相手は納得している、とは限らない。
子どもに睨まれて、ドキリとした。
私は、あの目を知っている。
涙が出そうな、真っ赤な目だ。
悔しくて言い返したいのに、言葉がうまく出て来なくて、悔しさを飲み込む。
悲しくて、でも相手の前では泣きたくなくて。ぎゅっと唇をかんで、涙も飲み込んで、睨むしかない。
そんな目だったんじゃないかな。と思う
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誰かと口論になった時、相手が黙ってしまう事がある。
そんな時、相手にどんな事を思うだろうか?
「言い返して来ないってことは、図星だったんだな。きっと」
「今の言葉で反省したのかな?よし。」
「ふふん。納得したみたいだな。」
そんな事を思う時がある。
ほんとうに、そうだろうか?
相手が黙ったからといって、本当に相手は私の言葉を受け入れてくれたのだろうか?
私の言いたい事を理解してくれただろうか?
ほとんどの場合、答えは『NO』だと思う。
…そんな私は黙ってしまう側の人間である。
口下手で、とっさに言葉が出て来ないので、黙るしかない時がある。
ほんとうは、言い返したいのに…悔しくて悔しくて、涙があふれる。そして
「ばかやろーーーーー!!!!」
みたいな捨てセリフを吐いて、逃げる。もうそうするしかできないのだ…。超カッコわるいけど。(だいたい夫との口論です。夫は口が達者です。)
でもこれにより、相手に「図星だな」とか「納得したんだな」とか思われているとしたら、とても心外だ。腹立つ。
「絶対つぎは言い返してやるかんな…!!!」
とか思ってる。思ってるんですよ。ええ。
だから子どもに睨まれて、ハッとした。「私、自分がされて一番悔しい事を子どもにやっちまったな…? 」 と。
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口論は、お互いに持っている『大事なこと』を守りたいから起こるのではないだろうか。
だけど、自分と相手は別々の人間だから、語彙力や話す力に差がある。だから『勝ち』『負け』みたいな状態になって、大事なことがあやふやになる。
どちらかに悔しさが残り、本当に伝えたかった大事なことが、お互い相手に届かないまま終わっているのではないか。
これは、非常にモッタイナイのでは…?
つまり…
何か大事なことを伝えたい時、相手を言い負かしてはいけない。
(今の私が導き出せる精一杯の結論)
勝ち負けとかじゃなく、あなたの話をちゃんと聞く努力をします。ごめんなさい。
というか、子どもには
「いつか絶っっっ対、言い返してやる!!!」
とか思われてるんだろうなぁ~。
下克上される前に、対策を講じたい。
そんな事ばかり考えてる母です。
子育て、難しい。