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鍛えたい筋肉を自覚する

フリーライターの青山ゆみこさんが主宰する、文章添削講座がある。

存在を知ったのは、まだ自粛生活が続いていた5月のある日、なんとなく眺めていたツイッターだった。普段なら迷って迷って石橋を叩いて叩いて、挙句、叩き壊すタイプのわたしだけれど、めずらしく秒速で申し込んだ。理由はただひとつ、コロナ禍による未来への不安である。その気持ちは、先日ここに書いた。

文章添削講座でもらった気づき

で、青山さんの文章添削講座。

与えられたテーマに沿って文章を書いて提出、つまりは学生時代の作文や小論文のような感じなのだけれど、まったく違うのが添削のあり方。ビシバシと直したほうが良い部分を指摘してくださるのかと思いきや、ただひたすらにわたしの文章を深く読み込み、青山さん自身が受け取った内容や感想を伝えてくださる。自分の書いた文章に、ここまで感想を述べてもらうだなんて、こんな経験、そうそうない。

おそらく想像されておられる以上に、ものすごく細かい「赤入れ添削」があなたの手元に戻ることでしょう。
これについては、実際に受講された方の9割以上の方が、驚かれています。

曲がりなりにもライターとして、それなりの数を編集さんに読んでもらってきているのだから、いやまさかそんな、と思っていたら、わたしもしっかり9割のひとりだった。

もちろん、ただ感想文をもらっただけではない。たとえば「AとBとの呼応する表現がこう思わせてくれる」のように、その感じた理由をロジカルに記してくれることで、文章の裏にある「わたしが伝えたい思い」を言語化し、くっきりと浮き上がらせてくれる感じ。それこそがわたしの得た気づきとなった。(うーん、この感覚、伝わるかなぁ)

良い文章を目指すための筋トレ

頭の中でふんわりと考えていることを言葉にする難しさは、日々実感している。なんとなく「あ、あれについて書こうかな」と思っても、するすると紡ぐには程遠く、何度も書き直し、読み直しするうちにすごく時間がかかってしまう。では勢いに任せて、と深く考えが及ばないうちに書き出すと、わたしの場合はなんとも薄っぺらい文章になる。これはもう、考えて書く、その繰り返しの訓練しかないと思っていて、文筆家の小川奈緒さんが以前、「文章の筋トレ」と称していたけどまさにそんな感じなのだろうか。

筋トレのためには、自分の目指したい理想像や、鍛えたい部位を自覚するところから始める必要がある。深く読み込んでもらう今回の添削講座はまさに、その「自覚」のきっかけとなった気がしている。

良い文章とはなんだろう。たくさんの答えがあって、きっとどれも正解かもしれない。わたしはそのとっかかりとして、まずは最後まで読んでもらえる文章を書けるようになりたい。書き手として低すぎるハードルに思われるかもしれないけれど、キャプションだけじゃなく、本文も読んでもらいたいし、さーっとスクロールして離脱……ではなく、読了してもらえる記事を書きたいのだ。どんなにすばらしい内容でも、まずは読んでもらえないと意味がないのだから。

わたしが添削講座に提出した課題は、次の投稿に。

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