「メルカリでたくさん売るために」。通販カタログ制作を経験した元グラフィックデザイナーが「0円でできること」を大事にする理由。
メルカリは、楽しいです。
いえ、楽しいばかりとは限りませんが。(笑)
私は美術の専門学校を卒業してから、ずっとグラフィックデザイナーをやっておりましたが、5年前に交通事故で左膝を痛めてリタイアしました。
それからいろいろあって、2021年1月にメルカリのアカウントを作り、
自宅の不用品を売り始めてみました。
この記事を書いているのは2021年6月末。半年経ちました。
取引件数267件のうち、購入54:完売213。
この半年の出品数は342。
1ヶ月平均で57件出品している計算です。多いか少ないかは別として、副業としてひとりでこなすのはなかなかしんどい数でした。
1週間で40時間以上お勤めしている方からすると多いと思います。
正直「件数よりも売上の方が大事」と言う方もいらっしゃるはずです。私も考えるべきは「そこ」です。
でも最初の半年間は、件数を伸ばすことを最優先にしました。そこから売上実績につなげようと思いました。
安心して購入できる出品者であることをアピールすることは、顔が見えないネット販売では大事なことだと思います。
お仕事をしながら、家事をしながら、メルカリをはじめたい方、もっと売りたいと思っている方は多いはずです。
これは、そんな方に向けて、私が通販カタログを制作してきたからこそ言えることや、半年という時間をかけて試みたことを提供するお話です。
私が時間をかけた経験が、少しでもみなさんの「ショートカット」になるといいな、と思います。
既にネット販売で十分な売上をあげている方にとっては、つまらない記事だと思います(笑)。そういう場合はスルーしてください。
人の体験のいいとこどりをしたっていい
私は以前冊子の通販カタログを制作していました。今は6月なので、現場は秋冬商材のためのカタログを制作している頃です。
カタログの商社の方と、次のカタログの打ち合わせをします。全体的なプランや、実際に出品する商品についてひとつひとつ説明を受けます。
商社の担当者、間に入っている代理店の担当者、制作の管理者(コピーサイドのプランナー、デザインサイドのディレクター、メインスタジオのプランナー、印刷会社の営業など)が同席することが多いです。
それらの情報をもとに、何ページから何ページはこの商材、何ページから何ページは…と、ページ割を決めます。
実際に商材を各ページに落とし込んでレイアイトします。今回のカタログ用に撮影するものは、絵コンテをおこします。
絵コンテをもとに、スタジオ、カメラマン、スタイリストなどが必要な場所や大道具小道具を準備します。
効率よく撮影できるように商品管理担当者が撮影期間中の全体の動きをプランニングします。
今回のカタログ用に撮影するものもあれば、予算の関係で前回のカタログやメーカーが撮影した既存の写真を使うこともあります。
それからそれから… いえ、個人売買であるメルカリでこれらを全部やる必要はありません。
ただ、この経験をもとに、この半年間試みたのは、私が「0円でできること」でした。
よい写真は0円で撮影できる
プロのカメラマンが撮った写真でなくてもいいのです。カメラもスマホについている機能で十分です。
デザイナーというのは、撮影現場に立ち会って、カメラマンさんが撮ってくれた写真をチェックする必要があるので、カメラを扱う知識はなくても、自ずと「売り場に適した写真」「購入意欲をそそる写真」を意識するようにもなります。
照明機材がなくても、スマホ一台でも勝負できます。
「自然光」の中で撮ることです。これだけで写真の質が高くなります。
スタジオ(部屋)の中でも、ロケ(外)でもよいです。
反射しやすいもの(ガラス製品やプラケースなど)は、くもりの日や影になっているところで撮影するとよいです。
布やガラスなどは質感がわかるように、強くない陽射しに透かして撮ってみるのもよいです。
サブ写真で定規をあてる
例えばこのレースは、メイン写真は下の写真を使いました。
そして、次の写真で定規をあてました。定規をあてて撮影すれば、大きさ感を伝えることができます。
そのうえで商品説明欄にサイズ表記をしておけば、だいたいご理解頂けます。
このときは、自宅にあった白いお皿と、自宅にあったフェイクグリーンの上に商品であるレースを敷いて、自宅にあった定規をあてました。
それなりの商品説明は0円で書ける
プロのコピーライターに書いてもらう必要はありませんが
