16、塔(大アルカナ)解説
16、塔
大まかな意味(正位置の解釈)
黒い空を背景に、白い塔が黄色い雷により撃たれ、炎上して崩れようとしています。投げ出された二人の人物はやや地位のある人物のようで、この塔に匿われていたのでしょうか。しかし彼らが手にしていた栄華も脆いもので、高い崖の上に立った更に高い塔の上から転落しようとしています。彼らが生きているかどうかは神のみぞ知る所でしょう。この塔は「神の家」と呼ばれる、キリスト教圏における医院や教会を示すカードですが、果たしてキリスト教における神は理不尽に、何の罪や傲慢もない建物を破壊したりするでしょうか?何かしらの無理や邪な事情、悪き思惑や策略、誰かの悲鳴が積もりに積もった結果、王冠を抱くほどに立派なものでも無に帰さざるを得ない状態となったのでしょう。完全な崩壊やこれまでの積み上げが激しく打ち壊されることを予感させる、タロットカードの中でも最強の破壊のカードです。
★意味:完全な崩壊が訪れること、溜めていた不満や怒りが爆発する状況、無理のあった状況が完全に破壊されること、離散や崩壊を経ること、(非常に稀な場合においては)事故や災害などの衝撃的な出来事が突然起きること
★人間関係/恋愛上の意味:感情的に激しく怒ること、恨みや不満が溜まっている状態がもう堪えきれないこと、喧嘩や言い争いが起きることの暗示、関係性が激しく崩壊し滅びる可能性が高い暗示
逆位置
逆位置の塔は、瞬間的かつ激しく、決定的に訪れる崩壊を暗示する正位置の暗示に対して、崩壊がじわじわと緩やかに訪れていることを示します。「塔」のカードを得ている以上、何かの無理があって、それが破綻を招いていることは間違いありません。無理は長くは続きません。無理をしている側からすれば、じわじわとでも解放が待っていることに希望を見るカードかもしれません。無理をさせている側からすると、防ぎようもなく自分が築いてきたものが崩壊することに怯えることになるかもしれません。無理に継続させている状態が崩れ去ろうとしていますが、その状況をどうしたいかはよく質問者と対話してみてください。
★意味:じわじわと無理ある状況が破綻していっている様子、中身のなさか中身があっても何かの負担が重すぎてじわじわ崩れている状況
★人間関係/恋愛上の意味:何かが決定的に折り合わないか誰かが支配者となり誰かが被虐されている関係がじわじわ崩壊して行っている様、無理のある状態に正直なところ耐えかねている状態
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