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パワーストーンを持っても幸せになれません(中編)


「もっと変化したい」
と皆が言う。

変化とは何なのか?

既知と未知のお話。




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自己紹介がてら、
私とパワーストーンとの出会いを
綴っています。

の中編です。
(前編はこちら)



◇ハローグッバイ


ハラハラと崩れ去った
古いパワーストーンは

新しい私への
さよならの手紙だった。


『古いものを持ったまま
新しくなることは出来ない。

出来たと思っても
後々足を引っ張られる』


そう言って、

私の背中を
そっと押してくれたのでした。





まっさらになった私は、

新しい世界に一歩踏み出すための

パワーストーンに出会うのです。




◇出会い


『限界突破の石』



そう呼ばれる
パワーストーンに
私は呼ばれた。



店内にたくさんのパワーストーンがいて
みんな、それぞれが

「私をみてー!」


ペットショップの
仔犬さながら
アピールをしている。


その中でも
一際、心惹かれたのが


エメラルドグリーンの原石だった。



見つけた瞬間、

「失くした大切なものを見つけた」

そんな感覚がした。


だけど、

「それを取り戻す勇気がなくて」

「それを取り戻す資格がない気がして」

手をのばし、
その石を持つことが
出来なかった。



見ないフリして
通りすぎて、
違う石達を手に持ってみたりした。


だけど、店主が


「これとか、どうかな?」


と差し出してきたのは、




やはり、

あの石だった。



それでも、私は
まだ受け入れることが出来ずに

「重いから肩が凝りそう」

「大きくて邪魔になりそう」

「予算オーバーすぎる」

と、

頭で思考しまくり
いろんな言い訳をつけ

その石を
受け入れない理由を作った。




「とりあえず持ってみ?」




◇思考の正しい方法


そう言われて、
半ば強引に
エメラルドグリーンの原石を
手渡されてしまい

私は
仕方なく
持つはめになった。



限界突破の石
アンダラクリスタル



ガラスのように
透明で
ひんやり冷たい

不思議な触感の石。



嫌だ、嫌だ

あんなに言い訳を作っていたのに


心がざわつく。


ソワソワする。


これを逃すとダメな気がする。





だけど、

やっぱり怖い!!!



頭で考え、

心で思う。


それが思考。



「頭で考えたこと」と

「心で思ったこと」が


一致しないと、



人は動けない。

人はうまくいかない。





逆に、


「頭で考えたこと」と

「心で思ったこと」が


一致した瞬間、


別々だった波の波長が
同調した瞬間のごとく、

レーザービームのように
物事が進み出す。


そのために、
人は思考する。



ただ、多くは



頭で考えたことを優先しがちで、

心で思ったことを置いてけぼりにする。


だから

うまくいかない。



「思考」
を正しくするならば、


心で思ったことを
頭で絶対的に認めてあげる

その上で、

方法を頭で考える


そうすることで、

思いと考えが
同じ方向を見て
進み出すことができる。




という仕組みを
私は感覚的に知っていた。



心ではこの石に
強烈に惹かれている。

頭は保守的に
善くも悪くも変化しないよう
ブレーキをかけている。


「心は変わりたがっているんだ」

「心は変わりたいと叫んでいるんだ」


それを、
まるっと一度受け止めてみる。


深呼吸をして、
脳内にフレッシュな酸素を送り込む。


変化しないように
ワーワー騒いでいた
頭が

少しだけ
静まった。


頭に言い聞かせる。



「変わりたいって思ってたやん」

「このままじゃダメって言ってたやん」

「だから、ここに来たんやろ?」



ゆっくり心の声を
頭に届ける。


頭も、

「そうやな」

「うん、そうや」

と答え出す。



私の場合、
心の方が精神的に大人のようで

先に心が頭を

受け入れて
認め始めた。


心「今まで、よー頑張ってきたよな」

「頭が制御してくれてたから、
ここまで来れたもんな」

「よーやってくれてたで」

「ありがとうね」


頭「お、おぅ」


心「ここまで来れたのは頭のおかげやで」

「けど、こっからは心の私も
力をあわせなあかんとこまで来たんよ」

「私の声も聞いてほしい」


頭「そ、そうやな」

「もう私だけじゃ行き詰まりやもんね」

「ちゃんとあんたの話も聞かなあかんよな」



何故か関西弁バリバリの
やり取りが

脳内?
体内?

私の中で
繰り広げられているのを


少々、
他人事のように見ていた。



◇未知と既知


ようやく
心と頭のやり取りが終わり、

心が変わりたいと思ったことを、
頭が認めてあげたようだった。




変ることを認めた頭は、

"じゃあ、どうやったら変われるのか?"

を考えた。



未知の物が目の前にある。

心がそれを求めている。



「変わらない」を選択したならば、
その未知の物を
否定する材料は
山のようにある。


だけど


変わりたい」を選択したならば、
その未知の物を
否定しようが無かった。



変わる
と言うことは、
向かう先は未知で、

変わるために
必要なことは、

今知っているわけがない。


それが未知だ。



既知だから、
ここまでは来れた。


未知だから、
これから行くんだ。



頭と心が一致した。




こうして、
私は限界突破の石
アンダラクリスタルを
迎え入れることとなったのです。




◇レーザービームのごとく



「違う形の波どうしが
共鳴共振
しあって
同じ形の波となり


その2つの波が重なった瞬間


レーザービームのように
一直線となる」



量子力学という物理学において
証明されている
事実であり、
方程式。



私の頭と心が一致し、

私とパワーストーンが一致した。



この帰り道。

私は十数年ぶりの恋に落ち

新しい私への
スタートを切ることになる。





つづく



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