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No.682|巧遅拙速は正しいのか?

2024年11月16日 No.682 
当ブログは、ビジネスパーソンに向け、日々働く中で得た気づきについて発信します。
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私自身が「巧遅拙速を目指したい」と普段から言っているわけですが、最近「巧遅拙速はある程度の質が担保されていることが前提ではないか」と強く思うようになりました。


先日、あるチームメンバーが調査分析結果(案)を出してくれました。

彼は優秀で、今後活躍してくれることを期待しているメンバーです。
メールやチャットは即時対応。

資料もなるべく早く上げるということを意識してくれています。
社会人として自分からボールを無くすことは大変重要です。


ただし、完成度が低くて良いかというとそうではありません。

私の立場で資料を確認するのは、クライアントと議論・資料提出するのが100%とすると、現時点での完成度はいくらかという目線です。

例えば、さっと見て完成度が40%だったときに、「この今の資料で何を確認したいのか。あと2日かけてもいいから、最低限、60%まで自分なりに作成したうえで出してほしいな」と思うことが続いたんですね。


彼はひとまず粗々で資料全体を作成したので提出してきたんだろうと思われます。
とにかく速く提出しよう!と。

ただ、そうだとすれば、「今回は大まかな方向性だけでも握りたい。詳細は追って詰めたいから、粗々ですが提出しました。そして、こことここを確認してください」と相手に伝える必要があるでしょう。

そう伝えると、「大きな方向性だけ握るのであれば・・・」という目線になるため、今時点の完成度について考慮に入れることができますから。


ですので、少なくとも、巧遅拙速で何かを相手に投げるのであれば、

・自分の中でその完成度はどれくらいだと考えていて、
・何ができていて何ができていないかを踏まえたうえで、
・今後どうしたいと思っていて、
・相手と何を確認したいのか

を考慮することが必要です。


これがない状態で「確認をお願いします!」とチームメンバーが投げてきたわけですが、「で、これはどう何を確認したら良いの?この後の動きをどう考えているの?」と思ってしまいました。

そこで彼には先日、フィードバックする場でこのことを伝えました。

自分の完成度だけでとにかく作って投げるのはいくらなんでも乱暴。
全体の完成度を踏まえたうえで、コミュニケーションをとるべき、だと。


完璧主義のようなタイプで締切ギリギリになってしまうような方は巧遅拙速が望ましいです。

80点まで来ていても、「でもこういう場合も考えないといけないし・・・」といつまで経っても外に出したり、相手に投げないということがあるからです。

そうした方は質を意識しているので巧遅拙速でも問題ありません。


一方、速さだけを重視している方は質が担保されていないことも多いかもしれません。

そうした方は、「とにかく粗々だけども、ここを確認して方向性を握りたい。握れた後にそれに沿って進めるつもりだ」といったことは必要でしょう。


そう考えると、巧遅拙速は誰にも当てはまるものではないのではないですね。
巧遅拙速という言葉を否定される方々もいて、なぜだろうか、と思っていたのですが、ようやく自分なりに言語化できました。


皆さんはいかがでしょうか。

「巧遅拙速」を質が伴わないことの言い訳として、都合の良い言葉として使っている方は周りにいませんでしょうか。

なお、完璧主義だと心当たりの方は、気軽に積極的に使っていきましょう。
私は、これからも積極的に使っていきます。


最後までお読みいただきありがとうございました。
本日も「即断・即決・即実行」「めんどくさければGO!」「巧遅拙速」「大量思考・大量行動」でいきます!

●本日のまとめ

・巧遅拙速は完璧主義の方が使うなら良い言葉だが、単に質の低さを言い訳に使っているケースもあるのではないか。
・全体での完成度を踏まえたうえで、どこを確認したいか、を明らかにすることがコミュニケーションをとるうえで必要なことである。


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