古着屋さんが教えてくれた、新しい価値観
ちょっと嬉しいできごと。
高円寺の古着屋にて。
素敵なお店に出会った。妹が連れてってくれた。今まで古着屋さんに抱いていた雑多なイメージからは程遠いセレクトショップのようなお店。
色や素材ごとに、ほどよい間隔で並んでいる洋服たち。すごく見やすい。
かわいいストライプのパンツを見つけたとき、店員さんが話しかけてくれた。
「これはオランダのヴィンテージのパジャマです」
とっても驚いた。昔誰かが着ていたパジャマが、今こんなにも素敵なパンツとして店頭に並んでいるなんて…!ほかにも手に取る商品ひとつひとつ、その時代やブランドの背景を交えつつ、現在のファッションに馴染むようにアドバイスしてくれた店員さん。愛情がひしひしと伝わる。
ほかにも店内には、アクセサリーや置き物、食器やグリーンなど、様々なアイテムたち。そのすべてにそれぞれのストーリーがあるんだろうなぁ、なんて考えながら見ていたら1時間半も経っていた。
じっくりじっくり考えて、気に入った数点をお買上げ。その間にも、これから店頭に出すアイテムにアイロンをかけたり、ボタンを付け直したり、とても丁寧に洋服を扱う店員さんの姿があった。
なんて素敵なお店なんだー!
ここまでのお買い物体験で、かなり満足していたけれど、妹のオススメでもう1軒。
そこは、隠れ家的な雰囲気のある、いかにも古着屋さんらしい、こじんまりとしたお店。まぁ普通かな~って思って入ったけど、普通じゃなかった。
入って3分で欲しい服が、しかも数年前からコレ!というものが見つけられなくて、常に探してたドンピシャの服が、、、なんと2着も見つかった!!
さらに店員さんもとても素敵な方だった。商品である洋服たちひとつひとつに込めた彼女の思い。この洋服を買い付けた背景と、これから誰かの洋服としてどんな未来があるのか。そんなことを話してくれました。
「このワンピースは、状態もすごくいいし、流行もないデザインだから、丁寧に扱えば、来年もその先もずっと、一生ものとして着れますよ」
「古着はタイミングだから、いま買わないともう出会えないかも知れない。けれど、きっとまた違う出会いもありますよ」
普通に聞けば、セールストークかもしれない。けれど、そんな風には感じられなくて、彼女自身もとても洋服を大切にしている方なんだと思った。
そんなこんなで、とっても素敵なご縁を感じたので、2着ともお買上げ。お財布が空っぽ。でも、いいの、一生ものを手に入れたから!
こんな感じでお買い物はおしまい。素敵なお店、店員さんに出会えて、大満足。
帰り道、クローゼットの中にある洋服たちが急に恋しくなった。
洋服はわたしの歴史であると同時に、わたしも洋服の歴史の一部なんだ。
なんて、大げさなことも考えたり。
ついなんでも消費しがちな私。とくに古着なんて気に入らなくなったら普通に捨ててた!だから、店員さんたちの、古着を大切にするという価値観が、すごく心に刺さった。そしてとても素敵に感じた。
クローゼットの中にも、すでに一生お付き合いする服があるかもしれない。洋服ひとつひとつに話しかけてみたい。
春は目前。衣替えが楽しみだ。