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深夜、風雨で夢が覚める

寒い。午後9時半。昨晩はいつもより早く薬を手に取った。少しでも睡眠を長くとりたい。
睡眠薬と抗うつ薬を冷たいお茶で流し込んだ。

そしてお湯を出して手を洗い、水槽の水を足しておく。熱帯魚達は、まだ元気に泳いでいる。水槽灯は午後0時まで切れない。

静かに布団に潜り込み、ふーっと息を出した。やっと休める。

スマートフォンでVtuberの麻雀配信をかけて、聴くだけ聴いておく。麻雀のルールはよく分からない。トランプの方が楽しいと思っている。

30分ほど経ち、次第にうとうとしだした。睡眠薬が効いてきたのか。

あぁ

WoTのクランを探していた私が、「ウンバボ族」見つけたのは、2年半前のことだった。

最初のクランは何だかよく分からない内に爆発してしまって、当分はクランは要らないものだ、と思っていた。

一人で戦車に乗って、静かに過ぎていく日々。

虚しい。

どこか楽しいクランはないものかなぁ。

私はコミュニティのクラン求人を開くようになっていた。

ACWP1はどうだろうか。なんだか強そうだから、自分のスキルも上がるだろう。

ペラペラとページを捲っていく。

「クランメンバー募集中!現在1名追加!」

というクソデカ文字が目に飛び込んできた。

ウンバボ族というクランらしい。人数は少ないが、6拠点戦はやりたいとのことで、メンバーを募集しているらしい。

クランのホームページに飛んでみたが、まともな連中じゃないのは明らかだった。
なんでWoTクランでキャッサバ食ってんだろう。

しかし、族長と呼ばれる人の配信を見に行ったら、なんだか面白い人である。
上手いし、何よりゲームを全力で楽しんでいる姿は、好印象を受けた。

このクランにしよう。

歳月が過ぎ去り、私はウンバボの副司令官になった。みんなAPEXをやっているけど、私は戦車に乗っている。
へんだなぁ。

そして、あ...

ゴウゴウとした音で、微睡みから覚めた。
時間は23時過ぎだ。

風が強くなり、雨が降っている。

Vtuberの話す声が、まだ聞こえる。

私は寝返りをうち、昔の事を想っていた。

インターネットを渡り歩いてまだ6年、色々なカテゴリを楽しみ、「消費者」として生きています。 そんな文化の消費者の毎日思ったことアレコレを書いていきます。雑記。