第一章 はじめまして
第一章 はじめまして
二〇一七年七月
私は都内に住む二三歳、看護師をしている。たわいもない日々を淡々と過ごし、いつの間にか二三歳の夏を迎えようとしていた。彼氏がいるわけでもなく、誰かに好かれていることもない。好きなときに遊んで、飲みに行っては自由奔放に生きていた。彼氏が欲しいとかそんな時期でもなかった。
二〇一七年迎えて、年初に付き合い始めた彼に三月に浮気されたばかりだったから。
ある日、同期の研修医渡邊から一通の電話がきた。
ここから先は
3,549字
¥ 350
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?