「癒しの哲学」10月”癒しの源流” ①花
はい、今月も始まりました「癒しの哲学」講座。
10月は”癒しの源流”ということで5回講座、①花②色③音④気⑤数というラインナップ。それぞれ興味深いですネ!
では今日は1回目の「花」がテーマ。
ほとんどの人が花に癒されるのではないでしょうか?その姿、その香り。。花って存在するだけで癒し。自分もそうなりたい(憧れの遠い目…)。。
早速学びをまとめてゴー!
・花のエピソード
おすすめ本「ニューアース」エックハルト・トール著
この本の冒頭がとても印象深いというおのころ先生。以下本より引用。
「1億1千400万年前のある朝、夜が明けてまもないころ、昇る朝日を受けて一輪の花がぽっかりと開く。 地球という星の最初の花だ。」
「 人類の意識が進化するなかで、実用的な目的をもたない、つまり生存と結びつかないのに、高く評価された最初の対象は、きっと花だったに違いない。 花々は無数の芸術家、詩人、神秘主義者にインスピレーションを与えてきた。」
「生まれ出る、もとの植物よりも、もっとはかなくて、美しく繊細な花々は、別の領域から来たメッセンジャー、物理的な形の世界と形のない世界をつなぐ橋のようなものだ。花々には人々を喜ばせる繊細な良い匂いがあるだけではなく、霊性の領域の香りをも運んでくる。 「悟り」という言葉をふつうに言われるよりも広い意味で使うなら、私たちは花々に、植物の「悟り」を見ることができるのではないか。」
ワタシ:花は意識の進化をもたらしたのですね!
「においの歴史」アランコルバン著
藤原書店HPより~
アナール派を代表して「感性の歴史学」という新領野を拓く。悪臭を嫌悪し、芳香を愛でるという現代人に自明の感受性が、いつ、どこで誕生したのか? 18世紀西欧の歴史の中の「嗅覚革命」を辿り、公衆衛生学の誕生と悪臭退治の起源を浮彫る名著。
「18世紀末から19世紀にかけて、フランスでは匂いを取り巻く状況が変化しました。その結果、香水と私たちの関係は転機を迎え、その成分配合や社会的価値も影響を受けました。近代の始まりを告げたルネサンス期以降、視覚は知性と真実を示すものとされ、聴覚は噂話が飛び交う混沌とした社会に適応していきます。」
「翻って、18世紀末に書かれた文献には「匂いは大いなる魂の動きを生じさせる」(アラン・コルバン)とあります。ロマン主義の先駆者たちは、都
会のうんざりするような悪臭とはかけ離れた牧歌的な香り、花や干し草、木々の葉の匂いを謳いました。」
「田園の香りは精神に内なる生命を与え、調和を生む…。 ロマン主義に発し、匂いは人びとを感傷的にしました。愛し、愛される感情を呼び覚まし
、とりわけ花の香りは純粋な感情と結びつくようになりました。」
ワタシ:花の香りはダイレクトに脳に伝わるとか。それだけにおい(香り)は我々に影響があるのですね!
さまざまな花のエピソード
・「睡蓮」 花言葉:「清純な心」「信頼」「信仰」
”古代エジプト ロータス睡蓮”
歴史の父へロドトスは、エジプトの花では唯一ロータス、すなわちナイル川の芳香漂う青い睡蓮しかとりあげていない。
睡蓮は花模様として彫り込まれ、描かれたが、ルクソール神殿の列柱の柱頭にも刻まれた。
・「蓮華」 花言葉:心が和らぐ(やわらぐ)
”インド 蓮華”
蓮華は肉体美の基準、宇宙の象徴、深遠な霊的概念の源泉。
「大昔にインド最古の聖典ヴェーダは心臓、すなわち人体の核心部分について述べ、それは蓮の形をしており、精神が宿ると記しています。神の住処である心臓は、つねに”心の蓮”と呼ばれています。」
「インドの美学では、蓮は最高位に君臨しています。」
「南無妙法蓮華経」
動植物も大地も全ての生き物に「仏の心」があると言われ、その全
ての仏さまに感謝し、手を合わせるのが「南無妙法蓮華経」です。
これは究極の真理・妙法についての教えで、天台宗では法華経が最高のお経になります。
・「ユリ」 花言葉:「純潔」「威厳」
ユリはアッシリアでは王位の象徴であった。 旧約聖書や新約聖書にもユリは
登場している。
ローマの貨幣、ビザンティン帝国の芸術作品にもユリは描かれており、北欧神オベロンや他の妖精たちはユリの杖を持っている。
日本では、
立てば芍薬、 座れば牡丹、 歩く姿はユリの花
美しい女性の容姿や立ち居振る舞いを花にたとえて形容する言葉があります。
・「バラ」 花言葉:「愛」「美」
トルコ人は、バラの花びらを地面に決して置かないそう。(理由はググってね)
エジプトではクレオパトラの時代になると、バラがロータス(睡蓮)よりも人気を博した。
また、バラは神秘と秘密厳守の象徴でもあった。⇒薔薇十字団(独:Rosenkreuzer ローゼンクロイツァー)は、17世紀の初頭にドイツで宣言書を発表した友愛組織。
「バラの香りで記憶力がアップ!?」
においを嗅ぐことで、過去の出来事を思い出すことがしばしばありますが、ドイツで行われた実験では、においが記憶力向上に役立つのでは?という結果がでたそうです。
「嗅覚の衰えでわかる軽度認知症の兆候」
軽度認知症の前兆として、嗅覚の衰えがあげらるそうです。
・「チューリップ」
花言葉:赤色「愛の告白」「真実の愛」 ピンク色のチューリップの花言葉は「愛の芽生え」「誠実な愛」。黄色のチューリップの花言葉は「望みのない恋」「名声」。白色のチューリップの花言葉は「失われた愛」
