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投資の王道 ①分散

リスクの分散

 投資には「リスク」が付き物ですね。
 ここでのリスクは、「危険」という直接的な意味だけではなく、「儲かることもあれば、損することもある」「不確実であること」「予測できない収益の振れ幅」と考えてください。

 具体的には、投資商品の価額が上下する「価格変動リスク」、投資先の国の政情不安が起こる「カントリーリスク」、投資商品を容易に換金できない「流動性リスク」、外貨建て投資商品の為替差損益が生じる「為替変動リスク」、政策金利が上下する「金利変動リスク」、投資先の国・企業の財務状況の悪化で元本・利息が支払われない「信用リスク」などです。

 これらのリスクを、できる限り軽減しながら安定した収益(リターン)を得るための基本的戦略は、「分散・長期・積立」の3つです。

 
 まず「分散」から見ておきましょう。
 分散には、①商品の分散、②通貨の分散、③投資先の国・地域の分散などがあります。


投資の王道は分散・長期・積立


 投資の世界には「卵を一つのかごに盛るな」という格言があります。分散しておけば、かごを一つ落としても全ての卵が割れることはありません。


投資信託(ファンド)とは


 これらの分散を同時に実現できる金融商品が「投資信託」です。
 投資信託とは株式や債券、不動産などの金融商品を組み合わせた商品で、投資のプロであるファンドマネージャーが投資家から集めたお金をまとめて投資・運用します。
 投資・運用先は日本株式だけでなく世界中の株式、国内債券、外国債券、不動産など幅広いため、少額から自動的に分散投資が実現できるわけです。


投資信託により投資家は少額から
自動的に分散投資が実現できる


 ファンドには、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)などの指標に連動した投資成果を目指す「インデックスファンド」と、積極的に指数に勝つ投資を目指す「アクティブファンド」の2つがあります。
 一般的に、インデックスファンドは運用手数料が安く、アクティブファンドは運用手数料が高くなります。


投資信託で得られる収益


 投資信託へ投資することで得る利益は、保有期間中のインカムゲインである分配金と、売却時のキャピタルゲインである売却益の2つです。
 分配金には、運用実績に基づき支払われる「普通分配金」と元本を取崩して支払われる「特別分配金」の2つがあります。

 ここで普通分配金を支払いの都度、受け取るのではなく、再投資に回す「分配金の再投資型」を選択することで、利益が出るに従って資産規模が大きくなり、先に見た複利効果も大きくなります。  
 また分配金に対して課税されない特例制度であるiDeCoやNISAであれば、さらに運用成果がアップします。

 そして、購入時よりも高い基準価額(1口当たりの価格)で投資信託が売却できれば、差額の売却益を手にすることが可能です。
 投資信託1口当たりの価格を「基準価額」といい、売却価額と平均購入価額との差額が売却益となります。


分配金を再投資に回すことで複利効果がアップ!



 個別銘柄で勝負に出る、配当利回り重視の投資スタイルも大切にしつつ、投資の王道である「分散・長期・積立」を忘れない1年にしましょう!


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