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人事評価サービスに関するインタビュー(前編)

エン・ジャパンでは、採用支援のほか、入社後の活躍のため、評価領域、教育領域でのサービスも行っています。今回は、サービス責任者の勝又さんに、エン・ジャパンの評価サービスについてお話を伺いました。

●まず、エン・ジャパンの評価サービスの概要を教えてください。

―私どもは、評価領域で主に以下3つの支援を行っています。
①制度設計
 …まだ人事評価制度がない企業様への新規設計と、導入から数年経って実態と合わなくなってきた企業様の改訂のご支援
②運用支援
…制度設計後、適切な運用を行うためのご支援
③評価スキルアップ支援
…管理職の評価スキル向上のための、研修やEラーニングのご提供

●制度設計以外にも、様々な形でご支援に携わっているんですね。

―人事評価制度は、一度作って導入すれば終わり、というものではありません。特に、初めて導入する場合、運用でつまずいてしまうケースが多いのです。目標の適切な設定、評価のバラツキなど、運用後に発生する課題を解決していく必要があります。また、評価者である管理職の評価スキルにもバラツキがありますから、適切な運用には、スキルアップの支援も欠かせません。

●評価サービスを通じて、エン・ジャパンが大切にしていることは何でしょうか。

―私どものこだわりは、主に3点ありますね。
①理念を注入する
②仕組みより運用
③コミュニケーション重視

●「理念を注入する」。まずこちらからお聞かせください。よく「評価制度は会社のメッセージだ」とも言いますね。

―はい。理念とは、その企業の存在意義を言語化したもの。その存在意義と、人事評価制度の内容が結びついていることがまず重要です。「理念と人事評価制度を結びつける」とは、企業理念を実現するために、「求める人材像」を考えることです。もし、理念との結びつきがきちんと考えられていないと、せっかく評価制度を構築しても、理念を体現しない、あるいはできない人材ばかりが育成されてしまう、ということになりかねません。

また、これから入社してくる「Z世代」と呼ばれる若い世代は、仕事に社会的意義をより強く求める傾向にあるといわれます。企業理念は、その会社の行う事業の「社会的意義」でもある。Z世代はより社会的意義を重視して就職先を選びますから、人事評価制度と理念が結びついているほうが納得感があり、愛着が持てる。エンゲージメント向上や、離職率低減の効果も期待できます。

つまり、「理念を注入する」とは、その企業の社会的意義を、制度を通じて、社員の評価まで一気通貫させること。企業が追求する理想、そのために求められる人材像、自身の評価が一貫していることで、社員の発揮するエネルギーを理想の実現に向けてまとめていくことができるのです。

●理念にこだわる理由がよくわかりました。続いて「仕組みより運用」についてお聞かせください。

―結論、「70点主義」で速く立ち上げ、運用しながら改善していくことです。

私どもの評価制度設計にかける期間は、最短3ヶ月、長くても6ヶ月です。設計としては「70点」の水準に達した時点で仮運用をスタートし、実運用をしながら最適化を図っていきます。システム開発手法でいうアジャイル開発と似ていますが、もし設計の不具合があった場合に、手戻りが少なくて済むというメリットがあります。

●たしかに、最初から100点満点を目指して作ると、かなり時間がかかりそうです。

―環境変化が加速していくなかで、社員に求める行動が1年間まったく変わらない、ということは少なくなっているのではないでしょうか。1年間かけて緻密に制度を設計しても、いざ使い始めるときにはすでに古くなっていた、という話も実際耳にすることがあります。実態に即した有用な制度にしていくために、いかに早く運用開始できるか。私どもはそこにこだわりをもって、ご支援を行っています。

―次回は、3点目の「コミュニケーション重視」、そして人事評価制度の抱える課題と、人事評価制度の今後について伺います。

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