「チューリップバブル」なる期間があった。
オランダ黄金時代(新たに独立を果たしたオランダが貿易によって富を増やしていた)のネーデルラント連邦共和国において、当時オスマン帝国からもたらされたばかりであったチューリップ球根の価格が異常に高騰し、突然に下降した期間を指す。
チューリップは、他の植物にはない鮮烈な色味あふれる花弁をもち、当時ヨーロッパにおいて知られていたどの花とも異なっていた。比類ないステータスシンボルとしてチューリップが登場した時期がオランダ黄金時代の幕開けと重なり、チューリップは誰もが欲しがる贅沢品となったそうです。
・「ツバキ」
花言葉:赤は「控えめな素晴らしさ」「謙虚な美徳」。 白は「完全なる美しさ」「至上の愛らしさ」。ピンクは「控えめな美」「控えめな愛」。
ツバキの原産地は日本。
18世紀半ばにカメルによりヨーロッパへもたらされたので「カメリア」と命名された。
・「ダリア」
花言葉:赤は「華麗」。白は「感謝」。黄は「優美」。
ダリアはメキシコのアステカ人によって栽培されていた。(現地ではココクソチトルと呼ばれていた。)
十九世紀の初めころ、フランスのダリア熱はチューリップ熱に匹敵するほど
の高まりをみせた。きちんと整備され、手入れの行き届いたダリアの花壇は一八三八年に七万フランで買い取られ、ダリア一輪が貴重なダイヤモンド一
個と交換された。
花の霊感
花は、子どもの誕生に際して喜びをあらわし、 また、あらゆる宗教の儀式を飾ります。冠婚葬祭、誕生日、感謝の気持ち、お見舞い、さまざまなシーンで気持ちを表すためにプレゼントとして渡したり、家の中を飾ることで冬の寒い季節でも家の中を明るい雰囲気にしたり。
また、花は私たちに庭や植木鉢や窓辺のプランターで花を育て、楽しみたい、という霊感を与え、それにより普遍的な喜びをもたらしてくれます。
アロマセラピー(芳香療法)
1920年代、フランスの化学者、ルネ・モーリス・ガットフォセは精油の治癒効果を正統的科学の世界に紹介しました。
ガットフォセの研究報告を読んだフランス軍医のジャン・ヴァルネは、このテーマにいたく関心をいだき、独自に臨床研究を開始しました。
兵士や復員兵への治療、心理的感情的治療実験を開始し、1964年に出版されたヴァルネの『芳香療法の実践』(Practice of Aromatherapy)は、現在、すべての職業的アロマセラピストにとっての教科書となっています。
健康と幸せを得るために精油マッサージを利用する、今日行われているようなアロマセラピーを、 一般に知らしめたのはオーストリアの生化学者であるマルグリット・モーリーです。
1961年『重要な若さ」 (Ia Capital Jeunesse)を出版。
モーリー博士はアロマセラピーの診療所をいくつか開き、さまざまな身体的問題を治療するために精油を用いたマッサージを施しました。
マッサージは、精油の多様な効能を引き出すだけでなく、触れられることの心地よさが治療上、大きな価値をもちました。
フラワー・エッセンス
フラワー治療薬といえば、エドワード ・バッチ博士(1886~1936)。
細菌学者として病院勤務していた博士自身が1917年に胃腸がん余命三か月と宣告され、そこから研究に没頭した結果、癌が治ってしまったそう。
博士は没頭するほどの好奇心のおかげでよくなったと解釈し、これにより以前から推測していた「健康の秘訣は考え方次第である」ということも肯定されたのです。
博士の発見したレメディ
インパチエンス:短気で怒りっぽい、他人を急がせる
ミムラス:原因や理由がはっきりわかっている恐怖
クレマチス:非現実的、空想に逃避、集中力の欠如
アグリモニー:人に言えない心配、安易な環境を好む
チコリー:所有欲、エゴイズム、見返りを求める愛
バーべイン:過度の集中、興奮しやすい、理屈っぽい
セントーリー:意志の弱さ、受け身、他人に支配される
セラトー:判断に自信がない、客観的な判断ができない
スクレランサス:優柔不断、何を求めているのかわからない
ウォーターバイオレット:人と打ち解けない、静かで引っ込
み思案
ゲンチアナ:気落ちしやすい、疑い深く信念がない
ロックローズ:パニック状態、恐怖
バッチ博士にいわせれば、病気とは身体的レベルにあらわれる内面的な不調和や、否定的な思考や感情の結果として生じるものでした。
彼は、ストレスが個人に強い緊張を強い、活力全般と病気への抵抗力を奪う
と考えました。
【まとめ】
ということで、ワタシにとっての癒しの源流「花」とは。
⇒花の様々なエピソード、今回出てきた以外のすべての花にエピソードがあるかと思うと他も知りたくなってしまうという。。その姿かたち、色、香り、五感を刺激しまくる花は私たち人間とは切っても切り離せない癒しの存在。
ちなみに私の誕生日花は「金木犀」で、職場の金木犀が満開になるとなんとも言えない幸福感に満たされます。開花や香りが漂ってくるだけで、自分の季節が来た!と思ってしまうワタシでありますが、みなさんもきっと思い入れのある花があって、その花に癒されたり励まされたり勇気づけられたり。
また、花があってのアロマテラピーであり、フラワーレメディーであり。
癒しの根源「花」。いやあ、花が同じ地球上にあって本当に良かった!と思うワタシなのでした。花の存在に感謝!
最後にこの動画をどうぞ!
チームラボ 花の精霊