ORβITのデビューアルバム、OO(オーツー)の全曲レビューしてみる。
ORβIT(オルビット)が2020年11月11日、満を辞してとうとうデビューした。
2月1日から始まった謎のメンバー公開から9ヶ月、ここまで本当に長かった。
とにかく、デビューがいきなりアルバムからという異例で、正直、音楽の方向性も曲調もクオリティもなにもかもわからない状態でのアルバムは心配ではあったけれど、その心配も一瞬で吹っ飛んだので、抱えきれないこの興奮をレビューという形で消化しようと思う。
1. UNIVERSE
いわずもがな、タイトル曲。ピアノから始まっていると思ったけれどよく聴くと地球の公転らしき音から始まっている。壮大か。
そしてピアノの和音のイントロから始まり、ヨンフンの優しいAメロが静かに耳に入る。例えば、SuperMのデビュー曲(?)「Jopping」やATEEZのデビュー曲「PirateKing」などの「爆誕!」という印象ではなく、粛々と流れるヨンフンの歌声とメロディーが「軌道に乗ったぞ、ここからはじまるぞ」という静かな闘志を感じて「さすがおるびだわ」となった。
その後の潤のラップからサビという流れが最高にCoolで、これを作曲・アレンジしたMOON氏・CHONGYOON氏は天才です。
潤のラップは期待していた要素のひとつだった。K-POPの良さはボーカルとラップの融合で、このメリハリや緩急がわたしがK-POPにハマった部分なのだけど(あとダンス)、日本語曲になると急にラップがダサくなってしまうのが残念なところであった。
潤の強みは日本語でも英語でも、そして韓国語でもリリックできるところで、特に英語に強いのはラッパーとしてかなり有利だと思う。潤のラップについては書き出すと長くなるのでいい加減割愛するが、UNIVERSEはじめ、どの曲でもかなりエッジが効いていてとにかく最高だった。
UNIVERSEではタイトル曲ということもあるのか、比較的分かりやすく上品なラップでちゃんと他の歌詞とも融合出来ています。ほんとずるいなこの男は。
MVがYouTubeで先行公開されていたので聴いてはいたけれど音源としてあらためて聴くとだいぶ音にこだわってる。気がする。そして地球(惑星?)の公転の音から始まり、公転の音で次の曲に進むとこ、レコード好きでCD世代の自分はニヤリとしました。
2. Crazy Love
ゆごのボーカルが心地よく耳に残るポップなナンバー。
ゆごのCuteな高音は、たとえばBTSのジミンやNCTのヘチャンみたいに、グループの音に華と深みを与えていると思う。Lazuriteのときはあまり感じなかったけれど、すごく進化している気がする(もしくは元々そうだったのか)。何気に音域が広いんじゃないだろうか。今後すごく楽しみ。
サビの「君とcrazy Love」だけじゃなくて、「鳴る鼓動 Rat-a-tat ハート叩く knock-knock-knock」とか「秘密だよ」とか「手を取ってどこまでもいこう」とか、歌いたくなるフレーズが多い。コーラス好きなのでサビのヒチョの(Around and round)が好きだったりする。
「歯が浮くようなこと 囁き合おう それが僕の真実だろう」の歌詞がとても好きです。そこをユンドンが歌ってるのがもう…ここの歌割り決めた人に拍手を送りたい。
3. Bloom
ハイライトのときとは印象が違った曲。こうきたか!
