しわくちゃで奇麗じゃない一つの真実〜『本当の戦争の話をしよう』読記〜
その本は、ずっと前から家にあった。私は確かに古本屋でその本を自ら買ったのだが、ずうっと開かずにきた。読もうと思ってもいざ開こうと思うとすっと気持ちが引けてしまう。そんなこんなで、何度もその本を捨てようと思った。でも、古本屋に50冊くらい本を出したときも、古紙回収で何束も本を捨てたときも、その本はなぜかそういうのを逃れて部屋にとどまってしまっていた。
この前部屋を掃除していたら、表紙がくちゃくちゃになったその本が出てきたのだ。カバーはとうに取れていて、本というより紙として扱わ