見出し画像

空蝉の夏

終わりが見えずともいつか終わる。

自分をもういじめるのはやめよう。そう思った。
自分の内なる声が聞こえづらくなっては「やらねばならないやらねばならない」と、
まるで蝉のように頭に響く。

どこまでやればいいのか、いつまでやればいいのか、終わりは見えず途方に暮れた。
人生は夏のように過ぎたりしないが、夏のようにいつの間にか終わる。
いつかの終わりまでただ生きて、そこにいたいのです。
どうか置いてください。

何も役には立ちませんが、どうかそこに置いてください。
悲しく虚しく時に楽しく、いつまでも終わらない夏がないように
私もいつかいなくなる。

それまでうつせみのようにこの時を生きる。

ただただ生きて、そこにいていいと告げる。

がんばらなくてもがんばってもどちらだっていいじゃないかと告げる。
少し疲れた。
いや、本当はだいぶ前からきっと疲れ切っていた。
もう足が進まない。
だけど頭の蝉は今日もミンミン泣いてしまう。

少し休みたい。
そう蝉に告げて少し目を閉じたら、きっとまた歩き出すだろう。



ー空蝉の夏ー




ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

⭐️12月に新刊『たまごサンド』が発売予定です⭐️
新刊の出版プロジェクトをクラファンで挑戦中です💪
ぜひ応援していただけたら嬉しいです!☺️
よろしくお願いいたします🙇‍♀️

クラファン限定で本の中にお名前(本名じゃなくてもお好きな名前でOKです)をお入れするリターンがありますので、ぜひご参加いただけたらうれしいです😊
詳しくはこちら🔽


🌱セッションのお知らせ🌳
手の声を伝えるセッションのお申し込み、ご予約はこちらです🤲

ここから先は

0字

たまごサンド

¥500 / 月

運気のことや、暮らしのこと、本には書いていない自分のこと家族のことなどのお話を書いています。その時々の言葉と日記のようなエッセイです。

サポートしていただけたら、とても励みになります!