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玉虫の感話~新兵に向けて~

皆様、ありがとうございます。ありがとうございます。

ウンバボ族副司令官の玉虫であります。本日はよろしくお願いいたします。

さて、私がF-SIA(フリージア)というクランに入ったのは2017年であります。その頃、大手クランへの登竜門として3~4の集団戦育成クランがあり、F-SIAもその一つでした。当時クランは設立から半年経っていない新鋭クランであり、その方針もそれまでのクランと別次元と言われるほどの体系的な育成プランを元に運営されておりました。今までにない最新鋭の育成クランであったわけです。

しかし、F-SIAは私が入隊してから10か月ほどで解散しました。多くは語りません。争いの絶えないクランでした。最後の数か月は嵐が吹いて、多くの人がクランを去りました。ついに私は何もしないまま最後のメンバーとなり、その死にざまを見届けたのであります。

今、私がWOTのクラン活動というものに参加するようになってから、5年の歳月が流れました。その間、最強と謳われたCROWNは衰退し、多くの育成クランは死に絶え、チルダが招集され崩壊してクランはIMPCTに生まれ変わり、ジャガイモ畑は多くのツイッタラーを産出し、HYKは6拠点戦において急速に力を増して席巻しました。
考えてみてください。これだけのクランが数か月のうちに急成長し、一瞬のうちに消えている。これはどのゲームから見ても、WOTほどコミュニティの移り変わりの激しいゲームはないのだと思います。

ともかくもF-SIA崩壊後にウンバボ族に転がり込んだ私は、そうした情勢を時に鼻で笑いながら、あるいは時に悲壮感を持って、ずっと眺めていたのであります。この感覚は、多くのクランの運営に携わってこられたユニカム諸兄には、わかりやすい感情であることでしょう。

しかし多くの移り変わりの中で、ウンバボ族は時勢に飲み込まれることなく、ただ独り波の中で立っていたのであります。これは事実です。他のクランが波風を立てて去っていくなか、ウンバボ族はそこにあった。

特に2回のCWE参加は、私にとっても新鮮な感情がありましたし、それ以外にも多くのイベントを通して、このクランを芯から味わってきた。

しかしながら、その全ての期間において、私は思うわけです。
「ウンバボのみが立っていた。変わらず立っていた」と。

CWEの目標がなんだったのか、メンバーの方は覚えてらっしゃる方はいるでしょう。
「族長の顔を、マップに貼りたい」
この一心で、ウンバボはクラン全体を動かし、CWEにおける領土獲得のために真剣に戦ったのであります。

ウンバボの芯の部分、つまりたかし族長の人柄、人徳にこそ、このクランが立ち続けられる理由があるのです。族長は見る人を楽しませ、時に圧倒させる能力を持っている方です。それは私が2018年の夏、私が初めてクランの門を叩き、族長の配信を初めて見た時から、一瞬たりとも変わらない感情なのです。

2019年の冬、私はその尊敬する族長に直に会い、サインを要求しました。族長にとって、サインを要求されるのは初めての事だったようです。族長は、何分も時間をかけて、私の為に一筆したためてくれました。それがどれだけ嬉しかったか。今でも私の宝物です。

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族長がクランにあまり顔を出さなくなり、クランの運営から少しずつ手を離していくようになった時期であっても、私は族長への忠誠を忘れませんでした。ウンバボ族は族長への畏敬でもって諍いなく平穏で過ごせており、族長なくしてはクランが成り立たないことを知っていたからです。

故に私は、族長が何度も言われる「WOTにおける最高責任者は玉虫である」という言葉を、聞かないふりをして誤魔化してきたのです。
それはたかし族長こそ、ウンバボ族の全てを背負うお方である、絶対の存在であると信じていたからです。
それで私は、「クラン運営してみたい」という野望を、数年に渡って噛み締めて隠し、平穏無事なウンバボ族の日々を過ごしていたのです。

しかし、今年になり、族長は公認コントリビューターから退任されました。それは栄転でもある。族長にとって縛りであったWOTから離れ、純粋にゲームを楽しみたいという強い希望に溢れた退任であったと私は思っております。

ゆえに私は、従来の考えを改めて、族長を補佐する立場から、ウンバボ族の舵取りを行う立場へと変わり、思案を巡らすことにしたのです。
それは族長を縛り付けないために必要なことでした。

最近入隊した、あるいはこれから入隊する皆さまは、族長の足跡を辿り、族長を芯とするウンバボ族の未来への、「希望」です。

今やクラン運営というのは至難の業であり、新参の戦車兵など見かけることは殆どなくなりました。
旧来あったクラン活動は限界を迎えつつあると考えております。

それでも今回、10名程度とは言え新入隊員の募集をしたいという私の考えは、これから起こりえるであろう様々な災厄から、クランを守りやすくするための予防措置なのです。
ウンバボ族に少しでも新しい風を迎え入れ、風通しの良い空間にしたい。

ゆえに、あなた方は希望なのです。

ウンバボ族も今後、新しい方向へとチャレンジしていきます。
族長への忠誠と畏敬を、未来へとバトンタッチしていこう、私はそう決意しております。

長い間ありがとうございます。どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。

インターネットを渡り歩いてまだ6年、色々なカテゴリを楽しみ、「消費者」として生きています。 そんな文化の消費者の毎日思ったことアレコレを書いていきます。雑記。