徳川まつりは自信が無い -ポプマス限界突破6セリフから始まるまつり考察-
aikoは人生な徳川まつりPのtamakiです。
さる7月21日、アイマス5ブランドのアイドル達が一堂に会したアプリゲーム「アイドルマスターポップリンクス」が惜しまれつつもサービス終了となりました。
最終イベントの仕様がとてもありがたかったのですが、残念ながらミリシタの周年イベントと期間がほぼまる被りしていたため、あまりやり込んで遊ぶことが出来ませんでした。無念。
クリスマス限定まつりを天井したのも今となってはいい思い出です。かなしみ。
ところで、私はまつりの越境恋愛小説をずっと書いている作家なんですけど、相手とはブランドが違うために原作ゲーム内での接触が一切ない悲しい二人でもあります。お喋りすることも共演することも同じ画面に映ることもない。とても歯がゆい二人です。
でもポプマスで一緒のユニットを組むことで、同じ「アイマス」の世界にいるアイドルなんだなあ、一緒の世界にいるんだなあと、なんだか安心しました。
と、ここまで書いたのは単なる自カプへの余談でありマクラですらないです。タイトルにもある通り、ポプマスのとあるまつりの台詞から、いろいろまつりについて考えを深めていきたいと思います。
衝撃の限界突破6セリフ
サービス終了までに、ある程度はまつりのセリフなどを回収したいと思っていて、なんとか限界突破6までは自力でこぎつけた。
しかし、一つも予想しなかった展開が待ち構えていた。
そこで目にした文章が、私を大いに揺るがせたのだった。
いやほんとに……ツイートにあるように、こんなに「はっきりと」彼女が弱音を、弱みを見せたのは、少なくとも私には初めてだった。ので……今でも引きずっている。
ポプマスは5ブランドのアイドル達を手軽に知ることの出来る、いわばアイマス入門のようなゲームでもあったから、各アイドルの魅力や特徴を「わかりやすく」伝えることに力を入れていたように思う。
イラストや衣装は勿論のこと、参照は割愛するが、どのアイドルのテキストも非常に秀逸だったと思うし、それ故にサービス終了によってそれらに当たれる機会が失われてしまうことを、P達の多くが惜しく思っていたわけである。
その中でも、このまつりの限界突破6セリフは大いに意義のあるものだったと私は思う。
全員の限界突破セリフに当たれたわけではないけれど、私が見てきた中では一番(そもそも私が徳川まつりPであるというバイアスも大きいけど)アイドルの、というか、徳川まつりと言う人間の根幹に大きく絡んでいるセリフだったと思う。正直、このセリフを知っているか知らないかで、まつりへの解像度は100くらい違ってくるのではないかと……そこまで思ってしまうのである。
いや本当に……グリマスでもミリシタでもコミカライズでも……私はここまで彼女の内面に肉薄したセリフを見た覚えがない……。少なくとも私の中の基準では……。
アイドルの価値
これ、まつりが普段の自分(姫じゃない自分)のことが嫌い、というよりは……姫(理想)から私(現実)へのギャップで、あなたは幻滅しませんか? ということなのかなあ。
だってアイドルって、「アイドルであること」が価値だもん。
これはプロデューサーに向けた言葉であり、プロデューサーはアイドルが「アイドルだから」一緒にいろんなことに付き合ってくれてる、とも言える。当然だろう。残酷なことを言うと、アイドルを辞めたりアイドルでなくなった子は仕事の関係が切れてしまう。そこまでの仲だ。支えるのも、アイドルがアイドルだからだ。
まつりで言い換えると、まつりは「まつり姫」としてアイドルをしているから、まつりをアイドルたらしめてくれるプロデューサーが傍にいるのは、まつりがあくまでも「まつり姫」でいることが条件になるのだ。
少なくとも、徳川まつりの中ではそういう考えなのだろう。息苦しい考えだけど。
