望みは叶っている
コロナ禍で
私の最大の楽しみ
「会いたい人に会いに行く」が
できなくなった。
こども達が休校の間は
給食がないから
三度の食事の買い出しと調理が
なかなかの重労働。
猫は一日二食でいいと聞き
人間も二食で済めばいいのにと
切実に思う。
中3長男に至っては
修学旅行の行き先が
沖縄から富士急に変更。
絶叫系苦手な彼からすれば
一人でも沖縄行く!
と言い出すくらい最悪の事態に。
マイナスなことばかりかと思いきや
実はそうでもない。
潜在意識で望んでいることが
現実を創り出しているという
話を思い出す。
やりたくないのに当たってしまった
中学校のPTA本部役員。
コロナのおかげで
総会も行事も中止。
全く私の出る幕はなし。
長男の野球チームの活動休止も
地域の「早朝ウォーキング」の中止も
早起き苦手な私からすると
実は密かに望みが叶っていると
気づいてしまう。
緊急事態宣言も解除され
野球チームは活動再開。
久しぶりに早起きしての
野球の練習試合。
コロナ対策で
密にならないこと
マスクは必須
さらには
歓声をあげてはいけないと
言われる中
いつもなかなか得点できない
わが弱小チームが
2戦2勝35得点。
歓声あげずに
いられる方がおかしい。
最後の公式戦では
歓声あげると退場になると聞いて
最初から退場覚悟で
応援に向かう。
この日は第2試合のため
それほど早起きする必要はなし。
それでもこれまで試合のたびに
自分へのご褒美としてきた
ハッシュドポテトを
今日が最後かなと
寂しさも感じながら
じっくり味わう。
マスクしながら
一応自制心を持って望んだ試合。
ところが
プレイボールの合図とともに
相手のベンチは
いつもと変わらぬ湧き具合。
5回裏まで5対4の好試合に
私たちも控えめの歓声をあげる。
結局誰も退場にならないまま
6回に大量失点して試合は終了。
敗れて残念ではあるけれど
最後まで息子たちの野球する姿を
見届けることができて満足。
一生ものの笑いのネタの誕生を
心の底で望みすぎたら
退場になっていたのかもしれない。
野球の活動休止を
どこかで望んでいたような
薄情な自分に
罪悪感感じていたから
この現実にはほっと一安心。
あと2ヶ月ほど
練習には参加するけど
実質ほぼ引退。
小2の冬に
スポーツ少年団に入って約7年。
親子で土日祝日を
野球に費やしてきた。
早起きも太陽の光も寒さも
大の苦手な私だけど
中高時代は高校野球が好きで
野球部のマネージャーを
しておけば良かったと
ちょっぴり後悔していた。
そんな私の
忘れ去られていた望みは
野球少年の母となり
泥だらけのユニフォーム洗ったり
スコアブック付けたり
選手と一緒に一喜一憂して
この7年で存分に叶えられた。
少ししんみりしていたら
次の週も
練習試合が組まれたことを知る。
私って
そんなにハッシュドポテトが
食べたかったのか。
これからも
私の望んでいることが
現実となるはず。
そう思えば
どんな現実にも
希望を見い出せそうな気がするし
毎日を楽しみに
迎えられるのだ。