ザ・K-POP(わたし的に)。ちょうど良いEDMとおしゃれすぎる構成。低音のベース音がとても良い。この曲がここに入ることでアルバムの音楽の振り幅がぐんと広がっている気がする。作曲陣確認するとVENDOS氏。お初にお目にかかります。今後もぜひよろしくお願い致します。
そして、ヨンフンの日本語はなぜ喋りだとあんなにカタコトなのに歌うとこんなにも流暢なのか。日本語がキレイすぎる。Tの発音が完璧なんだよな。天才なのか。
4. MOOMCRYSTALPOWER
ともあき曰く「全部大文字!」。かわいいね。
ヨンフンって長男なのにいい感じに力が抜けてて、いい感じに自由でいてくれる。それがリーダーであるヒチョや弟たちにもいい影響を与えてる。バンタンの長男のジンもそうなんだけど、長男が自由でいてくれることがグループにとってすごくいい一体感やグルーヴ感を生み出す気がするので、このままでいてほしい。でもただの自分勝手とは違うんだよね。実はすごく頭がいい。それが歌詞や、敢えて母国語で歌ったとこに出てる。
そして声が良い。ずっと言ってるけど、ほんと声が良い。
5. Show Off
出ました。出たよ出たよ。これぞ潤。この歌詞この音でタイトルが「Show Off」。やられた。ほんま…。
ユンドンのyuhの声も惚れたけど、ゆごのラップが、これめっちゃゆご楽しかっただろうなって思って聴いててほっこりしました(なぜ)。カッケーね。ゆごやカッケーよ。
ボーカルラインの声もうまく融合してて、泥臭いだけじゃない重くなりすぎない歌になってて、は〜天才、になりました。
個人的にはンー大好き芸人なので潤の後半のラップは痺れましたね。
生「mmm」聴くまで死ねん。
6. Serenade
90’s J-POPを感じるバラードナンバー。エモいとはこういうことだろう。
いきなりともあきの低音ボイスきて死ぬかと思った。ヨンフンの低音ボイスが性癖なんだけど、ともあきの低音もなかなかセクシーでどうしようかと思った。
サビの2人の高音が素晴らしいのはもちろんなんだけど、メロディーがわたしの世代にドストライクだと思う。作曲確認するとやはりMoon氏とCHUNGYOON氏。韓国はバラード大国だというけれど、本当にバラードの質が良い。
ブリッジからラスサビが天才。特にヒチョの高音シャウトが最高。ヒチョの儚い声も好きなんだけど、こういう張る高音がすごい良い。前からそうだった?隠してたの?
7. みずたまり。
タイトルとは印象が違って、軽すぎずにちょうど良く音に深みがあって飽きない。「In shines bright like Cobaltblue」から始まるサビが歌詞も音もとても良い。しゅなもゆんどんもすごくこの歌にハマってる。しゅなは歌うのが苦手なんだろうなって前から感じてはいたけれど、どの歌も丁寧に歌っていて、すごく成長を感じた。しゅなはがんばり屋さんだよなぁ。本当に。
ユンドンのボーカルがセクシーなんだよな。ユンドンセクシーなんだよな。そんで、しゅながユンドンベイビーちゃん言ってるの、同意しかない。
8. Beautiful Butterfly
もしUNIVERSEがシングルだったとしたらカップリングになってそうだな、と思う。そのくらい完成度が高い。
まず潤のラップがおりこうさんだもんw。わたしは潤をなんだと思ってるのか。
サビ後半の「Please call my name〜」からが心地良い。
しゅながBeautiful Butterflyのアートワークの説明で2匹の蝶が〜って言ってて、この大きい蝶と小さい蝶のアート、てっきり「サイコでも大丈夫」の蝶だと思ったんだけど(あれ確か親子の蝶だった気がする)、違いましたね。めちゃくちゃ男女でした。おるびとEαRTHかな。
9. 君へ
Aメロの2行でこの「君」はヒチョ自身だなと思って、胸が苦しかった。ヒチョは本当に不器用で正直で繊細な人なんだと思う。Q&Aやオルビでの活動を見ててそう感じた。それと、潤の存在。潤がヒチョは「強くて冷たい人」ではなくて「不器用で恥ずかしがり屋でおちゃめ」な人なんだと教えてくれた。
これまで、本当に辛かったと思う。本人は認めなさそうだけど。この歌何回聴いても泣いちゃうんだよな。辛そうで悲しくて泣いちゃうんじゃなくて、「もう一人じゃないから」って歌ってくれて嬉しくて。
歌詞をすべて日本語で書いたのは、EαRTHにもメンバーにも伝えたかったのかなと思う。
この一見重い歌詞の歌が重くならないのはメロディーとヒチョの優しいボーカルのおかげだね。メロディーがすごく優しいから心に優しく響く。
これ生で聴いたら泣いてしまうな。ハンケチ持ってないと。
10. Ready to burn
少し昔のHIPHOPかと思いきや90’sのロックチューンも感じて、なんか逆に新しいんじゃないかという気がしてしまう。とにかくその世代の人間には刺さりまくるんだよなぁ。サビの「Ready to burn」のともあきの伸びるボーカルがゴリゴリのHIPHOP感を突き破っててとにかくやべぇ。これタイトルでも全然良い。歌詞がめちゃくちゃカッコよくて、確認したら潤かよ。ここまでくるとちょっと悔しい。
作曲陣がShowOffと同じなのかと思いきや、これもMoon氏とCHUNGYOON氏。
この2人何者?振り幅すごくない?
