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なぜ説明することが重要なのか?未来を見据えた上司の心得
これまでビジネス関係のお悩み相談では、仕事が上手くできないとか、業務が上手くこなせないという、いわゆる目下のかたに関するアドバイスをしているものが多かった。
最近、ちょっと時代の先取りしてます的なビジネス関係の記事に、部下に成長してもらうのを期待するのではなく、自分が部下に合わせていく的なアドバイスを目にするようになった気がする。
そんな、時代の先端を行く、イケてる上司になりたい方は、ぜひ一度自分を振り返ってみてほしい。
これは、ある若手社員A君から聞いた話である。A君はとある場所で長期のインターンをおこなっていた。
ある日、上司から電話番号の入ったリストを渡され、リストの人全員に電話をかけて、委任状提出のリマインドをするようにとの指示を出した。
数日後、上司には、A君に『リストはどうなった?』と確認。
A君:『全部電話しました!』
上司:『委任状は?何件集めた?』
A君:『…。(心の中:そんなこと言ってないじゃん)』
上司:A君を叱責し始める。
その電話の目的は本来、町内会での選挙の委任状提出の依頼をし、期日までに選挙を合法化するために必要な数を集めるというものだった。
A君は、町内会や選挙の仕組みなんてこれまで全く興味がなく知るよしもなかった。もちろん、無知のため質問もでてこない。
そして、電話をしろといわれたから全員に電話をした。電話に出た人にはメッセージを伝えた。何が悪い?と思っていた。
恐らく、仕事を良く理解している上司からすれば、そんなこと1から10まで言わなくてもわかるだろう。と思っているだろう。
しかしならら、初めてその業務を行う人に、やってほしいアクションのみを伝え、その目的・ゴールを予測を期待するのは、ちょっと期待しすぎではないか?
予測は、ある程度の予備知識があって出来ることであって、初めて業務を行う経験がない人、そこを期待するのはどうかと思う。
質問ある?って聞いたのに質問しなかったとおっしゃる方もいるかもしれない。質問も、ある程度の知識と経験があって出てくるものであって、無知では質問なんてでてこない。(←ここ、とても重要)
なので、質問がなかったら、自分の説明が悪かった。もしくは、相手は深く理解をしていないと解釈をし、補足説明をするぐらいでちょうどよい。
もしくは、業務の内容によっては、まずはやってもらって、後日、上司のほうから質問はないかと聞いてあげるのもよい。
相手は萎縮して、今更聞けないなどと思っていることも割とある。
報連相という昭和の言葉がある。これは部下たるもの令和の時代でも怠ってはいけないことではある。が、役職名はともかく、マネージャーという立場にある人は、部下をマネージをするのが仕事であるわけで、椅子に踏ん反り返って、部下が来るのを待つという受け身でいては、業務遂行をしたことにはならない。
上に立つ立場の方の中には、いちいち説明をする時間がもったいない。その時間でで自分でやれば終了できてしまう。だから頭の悪い人とは仕事してくないと思う方もいるだろう。
でも、それは貴方の自惚れの表れではないだろうか?もし自分がもっと重要な仕事に時間を割けるようにするには、いちいち説明することが重要ではないだろうか?これは、将来の自分への投資でもある。
その業務を任されたほうも、何のためにやっているのかよく解らないでやっているのでは、楽しくもないし、工夫のしようもない。
省かれがちな業務の目的、ゴール。ぜひ一度話してみてほしい。
そして以外とあるのが、何でそれをやっているのか、自でもよく解かっていないケース。前からそうしているから、前任者がようしてたからっていう、古い会社にありがちな奴。
そんな時は、本当にそれ必要?と指示を出す立場の人が今一度疑ってみてほしい。