まつりが普段の、姫でない自分が嫌いとか、欠点だらけの自分が嫌で、そこから逃げたくてまつり姫を被っているとか、そういうことではない。……と私は思いたい。
それよりは、自分で作り上げた理想のお姫様像にしてアイドル像である“まつり姫”に、まつりはなりたい、ただそれだけだと思っている。そちらの方を優先しているだけだ。そうしてまつり姫になっている自分に、彼女はきっと揺るぎない自信と誇りを持っている。
少なくとも、まつり自身はそう自分に暗示をかけているのだろうなあ、と感じている。暗示って言い方は、微妙に悪いと思うけど。
「まつり姫」であれば、ファンの皆は喜んでくれるし、プロデューサーも力を貸してくれる。
でも、そうじゃなかったら? まつり姫ではない、姫の向こう側にいる、普通の女の子である徳川まつり自身には、皆が喜んでくれるとか、プロデューサーが受け入れてくれるとか、そういった確証は、実は何も無いのである。
シンプルに言うと、「まつり姫じゃない自分に価値はない」って、思われることが、とても怖いんだと思うな。
姫じゃない。キラキラしてない。魔法も使えない。
……書いてて泣きたくなってきた。そんなことないのにね。
そんな風な考え方は、まつりの話じゃなくても、あまりに乱暴だよ。
徳川まつりは自信が無い
ポプマスがアイドルの個性や魅力を「わかりやすく」伝えていて、その上でまつりの限界突破6のセリフがあるのなら、「徳川まつりは、姫じゃない自分に自信が無い」「不安がある」「そうであっても、Pには受け入れてもらいたい」という側面が彼女にはある、ということが、かなり決定的な形で出されたものとなるのではないだろうか。
というか、そうだと思っている。私は。
そんなわけで、まつりの弱音、弱みというか……徳川まつりには、ものすごく自信があるように見えて、本当はそんなに無いんじゃないか……ということを、あのセリフを目にして以来、実はずっと考えている。
ポプマス限界突破6セリフに一番近いのは、グリマス親愛度900達成時のセリフのように思う。最初に見た時、私はこのセリフを思い出していた。
「見せるのが怖い部分」というのを、実はずっと私はよくわからないまま、かれこれ4年くらいやってきた。でもポプマス限界突破6セリフと並べて考えると、やっぱりこの「見せるのが怖い部分」というのは「姫じゃない瞬間」=「姫じゃない自分」……のことを指しているのだろう。
突然だが、ミリシタSSR衣装1着目のリボンスイート☆エメラルドの衣装コミュにて、まつりはこの一幕をこんな風に閉めている。
実はこの衣装コミュ、私には何となく違和感があった。衣装コミュより覚醒コミュの方が好きなのもあるけど、それは置いといて、「Pにほめて欲しかっただけだよ」というのが……何とな~くずっと引っ掛かっていたのである。まあ私がPラブ的なものが苦手なだけと言えばそうなんだけど…。
しかしこれ、ひょっとすると……ほんの少し、まつりの中の“自信のなさ”が裏返しになって出てきたのかも知れない。現に締めくくりの一人称は「姫」じゃなく「私」である。
無論、純粋にPに、大切な人に褒められたかったという方が気持ちとしては大きいんだけど、Pに褒められれば、それは一番大きな他者からの承認になる。それはやがてまつりの中で、揺るぎない大きな自信に繋がっていくのだと思う。
(てか、テキストに注目すると、Pの「自信がないのかと思ったけど」という、まさに私が今注目していることドンピシャなセリフがあったりする(その後のまつりの「そんなことないのです」と言う否定がどこに掛かってくるかで意味が違ってくるし、その解釈が人によるのでここでの深掘りは割愛する))
自分で自分を励ますこと
まつりが本来自信のない子だとするなら、ではなんであんなまつり姫なる尊大なキャラをやっているのかという疑問が出てくるが、それは、まつり姫なるものがまつりの理想のお姫様・アイドル像だから、である。
単純明快。QED。
