![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/103847022/rectangle_large_type_2_f5213c4d0c51869e26e4af575429fb2f.jpeg?width=1200)
「燕三条NFT 匠の守護者」ができるまで
こんにちは。Tales & Tokensの代表・佐々木大輔と申します。
本日ついに、昨年末から予告していた第2弾プロジェクト、「Game of the Lotus 遠野幻蓮譚」に続くT&Tの最新作「燕三条NFT 匠の守護者」を発表いたします。
![](https://assets.st-note.com/img/1682335321012-y3JJiSEwGL.jpg?width=1200)
本プロジェクトは、株式会社燕三条が生み出したご当地トレカ「匠の守護者」をT&Tで動的なNFTとしてサービス化したものです。タッグを組むのは、新潟県の燕市と三条市。私たちは、「アートコレクション」「カードゲーム」「燕三条で楽しめるクーポン(ユーティリティ)」「ふるさと納税」といった要素を取り入れ、燕三条エリアをさらに盛り上げるために立ち上がりました。
デジタルコンテンツとしても、ふるさと納税としても、サービスモデルとしてもさまざな仕掛けが施された「燕三条NFT 匠の守護者」の詳細は、本日発表された以下のニュースリリースをぜひご覧ください。
🥄ものづくり企業を擬人化した「燕三条NFT 匠の守護者」爆誕! 5月18日(木)から三条市と燕市のふるさと納税共同返礼品として申込受付スタート!
本当は私の口からもいろいろと説明したいところなのですが、それはニュースリリースに譲って、この記事では、本プロジェクトが生まれたあらましを記録として残しておきたいと思います。
あらまし
1. 「Game of the Lotus 遠野幻蓮譚」の伝播
T&Tの第1弾タイトル「Game of the Lotus 遠野幻蓮譚」をリリースする直前のことです。チェックイン機能のある動的NFTを地域プロジェクトに活用するというアイデアをおもしろがってくださったさまざまな方々のなかに、新潟県三条市で地域おこし協力隊(現在は卒隊し、企業準備中)の米山さんがいました。その米山さんが紹介してくださったのが、三条市のCMO・澤正史さんです。
![](https://assets.st-note.com/img/1682336699659-tPP3Hbqpaz.jpg?width=1200)
2. 三条市の寄付金を7億円から50億円に増やした男・澤正史
地域系のプロジェクトとりわけ「ふるさと納税」に興味があるプレーヤーは、この一年のうちに三条市のCMO・澤正史さんのお名前をどこかで耳にしたことがあるのではないでしょうか? 外資系サラリーマンから市役所職員に転職し、ふるさと納税による寄付金を7億円から50億円に増やした立役者です。
![](https://assets.st-note.com/img/1682337458681-y2WCmjvxGD.jpg?width=1200)
その澤さんから「燕三条エリアでNFTのプロジェクトをご一緒しませんか」とご連絡いただいたあと、2022年11月に初めて燕三条を訪れて、さまざまな場所を訪れながら多くの会話をしました。
🥄「ふるさと納税制度を、いっときのお金集めの方法だと割り切って、地域と関係の薄い返礼品を出しているところもあるんですけど、それじゃ意味がないんですよね。本当に地域のファンを作るためには、自分たちが作ったものや、自分たちのストーリーを大事にしないといけないんですよ」
🥄「寄付金を増やすためだけに三条に来たわけじゃないんですよね。DXにもこだわりがあって。地域がDXに真剣に取り組めば、もっと生産性が高く、もっと付加価値の高い仕事ができる。そこまでやってみたい」
🥄「しかしなにより、燕三条のポテンシャルがすごいんですよ。それに尽きます」
NFTのプロジェクトというと、ときに「実態がないんじゃないか?」と言われることもありますが、このようなパートナーとであれば、地に足のついた企画をねばりづよくやっていけるのではないか、そう思ったことをよく覚えています。
そして澤さんと私は、三条市から車で一時間ほどの場所にある山古志村も訪れました。そう、「NishikigoiNFT」や「山古志DAO」で有名な場所です。デジタルコンテンツを起点にしたコミュニティが、現実生活にポジティブな影響を与えている様子を目の当たりにして、そしてその核にいる竹内春華さんという情熱家とお会いして、大きな刺激を受けて帰ってきました。
その澤さんが、キーパーソンとして紹介してくれたのが、株式会社燕三条の名物プロデューサー・結城靖博さんです。
3. 「故郷が好きだと人生は豊かになる」結城靖博
結城さんのことをご紹介いただいたきっかけは、もちろん「匠の守護者プロジェクト」。地域の企業を擬人化し、日本アニメ・マンガ専門学校と産学連携したご当地トレーディングカードを開発している張本人です。
![](https://assets.st-note.com/img/1682340274724-9WKHUm1U14.png?width=1200)
しかもそれだけじゃありません。結城さんのTwitterのプロフィール欄には、三条凧合戦、燕三条戦隊カジレンジャー、燕三条DAOなど数多くのキーワードが並び、そのいずれにも深くコミットしています。
そのなかでも、私が飛び抜けて好きな言葉・好きなプロジェクトがあります。それがこちらです。
🥄「故郷が好きだと人生は豊かになる」
🥄「この街が好きだから」
![](https://assets.st-note.com/img/1682339628064-BXewV29PlP.jpg?width=1200)
結城さんは、自分がやっているプロジェクトを「町おこし」だとか「地域創生」という言葉では説明しません。ただ単に、ひたすらに、自分の身の回りのことを大事にして、好きになっているだけです。そのスタンスがめちゃくちゃいいなと共感しました。
