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速くなって、遠くなる
筆者は、瞬間沸かし器よりの人間で、自分の行動を反省することも多い。でも、今感じている怒りは、関西人の多くが共感してくれるのではないでしょうか?新幹線が金沢から敦賀に延伸される。テレビではお祭りの様に言っているが、果たして、みんな本当に喜んでいるのか?
サンダーバード、絶対忘れないよ
関西人にとって、金沢と言えばサンダーバード、サンダーバードと言えば金沢。そんな特急電車でした。2路線あり、悪天候やトラブルに強く、新幹線より手頃な値段で気楽に金沢と関西を繋いでくれていた愛すべき列車。そして、日本人乗車率が高く静かでした。
ところが、新幹線が敷かれ、在来線はJRでなくなり、サンダーバードは2024年3月現在敦賀ー大阪間を走る名前の通りの絶滅危惧種どころか決定種になってしまいました。
JRでなくなるということは、どういうことか。新しいハピライン福井には恨みはないが(あくまで、JRにのみ怨み・・・)、青春18切符も使えなくなるということです。新幹線になることで、価格も跳ね上がります。そして、得られるメリットとは何か。これが、ビックリするほど、どうでもいい。わずか30分程度のスピード化。
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失われる旅情
小さい頃の電車旅は、もっと楽しかった。異常に高い値段を払って展望のいい車両に乗らなくても楽しかった。
車内販売で駅弁を買ってもらい、冷凍ミカンのカチカチぶりにはしゃいだ。食堂車がある電車もあった。カーテンを引いただけの、頭を打ちそうなベット空間で、降りられないけど停車した深夜のプラットホームをふと目覚めた瞬間にのぞき見る。着いた先のスキーやスノボにワクワクと思いを馳せる。
悲しみと共に、鈍行に飛び乗った
そして、悲しみに沈む筆者はなぜか、サンダーバードではなく、気付いたら元気と貧乏の象徴の18切符を握っていました。いつもはサンダーバードで行く金沢は遠かったです。それに、予想していたとはいえ、始発で出て腹ぺこだけれど、鈍行ではリュックに入れたパンも食べられませんでした(泣)
約6時間後、11時半前後に、金沢に到着。
帰りの金沢発の終電は18時半。7時間弱の自由時間の始まりはじまり〜。
何度も来ているので、ピンポイントで絞った”前回、行きそびれた”って場所に行きました。
近江市場でお仲間にご馳走になる
腹が減っては戦はできぬ。そうだ、これは、JRへの私の反抗の旅だ。戦だ!という訳で、食べねば。
駅前からバスに乗り、近江市場へ。赤提灯の引力に勝てず、どじょうの蒲焼をまずはいただきます。
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口に含んだ途端、香ばしい炭の香りが鼻に抜けてました。実はどじょうと言われて、すぐに味が浮かぶほどは馴染みがなかったので、少し恐る恐る口に入れましたが、癖が少なく食べやすかったです。
通りかかった杉本水産さんでいただきましたが、手間暇かかった一品のようです。
早朝3:00よりその日の販売予定量を熟練した職人が一本ずつ背開きにして、丁寧に開いております。
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次に、日帰りの良さを生かして、ホタルイカと香箱ガニに狙いを定めてやってきました。
お目当て発見。
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発見したけれど、まさかの地元産だったので、見つけなかったことにしてしまいました。
旅の醍醐味は、臨機応変。うん、食べて帰ることにしよう。と決めた訳ではなかったけれど、落ち着いた客層で賑わっていて、食べたいなぁと思っていた金沢おでんの文字が躍るあまつぼさんへ。
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