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転職すべき?(4/4)『年齢によって求められるものが異なる転職市場』

 「転職の適齢期は何歳頃でしょうか?」

 これは、職種によって異なります。例えば、以前ご相談いただいたクライアントは、58歳で転職し、61歳で再び転職をしています。いずれも、1社に申し込んで面接し、即日採用が決定しました。
 実は、このクライアントは看護師。人手不足の業界の場合は、このようなケースもあります。

 しかし、転職に悩む方の多くは、このような専門職でもなければ人手不足の業界を考えているわけでもありません。
 そのため、ここでも採用担当者の思考をイメージしながら、「中途採用者に期待されているもの」を考えておく必要があります。

 一般に、以下のように年齢区分を設けてみるとわかりやすいでしょう。

【学卒後~25歳】
 業界問わず幅広くチャレンジ可能。就労経験も浅く、いわゆる「第二新卒」としての扱いになるため、企業も即戦力としてあまりは期待していないと考えられます。そのため、新卒と同様に「育てる」つもりで採用する傾向にあります。

【26~29歳】
 即戦力として期待される年齢です。前職の経験を活かし、欠員が生じた部署の戦力として、活躍を期待されています。基本的には、前職と同じ職種での転職活動になります。また、求められるスキルが類似する職種(ホテル勤務→接客販売)への転職を叶える人もいます。ただし、この場合は「職務経歴書」を上手に作成することが求められます。

【30歳~】
 マネジメントスキルを見られています。部下との向き合い方、組織のマネジメントの仕方など、これまで培ってきた経験をアピールしていく必要があります。管理職として採用されることも多いことから、業界・業種は前職と大きく変えず、知識や経験を活かす方向での転職が現実的です。

 このように、転職市場では、年齢によって求められるものが異なります。将来的に転職を考えている方は、上の年齢区分を参考に現職でのキャリアを積み上げていくのもよいでしょう。

 転職に関する相談は、本当に多く寄せられます。それだけ、転職には慎重になるのでしょう。ただ、私の経験上、「転職しようかな」と考え始めた時点で、当人の気持ちは「転職」に傾いている場合がほとんどです。もちろん、当人の人生なので、私が背中を押すことはできませんが、様々な選択肢を提示しながら、タイミングや進め方をお伝えしています。

 大切なのは、採用担当者の思考をイメージして、自分の市場価値を適切にアピールすること。その準備が整ったときが、転職に踏み出すタイミングといえるのではないでしょうか。

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