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蒼い羽を揺らして

週末は1週間のVtuber記事をまとめて読むことにしている。炎上解説記事が多くて少し寂しい。そんな中で、少し気になる記事を見つけたので、紹介したい。

この方は蒼月エリの曲を先週のパトラの歌謡祭リレー配信で初めて知ったそうだ。周防パトラが蒼月エリの為に作曲した「蒼い蝶」を、この配信でパトラ自身の声で披露したのだ。
蒼月エリを知らない人が出る...もうそれくらい年月が過ぎたんだなぁと感慨深い。

蒼月エリ

現在Vtuberグループ「ハニーストラップ」ただ独りの引退したVtuberである。
デビュー配信の時、「音楽がやりたい!ギターが弾きたい!」と大きな声で言っていたのを良く覚えている。

彼女の歌声を忘れることができない。何度も弾き語りしてくれたあの声...。すべらかで力強くて、少し淡くて、心に安らぎを、魂に語りかけられる声だった。

当時の配信の様子が、少しだけニコニコ動画に残っていた。その評価の高さは、マイリスト数がコメント数を上回っていることから伺える。

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1時間の配信の間ずっとギターで弾き語りをする、そしてレベルがメチャクチャ高いというのは、当時のVtuberファンの度肝を抜いた。

彼女は、Vtuberをすることで歌を歌い続けられることを誇りに思っていたのだろう。彼女の夢は、音楽を続けること...Vtuberは手段の1つだったのではないか。

しかしハニーストラップという仲間のなかで、同じ活動を通して、5人は本当に仲が良くて幸せそうだった。

仲違いをするような要素がなかったから、やっぱり活動を通して考えた結果としての「音楽をやりたい」という夢を叶えるために「一歩踏み出した」というのが、引退の理由なのだろう。

私は、774inc.所属のVtuberのなかで、引退が一番ショックだったのが蒼月エリだった。それはたぶん、他のファンにとっても「ショックだ」という人は多いと思う。

それだけ影響力がある人で、ハニーストラップを構成する大きな要素だった。

だから残ったメンバーも、忘れることができない。

周防パトラが時折、自分のギターで自分の声で、彼女の為の曲である「蒼い蝶」を歌うのは、蒼月エリのことを大切にしているからだろう。

ファンも、未だに彼女のことを応援している人は多いのだ。ハニーストラップのイラストを描く人で、エリの絵を描く人もまだ多い。

蒼月エリは、Vtuberという「額縁」の中で生き続けることができなかった。そして、自らガラスを破り飛び出していった。

青い空を飛んでいく蝶の残り香を、ただ窓の前に立って見続けている。


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インターネットを渡り歩いてまだ6年、色々なカテゴリを楽しみ、「消費者」として生きています。 そんな文化の消費者の毎日思ったことアレコレを書いていきます。雑記。