これはあくまで想像だけど、きっとまつりは自分で自分を──まつり姫が徳川まつりを励ますことで、まつり姫になれているのだと思う。
自分で自分を励ます、とは、言葉にすると簡単だが、非常に難しいことだ。ゼロからイチを生み出すくらいのとんでもないエネルギーが必要になってくる。
逆に言えば、それが出来ているまつりはもう、めちゃくちゃ強い子なのであるし、彼女が仲間やファンを励ますことや、それで勇気を持てたり元気になったりすることに、かなり厚みのある説得力が出来たも同然であるように思えてくる。
だけど、まつりの自信は、考察するに「まつりがまつり姫であること」に紐づいている。
「姫じゃない自分」には自信がなく、もっと悪く言えば「価値が無い」とすら、実際のところ、彼女は思っているかも知れない。
ポプマスにおいてその様を、彼女は「きらきらじゃないかも知れない」と言っていた。
私は普通の女の子
そんな「まつり姫じゃない徳川まつり」を、私達は目にしたことがある。
そう、かの(少なくとも徳川まつり界隈では)悪名高きイベントコミュ・プラチナスターシアター「メメント?モメント♪ルルルルル☆」である。
まつり姫としての記憶をごっそりなくし、アイデンティティが完全に失われた、素体としての徳川まつりはこう言っている。
お姫様としての理想、アイドルという姿を強制的に奪われた彼女が話すことは、おそらく徳川まつりの中にある自己評価そのものと言ってもいいだろう。
だと、そう自分について彼女は言う。私が書いたような「価値が無い」ほど強い言葉ではないけれど、少なくとも、特別なものとは思っていないようだ。私はメモルの覚醒コミュのまつりの、姫じゃない自分を否定するような振る舞いがひどく嫌いなのだが、あれもまた、姫じゃない自分に自信が無いために、あそこまで極端に否定出来たのかも知れない。
メモルコミュにおいて、「まつり姫じゃない徳川まつり」に直面してしまったPは、姫じゃないまつりのことを無価値に思っていたのだろうか。
当然そんなことはなかったし、ユニットメンバーの未来と美也も、驚きはすれども、そんな風には決して思っていなかった。
そのうえで姫であるまつりを呼び戻そうと奔走したのは、「まつり姫の方に価値があるから」なんて、そんな単純で乱暴な話ではなく、彼女達にとって、まつりが日夜頑張って体現しているまつり姫としてのまつりが、どこまでも自然で、当たり前で、そしてまつり姫が「本物」だったからだ。
まつり姫になりたいまつりも、まつり姫としてのまつりも。
どちらも素晴らしく、確かに愛されているのである。
あなたがいないといけない
まつりは、姫じゃない瞬間……姫でない自分のことを、多かれ少なかれ、あまり好ましくは思っていないようである。
ひょっとしたら、出来るなら、隠し通しておきたいとさえ思っているかも知れない。いわゆる素のまつり(という書き方は大っ嫌いであるが)が全体を通してほんのちょっとしか出てこないのは、これもまた、自信のなさの表れなのかも知れない。
それでも、姫と言う御簾をあげて、少しでも言葉を届けてくれるのは、それは彼女の、徳川まつりの持つ誠実さ故なのであろう。
しかしながら、ポプマス限界突破6において、まつりはとてもデリケートな質問をプロデューサーに向けて投げかけることが出来た。「NO」と言われるかも知れないのに、問うことが出来たのである。
そこには、本当にものすごい「信頼」がないと、無理だと思うんですよね。
「あなただったら絶対に受け入れてくれる!」という自信があっての発言じゃ、全然ないんですよ。あの質問。声聴け声。
と書いて思い出したけど、録音したり動画で残すことを忘れてた~~~~~😭 どこかにありませんかね~…。軽くYouTubeで検索かけたけど、涼と想楽は見つかったんだけど……オオン……。
すわちゃんの……すごくいい演技だったんですけど……。バカ~~~~。
もし音源持ってる人は……アップロードしてくれると……非常にありがたい……です……。
あだしごとはさておきつ。