これはがっつり振付ありますよね。ダンスブレイクあるし。パフォーマンスが楽しみすぎる。後半のたたみかける音が興奮です。
11. Showersnow
(ここからオタク人格になります)
あーーーーともあき〜〜〜〜かわいいよぉぉぉぉ〜〜〜歌詞がかわいいいよ〜〜「僕だけのものになるわけないか」あーーーかわいいよ〜〜〜
「溶けるMy heart 今は かける魔法 in my world」かわいい〜〜〜すき〜〜
(オタク人格おわり)
おしゃれなR&Bサウンドとともあきの優しいボーカルがすごくマッチしてる。ともあきはよく「声量オバケ」とか「力強いボイス」とか言われていたけれど、そうじゃなくて、器用でインプットもアウトプットもうまいんだってことは知ってた。だから甘い声も強い声もこなせるだろうとは思っていたけど、純粋に自分の歌をうたってこんなにうまいとは思わなかった。
あと歌詞がすごいうまい。勉強したのか元々のセンスか分からないけど、初めて作詞したとは思えない。
ケバブいっぱい食べてね。
12. Double 20
良い意味でアングラ感溢れる重厚なラップナンバー。潤は本当にアイドル目指してた?アングラで名のあるラッパーとかやってなかった?と思わせる高い音楽性と、なによりリリックがもう可能性しか感じない。
3言語操れるだけでここまでは書けない。完璧かと言われると決してそうではないと思うけど、言葉選びのセンスがカッコいい。ちょっとずつ入れてくるジャブと急にくるアッパー。「文句電話?give me a phone call」と分かる人にしか分からないという高度の高いギャグかましてくる。やられた。参りましたな(某効果音)。
潤の高音でハスキーな声はおるびの宝だね。ボーカルでもいきてる。
マルチかよ。それでいて3歳児。神様は完璧な人間は作らないんだなとつくづく思った(どういう意味?)。
13. Lazurite
6月20日、前触れもなく先行公開された歌。その日たまたま(本当にたまたま)起きていたわたしは驚きすぎて無言で聴いた。
あの頃、きっとおるびは今回のアルバムや活動の準備したり、でもコロナの影響で計画がうまくいかなかったり、嫌な噂に苦しめられていたり、本当に大変で苦しい日々を送っていたんだろうと今になって思う。だけど、それをファンに訴えることもなく、同じように不安などで苦しくなっているファンに向けて、まるで自分たちの想いとファンへの感謝を伝えるように先行配信してくれた。
おるびにはなんの収益もなく、その後の見通しも立っていたわけではないと思うのに(分からんけど)、ただ伝えたい、送りたいという愛が伝わる。
みんな優しい声。今改めて聴くと胸がいっぱいになる。
ヨンフンから始まってヨンフンで終わるのも良い。ヨンフンの低音ボイスは本当にセクシー。あぁヨンフン。あなたはなぜそんなにもセクシーなの。
つらつらと個人的なレビューをしてみたけれど、聴きかたや感じかたは人それぞれなので、聴く人それぞれが自分の好きなように聴いて幸せで楽しい気分になれたらな、と思います。
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