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鷹の快進撃の中、中村晃ファンが思うこと。

 「上出来すぎる。」

 これまで33試合を戦って、22勝9敗2分、勝率7割超のホークスに対して、この言葉しか思い浮かばない。

 圧倒的なのは、2位に5.5ゲーム差(5月8日時点)をつけるほどの勝率だけでなく、得点、失点、本塁打数、盗塁数、チーム打率、チーム防御率の全てにおいて、リーグ1位。大差をつけて勝つ試合もあるが、4度のサヨナラ勝ちもあり、僅差のゲームをものにしているのも、この位置にいる要因だろう。
 勝つべくして勝っているという印象を受ける。

逆転サヨナラホームランを打って祝福される柳田選手

 昨年12連敗を喫して、最終的に3位に終わったホークスを見ている身からすると、手放しに喜ぶことはできないが、それでも毎日勝ち試合を見られることは素直に嬉しい。

 そんな快進撃の中で、もどかしい思いをしているのが中村晃選手のファン(私)である。

代打で出場する中村晃選手


 昨シーズンは136試合に出場して、守備面では4年連続となるゴールデングラブ賞、打撃面でも140安打、打率.274と、チーム内でも近藤選手、柳田選手に次ぐ成績を残したが、今年は山川選手やウォーカー選手など新戦力の加入もあり、ベンチスタートが続いている。

 スタメンで見たい気持ちは山々だが、「代打・中村晃」のアナウンスがされた時の歓声はアイドルの登場かと思うほど大きく黄色く、ファンとしては嬉しい。
 彼の打席での眼光は鋭く、ヒットを打った時のガッツポーズは普段の物静かな印象に反して、力強い。
 それほど一打席にかける思いが強いことが伝わってくる。

 そんな鷹の「愛する男」に、早くも試練が訪れている。

 4月こそ、主にチャンスでの代打として圧倒的な成績を残していたが、5月に入り打率は1割台に落ち込み、なかなかヒットを放てていない。

 思い返すと昨年の夏にも、なかなかヒットを打てない日々が続いたが、良くも悪くもスタメンから外れることはなく、打席に立ち続けることで長いトンネルを抜けることができた。
 しかし今年は、チーム事情もあり、代打出場が続いたと思ったら、思い出したかのようにスタメンでの出場もあり、リズムも掴みにくいのではないかと思う。

 コンスタントに打席をもらえるわけではないので、いつ来るかわからない限られた出番の中で、なんとか復活の糸口を見つけるしかないのが、ファンとしてももどかしい。

 個人的には、2年契約の2年目、今年ダメだったら…というのも頭をよぎる。
 17年ホークス一筋、何度もリーグ優勝、日本一に貢献してきた功労者とはいえ、容赦なく切るのがこのチーム。

 ただ、チームが優勝さえすれば、コストカットは最小限に抑えられるのではないだろうかとも思う。
 その瞬間に、1軍にいられたらいいのではないか。
 そんな思いで、ベンチスタートが続いても、試合に出られない日があっても、私は全力で応援してチームの勝ちを願っている。

 幸い、8日の試合で10試合ぶりのヒットが出た。
 打った後、塁上での表情を見ると、まだ本調子ではないかもしれないが、これをきっかけにチームが好調なうちに、復調してくれたら嬉しい。

 ファンとしては、また晃さんの笑顔とガッツポーズをたくさん見るために、ただひたすら応援の声を届けるだけだ。

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