部族むかし話「ないただいぶつ」
昔々あるところに、1人の王様がいました。
王様は、美味しいものをたくさん食べて、綺麗な女の人をいっぱい侍らせていました。
何も不自由のない生活で、酒を毎日のんでは夜の運動に励んでいました。
王様の暮らす町の人たちは、日々一生懸命働いているのに、所得税と消費税をたくさん取られて、苦しんでいました。
もしパンを1つ作ったとしても、パンの内側の部分だけ税金で持っていかれて、食べることができるのはパンの耳だけでした。
ある日、そんな町に親子二人で行商をする「たかし」と「たかしjr」がやってきました。
彼らは遠い島から持ってきた貝や果物を売って一儲けしようと考えていたのです。
しかし、町の人たちはお金をみんな取られて無一文でしたから、どんなに頑張っても1つも売れませんでした。
しばらくすると、城から兵隊がやってきて、
「ここで商売をするなら関税を払ってもらう。ついでに法人税も払ってもらう。もし稼ぎが出たら所得税ももらう。」
と告げました。
たかしは「うちは関税自主権と治外法権がある。」と言い、「もしそっちがその気なら裁判でもやるぞ。こっちは金ならいくらでもあるんだ。」と力強く言いました。
兵士たちとの押し問答は暫く続きましたが、たかしが「この資本主義の犬!」と罵ると、兵士は「侮辱だ!」と罪状を言ってたかしを縛り上げ、城まで連行していきました。
城では王様が待っていました。王様は言いました。
「税金を払わないなら差し押さえをするしかない。侮辱罪については身体で払ってもらうしかない。」
たかしは言い返しました。
「私の部族との協定では税金も身体も自由なのだ。」
王様は「そんな協定を結んだ覚えはない。誰か連れていけ!」と聞く耳を持ちません。
王様は魔法使いを呼ぶと、「このクソデカいだけで能無しのゴミクズを石に変えてしまえ!」と言いました。
しかしたかしは黙って見ているわけもなく、体を巨大化させる魔法を唱えました。魔法使いも同時に魔法を唱えました。
次の瞬間、たかしの身体は全長120m重量4000tのブロンズ像になっていました。
余りの重さから城は崩壊し、王様は崩れた瓦礫の下敷きになって圧死しました。
この光景を見たたかしjrは、「これで戦争の口実ができたな」とニヤリと笑いました。
暫くすると、ウンバボの誇る第二機械化装甲師団が国境を越えて王国に侵入しました。
王様のせいで疲弊した民たちは、喜んで土地を差し出し、こうして茨城県はウンバボ族のものとなりました。
めでたしめでたし
インターネットを渡り歩いてまだ6年、色々なカテゴリを楽しみ、「消費者」として生きています。 そんな文化の消費者の毎日思ったことアレコレを書いていきます。雑記。