8、力(大アルカナ)解説
8、力
大まかな意味(正位置の解釈)
金の空の向こうに、灰色の岩山がそびえています。♾のマークを頭上に戴いた花冠の女性が口を開けた獅子を飼い慣らしています。白い衣は純粋な力を暗示しており、獅子を抑え手懐けるために必要な力量の大きさを示しています。女性が左側を向いているさまは、これまでの蓄積でこれだけ獅子を懐柔する力を得たことを示しています。獅子を手懐けている女性の表情は柔らかく、彼女がなんら強硬な手段で狂える獣を抑えているわけではないことを示しています。むしろ、ふくよかな体と薔薇に覆われた肢体は彼女の慈悲深さや優しさを示しています。自信と慈悲と力を兼ね備えれば、何事も達成できることを暗示します。
★意味:自信と慈愛を持って物事に当たっている様子、本能や欲望や実力などのともすれば危うい力を使いこなせている状態、力強い実行力を持っている状態、自信を持って進んでいい状態
★人間関係/恋愛上の意味:非常に強い思いを持っている状態、やる気を持って関係に当たっている状態、相手を獣に自分を絵の中の女性に見立てて相手を自在に可愛がりたいような心理、自信持って当事者として関係に臨んでいる状態
逆位置
金の空の向こうに、灰色の岩山がそびえており、♾のマークを頭上に戴いた花冠の女性が口を開けた獅子を飼い慣らしていることは変わりありませんが、ここではその力が制御し切れていないか、疲弊している状態を示します。このままでは獅子の剛力に女性が飲み込まれてしまうのか、あるいは獅子も女性も両方とも疲労のあまりぐったりとしてしまうかもしれません。ですが正位置の時に持っていた溢れんばかりの力が制御を失っているか、疲れた結果出し切れないことは確かです。
★意味:自信が過剰になっているために力を制御し切れていない状態、実力を出し切れない状態、疲弊してしまっている状態、自信を喪失してしまっている状態
★人間関係/恋愛上の意味:気持ちが枯渇してしまっていてやる気がない状態、ガソリンがないのにエンジンをふかしているような空回りした疲れた状態、執着心が強いもののそれに伴う気力を出せない状態
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