11、正義(大アルカナ)解説
11、正義
大まかな意味(正位置の解釈)
赤いローブと金の冠を戴いた女性が、右手に剣を構え、左手には天秤を携えて厳しい表情でこちらを見つめています。白い柱に女性は挟まれており、彼女の背後には赤のドレープが光り輝く世界が隔てています。女性は水=「聖杯/カップ」のスートと関連があり感情を象徴し、赤い色は火=「棒/ワンド」のスートと関連があり行動や情熱を暗示し、剣はそのまま「剣/ソード」のスートの知性を、黄金の世界や冠は「金貨/ペンタクル」のスートの豊かさと関連がありそうです。この女性が見つめている状況には4つのスート全ての要素が絡んでいると見て間違いなさそうです。その全てを勘案するため、決して「正義」の判断する状況が冷徹な論理にのみよるものではないことを予感させます。ただ、それを切り分けるのに使用されるのが「剣/ソード」に象徴される知性である点に、覚悟や心の張り詰めた平静さを感じさせるだけです。
女性の天秤の2つの皿や彼女を挟む2本の柱は、2つ以上の物のバランスを考えるバランスを示すようです。彼女は黄金の冠に象徴されるような圧倒的な頭脳を使って、正当な結論を導き出そうとしているようです。その剣を振るう先に対して彼女は容赦しないでしょうが、判断も正確でしょう。
★意味:論理的に物事を非常に冴えた頭で考慮している状態、決断を下そうとしている状態、公平に物事を判断しようとしている状態、感情よりも論理や妥当性を優先している状態
★人間関係/恋愛上の意味:相手との関係を非常に冷静に見ている状態、相手の良い面も悪い面も見つめている状態、平静な心境で相手と距離を近くしすぎずに物事を考慮している状態
逆位置
逆位置で出てくる正義のカードは、女性の持つ天秤が傾き、冠が落ち、剣を上手く振るえなくなった姿です。理不尽や敗北、正論が通らないこと、何か汚いことが罷り通りそうです。
★意味:理不尽がのしかかる、不正が罷り通る、敗訴、正当な訴えが受け入れられない時、不義を成している状態
★人間関係/恋愛上の意味:理性的な判断ができず感情的になり頑なになっている、つっけんどんな態度、周囲の人物がもたらすどうしようもない理不尽がある、(今までの積み重ねがよくても)理不尽が降りかかること、(稀なケースでは)浮気や不正など裏切り行為
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