「絶対に受け入れてくれる!」という意図ではなかったと思う。
「NOと言われるかもしれない」
「でも、問いたい」
「だって私は、あなたを信頼してるから」
「あなただったら、もしかしたら……」
というニュアンスだったと私は思います。
「あなたは……姫じゃない姫も、受け入れてくれる」
「だから私は姫でいられる!」
という姿は、限界突破6の向こう側である、限界突破MAXで伺える。
姫が姫でいられることへの、プロデューサーへの感謝の言葉達である。
限界突破6セリフの後のPとのやりとりを私達は伺い知ることは出来ないが、きっとポプマスのPは、当然ながら、受け入れてくれたのだろう。YESと、彼女に答えられたのだろう。そのうえで、このセリフが出たと思いたい。
まつりはきっと、これまで以上に晴れやかに伸びやかに、まつり姫でいられることだろう。
こういうのを見ると「まつりってプロデューサーいらないじゃん」などとは、口が裂けても言えないであろう。
まつり姫をアイドルとして世界に顕現させる為には、プロデューサーの力がどうしてもどうしても、必要なのである。
まつりだけの理想では、やっていけないのである。
まつりの夢と理想は、絶対にPとの二人三脚なのである。
……っは~……。
aikoのっ!! 星物語っ!! 流せっ!!(急に出てくる我が人生の推し)
前から思ってたけどめちゃくちゃ星物語まつり曲やな……所々違うけど、全体的にまつりとプロデューサーの曲だわ……(not 恋愛)
歌詞、見て~~~~~。
「あたしも失敗だってする 大声でもう泣かない」
「勿論こんなあたしになるまでに少し時間はかかったけれど」
………………。
あだしごとはさておきつパート2。
ただ、ああいう弱い自分を少しでも見せて良いのだ、と思われるのは、幸せだけど、同時にPの責任の重さも感じずにはいられない。
そしてまつり姫の「姫」としての責任の重さ……と言えばいいのか、そういうものも感じる。多くの人の期待や応援、称賛や愛を背負って立つからには、弱い自分は見せられないという……アイドルとしての強さ、矜持の高さも感じるのである。
というかアイドルを越えて本当に「姫」というか…ロイヤル的な意味で……そんな感じすらしてくる。まつり姫の「姫」は、かよわくて愛らしいというよりは、凛々しさを感じませんかね。私は古今東西ありとあらゆるお姫様が好きですが、後者の姫の方をより好いています。
なんか横道に逸れてしまったけども、つくづく、徳川まつりというアイドルの凄まじさを知るばかりである。
姫を創り上げる君へ
あ。なんか筆が走り過ぎて、今回一番大事なことを書けてなかった。
まつりはもっと、まつり姫じゃない自分にだって自信を持っていい。
いい。じゃない。持って~~~!!! 持たんか~~い!!!😭😭😭😭👊👊👊👊👊
だってまつり姫を創り上げているのは他でもない徳川まつり、あなた自身なのだ。日夜血のにじむような努力をして、一分一秒隙なくまつり姫であるのを体現しているのは、徳川まつり、あなただ。
姫じゃない自分をまつり自身がもし嫌いだったとしても、私は褒める。
きっと褒め続ける。
褒めるというとこの曲を思い出すのでつい引用してしまった。BGMにしたかったので。
まつり姫も素敵で大好きだけど、それを創り上げているまつりだって素敵で、ものすごく大好きだ。本当にすごいって思ってるよ。
そしてまつり姫を動かしているのは、それこそ他の誰でもないまつりだ。あなただ。君自身だ。
だから、もっと自分のこと愛してよ。
大事に思ってよ。
SR「麗しのスノークイーン」覚醒コミュより。人気の高いコミュだけど、まつりの言はそっくりそのまま、まつり自身に言いたいことだ。
いつかまつりが、姫の部分も私の部分も、全部の自分自身に自信を持って、胸を張って大好きだと思えますように。
最後のくだりが一番重要だったのに、あっさりで大変申し訳ないけど。
これからもP活動に執筆、頑張ってまいります。