2+2に2+2を加えてブツ8(近鉄電車の話)
写真と題名で何が言いたいかが伝わる人は、おそらく相当の少数派だと思われます(笑)
写真は休日ダイヤの大和西大寺駅。写真手前には4両編成の電車がすでに停まっていて、そこに奥の方からやって来ている電車が連結されようとしている状況を示しています。
が、時刻表上はさきの表現とは逆で、近鉄奈良からやってきた4両編成の電車の前に、大和西大寺から4両の電車を増結して一路、大阪難波と神戸三宮へ向かう列車となっています。
ここに近鉄奈良線の興味深いところがあれこれ見えてきます。
大和西大寺で奈良線の快速急行の電車が増えたり減ったりするのは日常のこと。ただ、基本は奈良側(東側)の電車が増えたり減ったりするようになっていて、今回のように神戸側(西側)の電車が増える対象となるものは多くありません。
また、阪神なんば線に直通する快速急行は8両編成の場合、奈良側に2両+神戸側に6両となるものが多数派で、10両編成となる場合も奈良側に2両が2組+神戸側に6両となるものが多勢となります。
ところが、この快速急行は4両と4両の連結。前述の原則にあたらないパターンだったということになります。
さらに、手前に停まっている4両編成にはもうひとつネタがあります。
それは、この4両編成は車庫から出てきたものではなく、天理駅から急行としてここ大和西大寺まで来たものであるということ。
実際に大和西大寺のひとつ手前の停車駅である西ノ京までは、大和西大寺ゆきの急行として案内されていますが、大和西大寺駅に入ると、4両という短い編成であるにも関わらず、ホームをスーッと抜けて大阪難波方に寄せて停車します。
すなわち、天理線・橿原線からこの電車に乗って奈良線の大阪方面に向かうつもりであれば、快速急行の停車駅に用がある場合はそのまま乗っていればいいということになります。
近鉄には、このような不思議な組み合わせの列車があちこちで設定されているのですが、地元の日常の利用者は慣れたもので、平然と何事もないように乗り降りしています。
知っていればうまく活用したい、フツーの電車の不思議体験でありました。
それでは次回の投稿まで、ごきげんよう。