剣/ソードのナイト
剣/ソードのナイト
大まかな意味(正位置の解釈)
剣を掲げたナイトが馬に乗ってどこかへと突撃していくようです。剣を持って突撃する先など一つしかありません。そう、敵地です。そうでなければ、これは王の前で力を示すための御前試合でしょうか?それにしては随分と広いフィールドです。無論、このナイトは力を示すのも好きでしょう。(「金貨/ペンタクルのナイト」ほど“金持ち喧嘩せず”主義であったりや「聖杯/カップのナイト」ほど理想主義的ではないだけです。ナイトの本分としての戦うこと、を第一に考えているのでしょう。)
ナイトの甲冑には情熱と知性の力の強さを示す大きな赤い羽根と赤い衣には鳥の姿が、馬具には変化を示す黄色の蝶と自由さを示すカモメがあしらわれ、このナイトの発想の自由さと勝利を渇望する戦闘意欲の強さが窺えます。それこそ蝶のようにひらりと身をかわしたかと思えば、その剣を持って敵に致命の一撃を見舞う変幻自在のこのナイトは敵に回せば恐ろしい人物でしょう。“敵”は過去の不正かもしれません。また、このナイトに意地悪なところがなければ勝負は理性を持って公平に運ばれることでしょう。無益な殺生をするよりは、次に解決するべき戦場や打ち倒すべき相手を見つけてさっさとその場を後にする効率的なナイトでもあります。論客としても優秀で、その鋭い舌鋒でいかな矛盾をも突いていくでしょう。穏やかな気性の人物からすれば、かなりやりづらい人物かもしれません。
★大まかな意味:弁が立つ人物、新進気鋭の論客や同様の資質を持つ人物、やや喧嘩っ早いような印象を与えるものの物事の核心を突きたがる人物や状態、舌鋒が鋭い人物や状態、頭が冴えている状態
★人間関係/恋愛上の意味:特に知的な問題解決に意欲的で迅速に取り掛かろうとしている(そして多くの場合は成功する)、知的な遊びや交流におけるやる気が非常に高い状態、(関係の熱量が高く近しい場合)意中の相手に会いたくて仕方がない、(喧嘩や諍いの最中の場合)確実に勝つつもりでいるため相手方は覚悟した方が良い
日常における物事との関連:若手の弁護士やコンサル業所属の人物、あるいはそのような人物、医業に携わっている若くせっかちな人物、ストライキやデモ活動に関係があるもの
逆位置
逆位置になると、このナイトは知性を悪用しかねません。それこそ誰かを出し抜いたり、誰かを傷つけるためだけに剣を振るう野盗のような存在に成り果てているかもしれません。そうでなければ、考えがまとまらずに猛進した結果、敵の反撃にあってしまうのでしょうか。「ナイト」はコートカードの中でも最も活動的なカードであり、“動く”人物です。そのため、筆者はこれを“空回り”と読むことが多いです。無鉄砲に行動してしまうことや論理が飛躍していること、意見が拡散はしても収束はせずにいる議論などが示唆されます。誰かが、この混沌とした状況の指揮を取るべきかもしれません。まとまらないままでは誰も彼もが傷ついただけで終わったり、物事が徒労に終わったりする「剣/ソードの5」の逆位置のような状態が続くばかりです。
★大まかな意味:弁が立つというより言葉で人を傷つけることに長けた人物、知性の振るい方を間違えている人物、同等くらいの価値を持った様々な意見が錯綜して混乱が見受けられる組織、結論に至るまでに飛躍しすぎているために何も決められない状態
★人間関係/恋愛上の意味:ひどい喧嘩や口論、コミュニケーションが滞留してしまって会話の少ない状態、いずれにせよ何かしらの緊張が予想される上に時折発する言葉が鋭利にすぎる状況、ペースが合わない関係
日常における物事との関連:言葉の使い方が鋭利で不躾な人物、統率の取れていない組織、ITや技術の使い方が洗練されていない組織や人物など
ここから先は
¥ 100
よろしければサポートお願いします!サポート頂いた費用はタロット解説に活かしていきます!記事のリクエストをくださってもいいんですよ……?