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30kmの壁を超えるために~人一倍跳ね返され続けた自分のやり方~

Yahoo!ニュースに「フルマラソンの30kmの壁」の記事を3つ書きました。その結果、驚くほどの反響をもらいました。

【マラソンの「30kmの壁」の正体は?】最近の研究ではエネルギー枯渇説よりも、脳がかけるブレーキ説?
【30kmの壁を超えるために】知って欲しいレース1ヶ月前の30km走の意味、そしてレース直前の準備
【30kmの壁を超えるために】実は序盤はペースをあげても大丈夫!?壁を超えるためのペース戦略

自分のYAHOO記事より

記事を読まれた方は、自分はフルマラソンの30kmの壁なんて簡単に乗り越えたと思われるかもしれません。

30kmの壁に跳ね返され続けた歴史

         大会名         開催日     記録
1.    渡良瀬遊水地マラソン    2001.11.11   4時間42分58秒
2.    東京マラソン        2007.2.18   4時間28分46秒
3.    荒川市民マラソン      2007.3.18   4時間18分50秒
4.    佐倉朝日健康マラソン    2008.3.30   3時間44分02秒
5.    かすみがうらマラソン    2008.4.20   3時間47分13秒
6.    荒川市民マラソン      2009.3.18   3時間36分45秒
7.    かすみがうらマラソン    2009.4.19   3時間38分58秒
8.    佐倉朝日健康マラソン    2010.3.28   3時間53分27秒
9.    北海道マラソン       2011.8.28   4時間13分57秒
10.  いわきサンシャインマラソン 2012.2.12   3時間36分53秒
11.  京都マラソン        2012.3.11   3時間54分31秒
12.  かすみがうらマラソン    2012.4.15   3時間45分44秒

30kmの壁に跳ね返された歴史

ですがそんなことはなくて、2001年の初マラソンから10年以上ものあいだ何度も30kmの壁に跳ね返され続けて、もうフルマラソンを走る才能がないのかもしれないとまで思っていました。
フルマラソンより短い距離についてはしっかり走れていました。2008年にはハーフマラソンのタイムが1時間27分まで伸びていましたし、2009年の青梅マラソン30kmは2時間12分でした。ですのでおそらく、決して走力がなかったわけではありません。なのにフルマラソンでは3時間30分すら切れなかったのです。

転機の2013年東京マラソン

        大会名     開催日      記録
13.  東京マラソン 2013.2.24   3時間19分45秒(初ネガティブスプリット)

30kmの壁を壊した?初めてのレース

転機は2013年の東京マラソンでした。東京マラソンは38㎞地点が地元の豊洲で友人がたくさん応援に来るのです。30kmの壁に阻まれて無様な走りを見せてはいけない。強く思ってレースに挑んだのでした。カーボローディングもいつも通り(前日の大盛パスタ)、補食もいつも通りのPit inジェル2個。普段とは違ったのは、下り坂もあって序盤10kmまで飛ばしちゃいましたが、それ以降はしっかりペースを落としたこと、そして強い思いで走ったこと、それで初めて壁が来なかったのです。結果、初めてネガティブスプリットができたのです。

壁をぶち破ったあと

                大会名                開催日              記録
14.    板橋Cityマラソン             2013.3.24          3時間13分29秒
15.    かすみがうらマラソン    2013.4.21           3時間24分48秒
16.    北海道マラソン               2013.8.25           3時間28分35秒
17.    さのマラソン                   2013.12.8           3時間19分21秒
18.    勝田全国マラソン            2014.1.26           3時間16分14秒
19.    東京マラソン                   2014.2.23           3時間13分50秒
20.    板橋Cityマラソン             2014.3.23           3時間22分54秒
21.    長野マラソン                   2014.4.20           3時間16分23秒
22.    東京喜多マラソン            2014.6.1             3時間47分50秒

30kmの壁を壊して以降のフルマラソン

以降は壁ではなく、30kmの壁はハードル程度なものとして、出たりで出なかったり。その結果、タイムが別人のように変わったのです。さらには夏の北海道マラソンでも3時間30分を切るようになりました。明らかに何かが変わったのです。ハーフのタイムはさほど変わってませんから、体よりも距離を脳が受け入れたのだと思います。

やっと見つけた!自分の壁との戦いかた

                   大会名                  開催日       記録
23.    富士山マラソン                      2014.11.30  3時間12分00秒
24.    はが路ふれあいマラソン       2014.12.21  3時間9分28秒
25.    多摩川マラソングランプリ   2015.1.4      3時間7分10秒
26.    いわきサンシャインマラソン2015.2.8      3時間3分4秒
27     板橋Cityマラソン      2015.3.22    胃腸炎でDNS
28.    かすみがうらマラソン           2015.4.19    2時間59分14秒

自分のやり方を見つけた2014~2015年シーズン

そして2014~2015年シーズンに、ついに自分のやり方を見つけたのです。
フルマラソンを1ヶ月おきに走って、脳のブレーキを少しずつ緩める。その結果サブスリーを達成できたのです。それ以上に自分にとって一番効果的なやり方を見つけたのです。。
以降のシーズンもこのやり方を繰り返しました。ブレーキを緩めることは、体へのダメージも増えることになります。その結果、故障も経験しました。ですが故障を経験しながらも、コロナ前までに20回のサブスリーを重ね、タイムも2時間50分まで記録を伸ばしたのです。

本当に伝えたいこと

30kmの壁の原因はいろいろと言われています。ですが自分の思いや文献から読み取れることから、30kmの壁は栄養でも体の強さでもなく脳のブレーキと言えると思います。一度大丈夫と学ばせることが大事。要はそれをどうやって学ばせるかなんだと思います。30km走でもいいかもしれないど、自分はだめでした(青梅を走れても、フルマラソンでは壁に跳ね返されました)。自分は1度フルマラソンを強い思いで丁寧に走ることが、壁をぶち壊すきっかけでした。
自分が経験した陸上競技の短距離・長距離・マラソンにおいて、あるきっかけで階段を一段上るように記録が伸びることがあります。その理由は、ひょっとすると同じように脳のブレーキにあるのかもしれません。そのブレーキを緩める手段はいろいろ書きましたが、それぞれ個々人が見つける必要があるのかもしれません。

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