『決意』の果てに
#ペアnote に参加しようと思いたってから、2回目の記事になります。#決意してること について。
私が、決意してること。それは、
『なにがなんでも管理栄養士でいる、管理栄養士として仕事をする』
こと。
なんで、こんなことを思ったのか。
これは、私の決意表明であり、私が逃げられないようにするための鎖でもあります。
私が管理栄養士を目指したわけ
正直言います。最初、管理栄養士の学校に入ったのはただ、資格を取るためだけです。
資格を取ってしまえば、自分の好きなことをやっていても安心だろう。そんな理由です。
その後。元々私は、色々なものに影響されて感化されるたちの人間なので、『資格さえとれればいいや』と考えていた大学でも、かなり色々揺らぎます。
食品学面白い、発酵面白いから開発もいいな
食育やりたい。子供たちに教えたい
等々。勉強にはついていくのがやっとで、正直楽しくなくて大変なことも多かった。けれど、そのなかでやりたいなと思うこともあったんです。
けれど、ある出来事を境にその思いは根こそぎ刈り取られます。
実習での多くの失敗とそれによって抱えたトラウマ
今でも思い出すと辛くなります。
3年生で行う病院実習。そこで私は、細かな細かなミスや失敗を繰り返しやってしまいます。
1つ1つは小さなミスでした。けれど、その細かなミスが重なって重なって、しまいには私の信頼と評価を著しく落とすに十分な大きさにまで膨れ上がってました。
そこで、実習担当の先生とゼミの先生に言われた言葉が、今でも頭から離れないんです。
『貴女のような人を仕事柄何人も見てきているけれど、みんな続かなかった。貴女は栄養士は向いてない』
『栄養士になるなんておこがましい』
それから私は、夜、眠れなくなりました。もう、3年間も勉強してきていて、既に国家試験を視野にいれた勉強も始まっている。時間はないのに、この言葉が頭から離れない。
眠れなくなった時点で流石にやばいと思い、精神科を受診。そこで、私が発達障害のひとつである『ADHD』だとわかりました。
前々から、もしかしたら?とは思っていました。当てはまることが多すぎる。実習で起こした失敗も、ほとんど当てはまりました。納得。
ですが、納得したところで現状は変わらず。相変わらず悶々とした辛さは続きます。
国家試験の行方
結果的には、無事、管理栄養士の国家試験を合格し、就職も決まり、晴れて管理栄養士として仕事をすることになりました。
こんな思いしながらも、なんでここまでやってきたのか。それはもう、一言、『悔しかったから』が1番しっくり来ます。
とにかく悔しかった。今まで血反吐吐きながら書いてきたレポート、散々だった実習、遅刻と戦いながらも必死で取得した単位。それらが全部水の泡になる。そう考えたら滅茶苦茶悔しかった。
だから、頑張りました。
でもそしたら、私にはこれしかなくなっちゃったんです。
その後の話
大学卒業後、私は給食委託企業へ就職します。2年間委託として病院の厨房で働いたのち転職。今は保育園で働いています。
そこで、日々思うことは、皮肉なことに大学の先生が言ったことと同じ。
『私は栄養士は向いていない』
正直、少なくとも調理現場と事務作業については向いてないと思っています。
というのも、ADHDの特性上、マルチタスクがとてつもなく苦手。それに恐らく算数LDで計算がすこぶる苦手なんです。
1つのタスクに集中しすぎて他のタスクが疎かになる。調理現場でそれをやると、鍋を焦がすことになります。
それから時間。時間を気にすることができず、決まった時間までに調理が終わらない。盛り付けが終わらない。場所は違えど3年厨房にいて、段取りと手際が未だに遅いです。
当然、先輩方に注意されることも多く、『この子は信用できない』というレッテルが貼られてるんだろうな、とも思います。
悔しいんですよね。
あの、4年間は一体なんだったの。私は、4年間やってきたことを棒に振るの。
そればっかり考えています。最早これに関しては意地。
これだけ聞いてると、『絶対やめた方がいい。気持ちは分かるけど』みたいになりますよね。
けれど、私が管理栄養士として仕事をしようと思った理由はこれだけじゃないんです。
なぜ私が、管理栄養士として仕事をするか
私は今、Twitterで『ADHD×管理栄養士』を名乗っています。
私は、ADHD×管理栄養士として生きたいと思っているんです。
私が診断を受けた大学生の頃。同じように発達障害の診断を受けて栄養士として仕事をしている人はいないのか。ブログとか出してないのか。調べました。物凄く調べました。
一件も、出てきませんでした。
唯一出てきたのは、『栄養士として保育園で仕事をしているけれど、毎日が辛くて、最近発達障害の診断を受けた。仕事をやめた方がいいのか』みたいな質問が乗ったYahoo知恵袋。しかも、コメントを見ると、ほとんど『やめた方がいい』という内容。
落胆したのを覚えています。
そして、仕事をはじめてから確か1年目くらいのとき。同じように、発達障害の栄養士さんとTwitterで繋がりました。その方も、ひどく仕事で苦しんでらして、結局やめてしまわれました。そして、栄養学科の学生さんで、ADHDの診断を受けられた方ともやり取りをしています。
最初、委託企業にいた際も、『あれ?この子、もしかして…』と思う人にもお会いしました。
何が言いたいのかって、
『あれ、同じような人、隠れてるだけで結構いる…?』
ってことを思ったんです。
考えてみれば当たり前で。今や、大人でも20人に1人は発達障害とまで言われているんです。
それに対し、管理栄養士国家試験を受けた人数って、2019年度で17864人。管理栄養士合格者はそのうち10796人。
いない方がおかしいよ、それ。
なら、私が、ADHD×管理栄養士として仕事をすることで、その人たちに与える情報は増えるよね。
なんなら、これから、栄養士、管理栄養士を目指したいと思ってる、そんな人たちの情報源になれる。
そう、思っちゃったんです。
最後に
ここまで書きなぐってきましたが、要するにそういうことです。
『私が、管理栄養士として生きることで今後、同じような悩みを抱えた人たちの情報源になれるから』
とはいっても、たかが3年働いたところでライフハック云々なんて伝えられるはずもなく。とりあえず、毎日毎日、辛さとかやりにくさとかを抱えながら日々必死に食らいついています。試行錯誤の日々です。
けれど、ここまでやって来てみて思ったことがひとつ。
少なくとも、ADHDは大器晩成型だと思います。
作業をルーティーン化したり、やってるうちに自分のやり易いように、工夫する力を持っています。
これを読んでる当事者の方がいらっしゃったら。だから頑張って、とは言えないし言わないけれど、そう、ひとつだけ、受け止めてもらえればいいかなとおもいます。
そして、これを読んでる、そういった特性を持ってない方々。こんな人もおるんやな、って感じで読んでいただければ幸いです。こんな人にはどう対応したらいい、考えないと、とか感じてくださったらとても嬉しいけれど、まずは、まるっと。『こんな人もいる』って形で受け止めてもらえればいいのかな、と思っています。
長くなりましたが、以上が、私の決意表明です。