ちなみに、このプロジェクトが立ち上がるときのキックオフで、私はこんな発言をして、参加者に思いを伝えました。
遠野で「Game of the Lotus」のようなプロジェクトをやっていると、「お! 地方創生ですか! 私も応援したいです」と言ってくださる方がいます。
応援してくださるのはありがたいので悪い気がするわけではないのですが、自分が感じていることを言い当てている言葉でもないので、実は微妙な気分になります。
第二次安倍内閣が2014年に言い出した「地方創生」という言葉は、政策を決定する立場からみたリバランスの方針だと思っています。
一方、私が熱中しているのは、もっと単純なことです。自分に身近なモノやコトやヒトを大切にしたい。自分が生まれ育った場所や、いま住み働いている場所、子どもが通う小学校の人間関係や、趣味の集まりを大切にしたい。それだけです。それらは「地方」という地理的な表現よりも、「自分事」という心理的な範囲で呼びたいよう範囲のことです。
私がやりたいのは、当事者となって自分事に熱中することであり、同じような考えをもつ人々と、同じように熱中し合うことです。ローカルとグローバルの境界を曖昧にして、身近なものを愛するやり方と世界一を目指すやり方を融合させたい、そんな風に思ってます。
その他にも、「燕市産業資料館」で学芸員の齋藤優介さんから聞いた話にも大いに影響を受けました。、物語(Tales)を形(Tokens)にするプロジェクトとして本日まで準備してきました。
そのあたりの話は、『メディアヌップ #065「Tales & Tokens」が出たので裏話、燕三条と山古志のお話も』でも語っているのですが、書き起こしデータが存在するので該当部分を引用させてください。
佐々木「私が何に感銘を受けたかというと、つまり学芸員の齋藤優介さんがそこでおっしゃったことっていうのは、自分が博物館の通じて良いプロダクトとか地域の歴史を話すことを通じて、ときに仲が良くなかったりする燕と三条という2つのエリアが同じ歴史を共有して欠かせない関係にあるといういうこと、良いものを作って外に発信していくってことに関して仲間であるということ、そういう物語をより多くの人に知ってほしいということなんです。そういう未来を作っていきたい。単に歴史的なものを並べる博物館じゃなくて、そのエリアが誇りを持てる新しいものを共有して外に発信していく、そういう物語を伝えて感じられる場所にしたいってことを言ったんですよ。それ、まさにテールズ&トークンズだなと思ったんですよ」
あわせて、結城さんが語っているエピソードも以下にご紹介します。
長くなりましたが、つまり、燕市と三条市があわさった「燕三条エリア」のポテンシャルを解放し、具体的にかたちにしようという情熱によってこのプロジェクトは駆動しています。そこが何よりおもしろいポイントだと思っています。
リリースノート
T&Tは物語を形にするプロダクトだからなのか、どうにも話が長くなりがちで、お伝えしたい話はまだまだあります。しかしそれらはいずれどこかのメディア、あるいはイベントで話すことにしたいと思います。直近では、5月11日に現地ツアーがあり、そこで澤さん結城さんとトークイベントを行います。
というわけでこの記事では、最後にT&Tのリリースに関する情報をまとめて締めくくりたいと思います。
「燕三条NFT 匠の守護者」の詳細
チェーン: Polygon
開発ツールキット: T&T
販売数: 2023年5月上旬に決定
発売日: 2023年5月18日
販売方法: ふるさと納税サイト, 他(追加があればご案内します)
寄付価格: トークン1個 10,000円 / トークン5個 50,000円
このNFTには、飲食店での割引券、イベントや工場で使える優待券など、さまざまなユーティリティがあらかじめ付属しています。それらは、T&Tが提供するウェブアプリで閲覧・編集・使用できます。
![](https://assets.st-note.com/img/1682342622383-B3Y0oAY0QC.jpg?width=1200)
プロジェクトメンバー
約5ヶ月ほどの間、毎週のように打ち合わせて、開発・制作を行ってきたプロジェクトメンバーを50音順でご紹介します。
akasata.eth / Solidityプログラミング
小野塚 雄也/ コミュニティマネジメント
kei / フロントエンド開発
Kota Mineo / ウェブデザインサポート
sasakill.eth / プロダクトマネジメント
澤 正史 / プランニング, プロモーション
高橋 巧 / グラフィックデザイン
松浦 シゲキ / プランニングパートナー
monae / UI/UXデザイン, フロントエンド開発
morichin.eth / オペレーションサポート
結城 靖博 / コンテンツプロデューサー, コミュニティマネジメント
米山 堅 / コミュニティマネジメント
甲斐 祐樹 / プロモーションサポート
さいごに
発売日は2023年5月18日ですが、それはひとつのイベントにすぎません。これまでも、これからも、このプロジェクトは身近なものを愛する人々によって継続していきます。燕三条エリアを好きな人、そして、身近なものを愛することに関心のある方、ぜひ私たちの仲間になってください。燕三条DAOでお待ちしています。
燕三条DAO
https://discord.gg/2BtNEEtFC7
燕三条NFT 匠の守護者
https://takuminoshugosha.com/nft.html
おまけ
生来のカードゲーム好きが高じて、「匠の守護者トレカの拡張ルールをデザインできないだろうか?」という試みを行っています。これもDiscordの中で活動していこうと思いますので、ご興味ある方はぜひお声がけください。
![](https://assets.st-note.com/img/1682379453862-e9RAbdaDjr.png?width=1200)