「なんで社会課題解決がしたいの?」
と聞かれた時に、
「課題があったら解決するもんじゃないの?」っていうアホな理由しか思い浮かばなかったのは、
この会社が空気を吸うように課題を解決することが当たり前の場所だからだと気付いた。
こんな場所に巡り遭えたことに感謝しかない。
1.出逢い
「玉置さんは前職は何をされていたんですか?ビジネス感度も高いし、会社理解に積極的ですごく嬉しいです。」と私の能力を認めてくれたのは当時のCOOだった。
そのプロダクトは、当時の創業メンバーであるCOOと、当時の営業メンバーを統括していた私の元上司を始めとした天才たちに創造され、その下で私は育った。
全く畑違いの経理で働いていた私を引き抜いてくれた元上司。うちの会社は金融機関出身のメンバーが多い中で、異分子を入れておこうというスパイスを効かせてくれたんだと思う。
当時、そのCOOから教えをもらった話が忘れられない。
私は、目の前で0→1を創造した人の話を聞いて、「いつか私もその世界観を超える価値を創造します」と宣言していた。
ゼロイチを創造した人は、毎晩チャットの通知が夜中3時までオンになっていたから、きっと今も仕事をしているんだな、ということがわかった。
世界を創造する人は、私の想像するような世界のずっと先にいるんだな、ということが分かって、
それに追いつくためには、それ以上の努力が必要なんだと思った。
その世界観を創造できる人が近くにいることは私にとって物凄く意義があって、見たことがない世界を創造できる気がした。
この人たちとなら、世界を変える何かができると思ってた。
ある日、私の元上司と当時のCOOは、突然会社を去った。あまりに一瞬の出来事で、私は路頭に迷った。
ふざけるな!と大声で言いたかった(というか、本人に愛を込めて言ったこともあると思う笑)
私がどんな思いで全てを投げ出してついて行ったか(税理士の道は閉ざした)
どれだけ夢を見させてもらったか、
どれだけ未来にワクワクしたか、どれだけ信頼してたか…。。
それでも状況が変わるわけではないから、私は私自身の道標を作って、自分で道を切り拓いていくしかないんだと奮い立たせた。
2. 人×人の化学反応
当ては分からない…でも、そんな時も救ってくれたのは金融機関の皆さんだった。
「地域企業を活性化させたい」
という想いは、どこの金融機関さんも熱く持っていて、その想いに応えるために出来得る限りのことを提案してやり尽くした。
するとそこで信頼関係が生まれ、相手も120%こちらの提案に対して、対応してくれた。自分と同じか、それ以上に熱量の高い人を巻き込んで、協力して物事を動かそうとすると、一人でやろうとしていた2倍、3倍ものエネルギーが生まれる。
相手が自分以上の熱量を込めて環境を動かすのを見ると、自分自身もっとやれるな、と思うためか通常の能力の120%以上の仕事ができてしまう…という『連鎖』が起こる。
これだけ本気の人たちの想いには応えなきゃダメだ。そんな使命感に私は救われて、ここまで走ってこれたんだと思う。
異動になって、直接的には金融機関さんと関わることができなくなってしまったけど、本気で地域を活性化させたいと思う金融機関の皆さんに出逢えたことは私の人生の財産だったと思う。
過去の人生を振り返っても、これだけ生き甲斐を感じられた時間はない。
本当に心から感謝している。
3.恩義を返す
私の人生を変えてくれた人。
COOにまた会いたい。あわよくば、今度こそ世界を変えられるようなビジネスが一緒にできないか、
たぶん私はどこかでそう思ってた。
その日は突然やってきた。
あれだけ尊敬していたCOOと、初めて長い時間をかけて話をした。
久々の再会。本当に沢山の話をした。私の想像のしていない話ばかりだった。
彼は、元々金融が大嫌いだったと言った。
だからこそ、死ぬ気で勉強したのだと。
その姿を見ていた私は、紛れもない天才が目の前にいることを改めて実感した。
彼の中でもう金融をやるつもりはない、と。
ずっとやりたかったことに、今は自分の時間を投資している、と言っていた。
もしもこの先の人生、何かビジネスをやるとしたら…宇宙かな、と言っていた。
やっぱり頭がおかしかった。
こんな人はいない。なんだか、笑えた。
笑えたと同時に、私の中でずっと確固としてあった「恩義」がやっと返せた気がした。
なぜかは分からない。結果はまだ出せてない。
でもずっと私には、この人から授かった使命感があったんだろうな。
そして、彼が自分に投資する姿を見て、もう責任を持とうとしなくていい、って肩の力を抜いていいって言われた気がしたんだ。
その数週間後に、大きな地震が起きた。
ただの主婦だった私が、これだけ本気になれるものを見つけられたのは、あなたへの「恩義」があったからだと言いたい。
ここで培ったものを、今後は私にしか出来ない形で社会に還元したいと思う。