世界のビールラン・ビールマラソンイベント
最近日本でも、走ってビールを飲む文化が芽生えてきました。楽しく走って、楽しくビールを飲もうというものです。ですが海外では、それが競技(エンタメ要素もありの)となっているものもあるんです。代表的なものをみてゆきましょう。
・ビアラバーズマラソン(ベルギー)
ビール版のメドックマラソン
お酒を飲みながらフルマラソンというのは、フランスのメドックマラソンが有名ですが、ビール版のメドックマラソンと言われるのがこの大会です。
制限時間6時間30分のフルマラソンですが、コース内に計15ケ所の給ビール所と17ケ所の演奏所があります。ビールを飲みながら音楽を楽しみながら、走るというより、エンタメとしてマラソンを楽しむ大会です。
給ビールの量は100ml程度と少な目とのことですが、現地のクラフトビールが飲めるとあって人気です。そして映像をみるともっとガッツリ飲んでいる人もいます。
公式のYou tubeより
大会公式のYou tube動画からも、楽しさが伝わってきます。泡スポットや滑り台もあり、大会というよりやはりエンタメですね。
・カステンラウフ(オーストリア、ドイツ、スイス)
若者の中心の、やや問題のあるイベント?
カステンラウフとはビールカステンラウフの略で、ビール箱ランニングという意味です。最少2人でチームを組んで、ビール箱に入ったビールを運び・飲みながら、5-12km先のゴールを目指す競技の総称です。
最初は1982年にミュンヘンで少数の学生が始めたイベントでしたが、その後ケルン、ハーラッハ、ドルマーゲンなどの広まりました。以降オーストリアやスイスに、色々とアレンジが加わりながら広まっているようです。
マラソンのように老若男女楽しむというより、大学内イベントなど若者中心のイベントとして開催されているようです。
ザルツハウゼンのカステンラウフの公式You tubeより
このザルツハウゼンのイベントは「ドイツ全土から参加」と書いてありますが、仮装している人は皆無で旅行者のような方もいないので、地元の方を中心に適度に楽しむ大会という印象です。
ですが運ぶ箱の中のビールは330ml×24本で、参加者は1チーム2-5人のようです。一人当たり飲むビールは1.6~4㍑!かなりハードですね。Wikipediaで調べると酔って騒いで怪我したり、喧嘩したり、問題もあるイベントのようです。
・ビアマイル(アメリカ)
意外にガチなビアランイベント
アメリカで開催されているクレイジーな大会(誉め言葉です)で、競技場1周400mを4周する競技です。ビールは355mlの缶か瓶で、スタート前・1周目(400m)・2周目(800m)・3周目(1200m)の計4回飲まなくてはいけません。
ゆるくビアマイルを楽しむランナーも多いようですが、そんなエンタメ性がありながら、かなりの競技性も持ち合わせています。なんと世界大会?もあるのです。その名も「ビアマイルワールドクラシック」。その映像はYou tubeにあり、その優勝記録や歴代記録は公式ホームページに残っています。
ビアマイルの公式You tubeより
ビールをもって真剣にスタートの構えをして、「Cheers!」の合図とともに一気飲みを始める。そしてビールを飲んだとは感じさせない真剣な走り、これはガチな競技に感じます。そしてガチだからか、嘔吐するランナーも多いようです。
公式HPを確認すると、歴代1位の記録はカナダのCorey Bellemoreさんで4分28秒1という記録のようです。陸上競技の1500mの世界記録は3分26秒で、それから算出する1600mのタイムは3分40秒ですから、+48秒でビール4本と考えると驚異的であることがわかります。
なお、このCorey Bellemoreさんは、1500mを3分39秒36、1600mを3分57秒20の記録をもつガチなランナーのようですね。
コンプラの厳しい日本では、このような競技を設立することは難しいと思います。ですが、いつか日本でもやりたいですね。