【続おすすめ本】『もし徳』で再発見!言葉で屈強な武士団を動かした日本人女性!#188
おはようございます、tamamioです^o^皆さん、『もしも徳川家康が総理大臣になったら』は読まれましたか?(以下・『もし徳』)
昨日の記事で書いたように、私はまだ読んでいる途中です。今、第2部で、今までのイケイケから不穏な空気が流れ始めたところです。いいですね~!ここから、私の大好きなミステリー要素が入ってきました!
1 言葉の力で人の心に火をつけるプロ・政治家
ところで皆さん。「大衆扇動」と言う言葉をご存知ですか?「扇動」とは「大衆の意見や行動を特定の方向へ直接導くための意図的活動」(ブリタニカ)です。「意図的活動」は「演説」であることが多いです。
扇動のプロと言えば政治家ですが、有名どころではナチス総統・ヒトラーです。ヒトラーは言葉だけで大衆を動かし、何百万人もの命を奪い、歴史に大きな傷を残しました。
ヒトラーのしたことは本当に許せないし、恐ろしいことです。こんなことをもう二度と起こしてはいけない。ただ、「言葉のもつ力はそれだけ大きい」ということです。
さて、「言葉で人を動かした政治家」と言って、私が一番に思い浮かんだのが「リンカーン大統領」です。南北戦争時の”government of the people, by the people, for the people”。
でも実は、リンカーン大統領よりもずっと以前に「言葉だけで人を動かした政治家」が日本にもいたのです。しかも女性!その人の名は
北条政子
2 言葉で武士団の心に火をつけた日本人女性
北条政子は鎌倉時代の女性で、鎌倉幕府創始者・源頼朝の妻でした。幕府創設までの苦難の道のりを、夫を支え、夫亡きあとも幕府を支えるまさに「国母」。
そして「尼将軍」として、幕府を滅ぼし実権を取り戻そうとする後鳥羽上皇と対峙します。天皇家の敵・賊軍となり意気消沈する鎌倉武士団を前に、こう語りかけました。
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「故右大将軍(頼朝)が朝敵を征伐し、鎌倉に幕府を創って以来、官位といい、俸禄といい、その恩は山よりも高く、海よりも深いもの。(中略)ただし、後鳥羽上皇のもとに参ろうと思う者は、今すぐ申し出なさい。その者はこの尼を殺し、鎌倉中を焼き払い、その後に京へ参るがよい」
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「山よりも高く、海よりも深い」って、北条政子の言葉だったのですね。そして、「この尼を殺し~」のくだりがすごすぎます。この時代に、この状況で言うのは、単なる虚勢ではないはず。
命を差し出す覚悟で発した言葉、ここが「政子の戦場」だったのでしょう。その覚悟が鎌倉武士団(全員男性!)の心を動かし、命をかけて朝廷と戦ったのですね(承久の乱)。
リンカーンから約600年も前に、言葉だけで人の心に火をつけた日本人の、しかも女性がいた!ということを、恥ずかしながら今頃知ったtamamioでした。
3 tamamioが好きな女性の演説(ジョーク?)
『もし徳』でも、総務大臣として北条政子が登場し、同じように演説します。この部分を読んで「あ、そうか!」と今日の発信に至りました。
それにしても、男性も強いですが、女性は強いですね!女性の演説と言って、私がかっこいい~!!と痺れたのが、英元首相・サッチャー女史。
「わが内閣に男は一人しかいないのか」
1982年のフォークランド紛争で、武力による島の奪還に難色を示す閣僚たちを前にこう言い放ったそうです。もっとも、これは「後で作られたジョーク」らしいのですが、この気概がかっこいい!
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。今日こそは『もし徳』を読破します!皆さんも、良かったら読んでみてくださいね!また、感想も交流できたらうれしいです!
では、今日も素敵な一日を!そして、Enjoy Summer!
【追記】
北条政子の演説は、原稿だけ書いて代弁者に渡した、との説もあるそうです。そっちの方が現実的かも…