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坐骨で座ろう(ランニングの姿勢矯正)

ランニング中は骨盤を後傾させない方が良い、という事を以前に書きました。

また、ランニング中の姿勢を良くするためには、普段の生活の姿勢を良くする必要がある、という事も書きました。

では、普段、どういう事に気をつければ、良い姿勢で走れるのか、という事に興味の中心は移っていくと思います。今回は、そういう事を書いていく予定です。

坐骨とは何か

今回の主役は、坐骨という骨になります。皆さん、坐骨って、どこにあるかご存知でしょうか。
坐骨神経痛というのは聞いた事ある人も多いでしょうが、坐骨の位置は知らない人も多いのではないでしょうか。

坐骨は、骨盤の一部です。骨盤の下部で前の方に位置しています。
Googleの画像検索は下記の通りです。

Google画像検索で見てもらうとわかる通り、骨盤の下の方に取手のようについている部分が坐骨です。骨盤の骨格模型を置く時に、ちょうど坐骨の部分で置く事ができ、坐骨を下にして置くとちゃんと骨盤が安定して立った状態で置かれるそうです。
なので、座る時も、ちょうど坐骨に体重がかかるように、坐骨で座るというのが安定して座るコツになります。(坐骨という名前も「坐る骨」と書きますし。)

座った時に坐骨はどこにあるか

では、座った時に坐骨ってどこにあるでしょうか。

座っている時に、お尻の下に手を入れてみましょう。手のひらを上にして前後に動かし、ゴリっとした骨がないか確認してみて下さい。そうすると、お尻と足の境目くらいのところに骨を感じると思います。それが坐骨です。

座った時の坐骨は予想より前にある

で、ちゃんと手で坐骨を探りあてた人は分かると思いますが、坐骨って予想以上に前にあるんですね。ここに体重をかけて座るのです。大抵の人は、普段は坐骨よりずっと後ろの位置に体重がかかる座り方をしていると思います。それは「ちょうど坐骨の位置で支えると真っ直ぐになる」骨盤をより後ろに傾けた、後傾させた状態で座っている訳です。

試しに坐骨で座ってみよう

でも、試しに坐骨に体重をかけた座り方をしてみてください。そうすると、自然と背筋が伸びた座り方になりませんか?
つまり、坐骨で座ると、骨盤が、特に仙骨が真っ直ぐに立った状態になり、背骨がその仙骨の上に真っ直ぐに乗った良い姿勢で座る事になるのです。当然、椅子の背もたれなんかにもたれる事はありません。その状態が、腰にも負担が少なく、恐らく肩こりにもなりにくい、上半身に負担の少ない姿勢なのです。

でも、慣れないうちは、坐骨より後ろに体重をかけ、背もたれにもたれ、足を前にだらしなく伸ばした姿勢で座っている方が「楽に」感じてしまう事でしょう。それは、そちらの姿勢に「慣れて」しまっているからです。ただし、慣れているだけで実際の身体への負担は大きいので、腰痛になったり肩こりになったりしやすいです。
なので、慣れないうちは保ち続けるのが辛く感じるかもしれませんが、坐骨で座る事に慣れていった方が、長期的には身体への負担は小さくなります。
また、当然の事ですが、そうする事で、普段から長時間、骨盤を立てた状態で過ごす事になりますので、ランニング中に骨盤を後傾させない事にも役立ちます。

どうしても坐骨で座るのが辛い人への裏技

と言っても、長年、骨盤を後傾させて座ってきた人には、坐骨で座り続けるのはどうしてもキツイ人も多いかもしれません。やはり、長年、身体に染み付いてきた癖を修正するのは、非常に難しいです。
そういう人向けに、裏技があります。
それは、座っている時に両膝を紐で縛って開かなくしてしまう、というものです。
詳しい理屈は、また別途説明しようと思いますが、膝を縛って開かないようにすると、骨盤は立ちやすいのです。
ずっと縛ってると辛いので、たまに緩めたりしながら、なるべく坐骨に体重のかかった、骨盤がまっすぐ立った姿勢で長い時間座るようにしましょう。
慣れてくると、骨盤が立った状態が楽に感じるようになります。それは、ランニングでも骨盤が後傾しにくくなりますし、身体への負担も小さくなります。年取った時に腰が曲がった姿勢になりにくくもなるはずです。

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