大学生の課外活動の責任と学生自治の今後について
先日慶応義塾大学の応援指導部が不祥事を起こしたという事がニュースになりましたね。僕は学友会の役人ですから、この辺のニュースに敏感です。
実際部活動はケガをさせた場合、誰がどこまで責任を取れるのでしょうか?また、注意を行き渡らせたり、再発を防止するためには誰が動くのでしょうか?
そもそも部の責任の取り方ってどんなもの?
日本人は「責任」が大好きですよね。「責任」の辞書的な意味には、「自分が関わった事柄に対する義務」、狭義では違法な行為をした者に対する制裁行為で、民事責任と法的責任があるとしています。たくさん使う時はありますが、考えるほど深い言葉です。
部活動の不祥事に対する「責任」は、制裁を負わされる事、あるいは自分のした事を反省するなどとして捉えるべきだと考えます。この場合、責任を「負わせる」あるいは罰を執行する機関は、私たちの大学で言うところの学友会だとか、学生課などの、部活動の上部組織・厚生組織がこれにあたります。
慶応義塾大学の場合、応援指導部と呼ばれる団体の所属先が調べても出てこないので、学生主体の上部組織がないのかもしれません。そもそも応援指導部は部活動の集合体と見る事ができます。つまり上部組織は職員や教授らなどで構成される組織であると思います。
では部活動での責任はどのようなものがあるでしょうか。
部への謹慎処分、所謂「停部」と言われる措置が一般的でしょう。数か月間で済む事もあれば、無期限停止などもあります。もちろん本当にひどい場合、警察などが介入して法的措置もとります。大会への参加禁止なども、重い処罰です。少し弱いところになると、部長などの責任者交代もあり得ます。学生主体の上部組織が出せるレベルとなると、奉仕活動だとか、部員の謹慎処分などが挙げられるでしょう。
民事の範囲になると、損害賠償という話にもなりますし、裁判する場合もあると思います。法的責任と民事責任双方が同時に取られる事になります。
大学生の責任能力問題
大学生の責任能力についての僕の考えですが、責任を取るべき本人たちと、社会の一般常識の間に差がある場合も多いと思います。年を取るにつれて責任能力は増大しますが、精神的成長が間に合っていない人も大学生には多くいると思います。
一方これについて学生に対して指導するような事はまずないでしょうね。あるとしたら親切な大学です。もう高校生の内に分かっておくべきことなのです。しかし高校では社会に出た時の責任やルール・マナーについて詳しく指導する時間を多く取っていないと思います。
現実にルールやマナーの認識が高校生で止まっている人が多いから、社会人に比べて幼稚な不祥事が明るみに出やすいと考えられます。例えば大学生の飲酒事故の多さなどが挙げられます。この問題が解決するのは難しいかもしれません。
若者の飲酒事故についてはこちらの記事もどうぞ
学生による自治のあり方
これからというか、これまでもそうであってほしかったのですが、学生自治組織には様々な場面で事故防止、再発防止をする為の取り組みが必要です。教職員が学生にルールやマナーを教えない以上、学生主体で教えるしかありません。
もっと具体的に言えば、学友会での共通のルール作り、罰則の時代に合わせた改定、教職員との連携強化、事故対応マニュアルなどの作成、などなど。例えば僕たちの大学では、部活動・同好会・愛好会などが学外でイベントや飲み会を行う場合、学校と学友会に届け出るよう義務付けており、事故が発生した場合の連絡網も作っています。
僕は今まで大学祭やイベントの運営に携わらせていただきましたが、その度に「事故対応マニュアル」を作成してきました。想定しうる事故の対処法や事故発生後の連絡網などで構成される文書です。引継ぎ資料になかったのでびっくらこきました。文書は関係機関や部署に一斉に配布し、問題が起こったとき均一に対処できるようにしました。
僕の大学の学友会の問題は2つあって、最初は、基本的に先輩から後輩への口伝えで仕事を教える事が多い点です。このことは、先輩が経験しなければ、次に伝わる事もないということです。次に、文書で示されている役割や仕事が時代にそぐわない、古いものが多いという事です。この2つの問題は、近年の学友会の怠慢です。大きな事故が起きても、対処できない可能性があります。
現在僕の所属する文化局本部では、マニュアル化による各役員の対応平滑化と、ルールを各部活に「守らせる」事を徹底して行う事で、学友会の抱える問題に立ち向かおうとしています。まだまだ発展途上ですが、何年かけてでも、改善していきたい問題ですね。
話が少し迷走しているのでまとめたいと思います。
まとめ
まず、大学生というのはほぼ社会人です。刑事責任も民事責任も問われます。一方その事について自覚のない学生も少なくないという現状があります。
部活動は学生の集合体ですから、事故が起きたときは当然団体としての責任を問われます。責任の取り方には色々な種類があります。
これからの学生自治は、事故が起きた時に備え、あるいは事故を防止すために、文書にしたり、ルールを徹底するなど色々な改善が必要です。
こんな感じですかね。僕自身大きな事故に遭った事はありませんが、これから起こりえる事も考えて、社会人としての責任感をしっかり持っておきたいですね。
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