに」では、地域のみなさんやチームでゆるいつながりを持ちたいと思っている方がお金を出して主催者(ホスト)として活動するサポートをしていきます。
ご興味がある方は「一般社団法人たまに」WEBサイトのコンタクトフォームよりご連絡ください。

文:飯澤絹子



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