2.「タロットを知る」
a、タロットとは?
タロットカードは今昔を問わず様々な物語の題材になったり、テーマを暗示するため使用されてきたりした魅力ある品です。ゲームシリーズや、漫画/小説のモチーフになったり、ミステリのトリックに使われたり、タロットカードの深遠な暗示と華麗な絵柄は多くの作家や読者、視聴者を幻想の世界へ引き込んできました。意味は分からずとも、煌びやかな演出や美しいモチーフに心惹かれた方も少なからずいらっしゃると思います。
タロットカードとは、古代の魔術師・アレイスタークロウリーが発明したとされている78枚のカードデッキです。22枚の大アルカナと、56枚の小アルカナからなり、特に小アルカナは現在のトランプのもとになっています。「アルカナ」とは、「隠された」という意味で、まさに魔術師によって秘匿された知識を我々が得ている……という、魔術師からの時代を超えた知恵の継承を行っていることにもなるでしょう。
b、占いへの向き合い方
占いとは、超常的な力を借りて自分の今後の命運を予測しようとする、人間が太古から繰り返してきた一種の儀式です。
タロットを含め、洋の東西を問わず様々な占いが存在しますが、原則として、「一度目の結果が一番正確である」と掲げる占いが過半数です。
ある事柄について占い、仮にその返答が意にそぐわないものだったとしても、半日以上は時間を置いて占いましょう。
c、大アルカナ/小アルカナ
大アルカナとは、「愚者」のカードから始まり「世界」のカードで完結する、22枚の絵札による愚者の旅路を描いた物語です。大アルカナとは一般的に人生で遭遇する哲学的なテーマ、越えなければならない命題、心理的な葛藤を示す、より抽象的なカード群と言えます。
小アルカナは、「棒/ワンド」・「金貨/ペンタクル」・「剣/ソード」・「聖杯/カップ」の4つの「スート」から成る56枚のカードです。各スートはそれぞれ「エース」から始まり、「キング」で終わる14枚の絵札より成立しています。小アルカナは日常的な出来事や、より具体的な事象を占うに適したタロットの一部と言えるでしょう。4つのスートはトランプに直すと、順に「棒/ワンド=クラブ」、「金貨/ペンタクル=ダイヤ」、「剣/ソード=スペード」、「聖杯/カップ=ハート」に対応しています。1〜10の絵札が存在し、ナイト(ジャック)、クイーン、キングが存在するところはトランプと一緒ですが、もう一人ペイジ(王子あるいは姫)のカードが存在する点が異なります。
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玉置夕のやさしいタロット解説(大アルカナ編)
玉置夕のやさしいタロット解説において、11/25/2020〜12/19/2020までに更新された内容をお得にお纏めしてあります。 ・タロッ…
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