出品しておきながら商品説明欄に「商品の説明はありません」だけでは、きちんと売ってくれる人なのか、心配になります。
服ならサイズ(M、L、LLなど)は必須ですが、それ以外に
素材(例:綿90%ポリエステル10%)、平置きでウエスト40cm
など、記載しておくとよいです。
出品した後、本人が忘れた頃にコメントで質問されると、実はけっこう面倒です。別の仕事をしている時などは特に。
「読めば書いてある」ことをさらっとコメントで質問してくる人すら、いるくらいです。
メルカリのいいところは、出品してしまえば、売れるまで自分は他のことをしていればよいところ。
後々貴重な時間を取られないためにも、スペック情報(サイズ、素材、仕様など)はしっかり載せておいたほうがよいです。
中古品なら使った経験がおありではないでしょうか。便利なポイントなど、少しでもよいので盛り込んだ方がよりよいです。
また、中古品はしっかり「難」を伝え、後々時間を取られた上に嫌な思いをしないことも重要です。
梱包資材は可能なかぎり再利用する
私はこの半年間、プチプチやダンボールはもちろん、ネコポスボックスやショップの紙袋や封筒など、メルカリで購入した際に得たものはなんでも再利用しました。
特に値切り交渉後の商品を発送するときは、極力再利用します。場合によっては梱包代が0円で済みます。
ネコポスボックスは1枚につき50円~70円、高いと100円くらいします。
ネコポスの規定内に余裕で収まるものは、ショップの紙袋や封筒を積極的に使います。その代わりに余ったダンボールを切って補強しておけば安心です。
そのことを毎回商品説明に載せる必要はありませんが、心配ならプロフィールに載せておきます。
特にはじめたばかりの場合は「メルカリ初心者です。まだまだ不慣れではありますが、誠心誠意対応するよう努めています。どうぞよろしくお願い申しあげます。なお、梱包資材は可能な限りリユースやカスタマイズしております。あらかじめご了承ください。」というような文章を、改行して読みやすく入れておくとよいかと。
ちなみに、ネコポスは厚さ3cmまでOKで、らくらくメルカリ便を選べば、発送費用は全国一律175円です。
ただしネコポスは規定サイズを超えると、宅急便扱いにされることがあります。そうなると発送費用が一気に高くなります。
規定範囲ギリギリになりそうなら、あえて未使用のネコポスボックスに入れ、運送会社に規定内である判断をしやすくしておきます。
あとは忙しい中でうまくやりくりする
もちろん、そこまで時間をかけられない、かけたくないという方もいるはずです。
しかし、簡単に思いつく「0円でできること」は、どんなサービスにおいても大事ではないでしょうか。
今説明した以外にもいろいろあります。
たとえば「今日は休日だから5品分撮影ておきたい」と思ったとします。
撮影し忘れたカットが出ないように、簡単なスケジュールを組んだり、必要な小道具を考えて、そのシチュエーションで撮影できる出品物をきれいに拭いておいたり…。
これは結局、先程登場した「商品管理が担当するプランニング」の仕事だったり、スタイリストの仕事だったりします。
なかなかクリエイティブな仕事だと思いますし、段取りを組むのはやってみると、実際の作業がサクサク進められて気分が良くなったりするものです。
こういうことをしていく結果、他の出品者と差がつく場合があります。
最近の私は、他の出品者も出している同じ商品を、少し高くすることがあります。これは最近のチャレンジ項目のひとつになっています。それでも売れるものは売れています。
写真が良かったのかもしれないし、商品説明が良かったのかもしれない。
もしくは、取引数や出品数がそれなりにあるので、安心してもらえたのかもしれない。
購入の決め手が何だったのかは、当人にしかわからないことですが。
メルカリの商品説明は、間違っていなければまずはOK。とりあえずスペック情報と、難があればしっかり伝えておく。
はじめから完璧は目指さず、時間があるときにリライトして、完成させていくと気が楽です。慣れてくれば当たり前にできるようになります。
私もみなさんと一緒に、これからもっと売上を伸ばしたいと思います。
内容はメルカリに限らず「いいな」と思った記事から学ばせていただくかもしれません。
今後とも、どうぞよろしくお願い申しあげます。
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