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出張編集部に持ち込みに行った話

こんにちは、漫画家志望です。
出張編集部に持ち込みに行ったときの話をします。


出張編集部に持ち込んだきっかけ

赤ブーさん主催のイベントにサークル参加していたことがあったのですが、その際の新刊が自分史上かなり出来がよく浮かれていたので、試しにプロの編集さんに見てもらうか!と思い立ったのがきっかけです。

その時見てもらった作品は某少年漫画の夢二次創作で20ページ程度の読切でした。
原作の某少年漫画が結構ダークな雰囲気且つ敵役をメインに据えた内容で、さらに原作沿いということもあり全体的にダウナーな作品となっておりました。
原作を知っている方からの評判は良く、発行からそろそろ1年経つというのにいまだに「あれ良かったよね!」と言ってくれる方もいるのでそれなりの出来にはなっていたと思います。
自分としては満足なのですが、作風を原作に寄せたこともあって自分の絵のようで自分の絵じゃない感がどう評価に繋がってくるのかというのは気がかりとしてありました。

当日の流れ

出張編集部が参加しているイベントの当日は自分のスペースを出していたので、午前中は普通に新刊を頒布していました。
完全な余談ですが、事前告知なしにも関わらずの初ジャンルで持ち込んだ20部は当日中に完売してくれて大変嬉しかったです。
買ってくれた人がその場で感想くれたりもして、イベントって良いもんだなぁと心から思いました。

正午ごろに頒布が落ち着いたので売り子にスペースを任せ、いざ出張編集部へ。
午前中でそこそこはけてくれていたので、良い評価もらえるかな?とウキウキしながら向かいました。
自作をはじめて編集さんに見てもらうということで、とても緊張していましたのも覚えています。

実際に出張編集部に行ったのが今この記事を書いている時から8ヶ月くらい前のことなので、詳細があやふやですみません。
出張編集部のあるブース群がまとまって十数(?)あり、時間帯的な問題なのか私の目には人が結構まばらに見えました。
人気編集部にはもっとがっつり人が群がっているのかなと思っていたのですが、意外とそんなこともなく、5人くらい並んでいたら混んでいる方かな〜くらいの感覚です。(整理券とか配布してたのかもわからないですが)

私が持ち込んだのは1社で、普段私がよく読んでいるWEB漫画アプリの編集部でした。
受け付け表に簡単な内容を記載し、椅子に座って順番待ちをしました。
私の前に2人程度並んでいて、みなさん神妙な面持ちに見えました。
編集さんは長机に並んで3人座っていて、応募者さんと結構盛り上がっていました。

そわそわしながらしばらく待機しました。

自分の番がきました

そわそわしていたらついに自分の番が巡ってきました。

30代くらいでしょうか、男性の編集さんに呼ばれました。
簡単な挨拶と自作の説明をし、早速見てもらいました。

自分の作品を知らない人が目の前で読んでいる、なんて経験はじめてすぎて読んでいただいている間一体何をしていればいいんだ、どこを見ていればいいんだと軽くテンパっていましたが、そもそもが短ページの作品のため結構すぐ読み終えられていました。
丁寧に1ページずつ読んでもらえていて、読み飛ばされているといった感覚は全くありませんでした。
たまに出張編集部レポで見かける表現なのですが、私の場合「じっくり1ページずつ読まれた」ほどまではいかなかったです。

編集さんからのフィードバック

正直、良い点として挙げられたことを全く覚えていないです……!
これは別に良い点を言ってもらえなかったとかそういう話ではないです。
私が単純に忘れているだけです。
私の場合、悪い点を指摘してもらってそこを改善したい!の気持ちで人に見てもらうことが多いので、良かった点を指摘されても結構忘れがちです。
(でも良い点こそ伸ばすべきなんでしょうが)

挙げられた悪い点、というほどでもないのですが、気になる点としては以下の内容がありました。

  • 誰向けの作品かわからない

  • ジャンルがわからない

これは難しいですね……。
誰向けかと言われれば夢女(20代前半〜30代前半女性)向けと自分の中ではっきりとしたターゲット層があるのですが、今回見ていただいた作品が原作(少年漫画)に寄せたダウナー作品ということもあり、一概に誰向けというのが言えなくなってしまっていたと思います。
夢漫画は少女漫画やTL漫画にジャンルとしては近しいんでしょうが、今回の原作沿いの部分がそことうまく噛み合わなかったのかなと思いました。

2つめに言われた「ジャンルがわからない」というのも同じだと思います。
少年漫画原作の夢漫画というジャンルではあるのですが、じゃあそれは一般的な何漫画にあたるの?と聞かれると私自身なんでしょうね……という感想を抱きます。

だからこそ、原作を知っている夢女には刺さったのかな、二次創作としては正解なのかなと思うものの、一般漫画の枠組みに収まってくれなかった悲しき作品なのかなと思います。

今回持ち込んだ編集部がWEBコミックでオールジャンル取り扱っているよ、というところだったのですが、どのジャンルにも属さなさすぎるよぉ!といったところでしょうか。

出張編集部から得た学び

結局名刺のめの字すらもらえず帰ってきました。
けれど、ここで得た学びは大きく、「読者というターゲット層を意識しないと商業は難しいんだ」という教訓を得ることができました。

この前の記事で登場した、私が書類を通過した編集部というのが実はこの出張編集部でお世話になったところと同じところなのですが、私が書類を通過できたのはこの出張編集部での経験が活きたからだと思っています。

ジャンルがなにかわからない、と言われたことが結構ひっかかっていたため、編集部に持ち込んだ際はいかにもな夢漫画(めちゃくちゃ恋愛してる誰がどう見ても女性向け作品)だったのですが、そこが受けて今回書類通過という運びになったのではないかと考えています。

同人と商業とで考えるべき層が全然違うんだなぁと思いました。
精進します。


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