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7~9月にコロナになった人は、いつワクチン打ったらいいの?

7~8月は本当に多くの方が感染しました(自分を含め)。

そんな方に最近よく聞かれるのが、
「ワクチンは打った方がいいの?」
「ワクチンはいつ打った方がいいの?」
ということです。

実際に1回かかっても再感染の危険はあります。
ですが、9月に入りコロナの新規感染者数もだいぶ減ってきました。

そこで第7波でコロナにかかった人はワクチンを打った方がよいのか、そしていつ頃打ったらよいのか?
を書いてゆきたいと思います。

1.コロナの再感染

1-1.コロナに再感染するリスクは?

コロナに1度かかったらもう感染しないよ!!
というわけではありませんが、リスクはだいぶ減ります。
オミクロン以前の時代は、かなり再感染しにくくなると言われてきました。
ですが、オミクロンはだいぶ再感染しやすくなってしまいました。

カタールの調査では、オミクロン以前は16ケ月まで平均85.5%以上の感染予防効果が持続すると言われていました。
ですがポルトガルからの調査では、オミクロンBA.1/BA.2に感染した人のオミクロンBA.5感染リスクは3ケ月88%、5ケ月76%と大幅に低下していました。
この2点を含めて、だいたい曲線を描くと・・・

オミクロン以前の再感染リスクと、オミクロンの再感染リスク(後者は予想)

こんな風になる可能性があります(青線はプロットした2点以外は根拠がありません)。
第8波ではオミクロンBA.5より感染しやすい変異株の流行が危惧されますから、感染予防効果は5-7割程度まで低下してしまう可能性があります。

例えば第8波で「都内で一日5万人感染したような感染状況」が生じるなら、
第6波の「一日2万人の新規感染者が生じた環境で生活する」程度の感染リスクとなる訳です。

1-2.再感染は死亡リスク・後遺症リスクが上昇する?

とはいえ、再感染してもオミクロンは弱毒だからOKでしょ!
実際感染しても大丈夫だったし!!と思うかもしれません。

ですが、コロナは再感染で死亡リスクが上昇するという報告もあります。
アメリカで退役軍人500万人を調査したところ、再感染は初回感染者に比べて入院、死亡となる者が多く、肺などの臓器の後遺症を残す人も多かったとのことです。

反対に若年が多いサウジアラビアからで、4000人の再感染者を調べた報告では、初回感染>2回目感染>3回目感染で死亡率が高かったとの報告もあります。

今後のさらなる報告が待たれるところですが、とりあえず感染しないの越したことはありません。

2.感染後にワクチンを打つとどうなる?

以前の日本では、コロナ感染後は病状が回復して3ケ月たってからワクチンを打つよう推奨していました。というのも感染後1-2ケ月たってもまだウィルスが検出される人もおり、病態がつかめていなかったからと推察します。さらには感染後1-2ケ月は、ワクチン接種者と同等程度の抗体が検出されるため、無理して打たなくてよいだろうとされていました。
ですが現在は、症状が収まってさえいればワクチン接種は問題ないとされています。特に異なる変異株に対しては感染防御が不十分となることが多く、再感染者が多くみられるからです。
では感染後にワクチンを打つと、どうなるのでしょうか。

2-1.ワクチン後は抗体価が、未感染者より高くなる。

感染後にワクチンを接種すると、未感染者がワクチンを接種するのに比べて抗体価が高くなることが知られています。
2021年の米マウントサイナイ医科大学の研究チームからの報告で、未感染者がワクチンを接種するのに比べ、既感染者が接種すると10倍近く抗体が得られたとあります。

未感染者と既感染者のワクチン接種後の抗体価の比較

そしてワシントン大学からの報告では、免疫の幅出来、他の変異株に対しても対応できる可能性があるとされています。

その結果ワクチン接種者のコロナ再感染は、未接種者の再感染リスクより大幅に低くなると言われています。

コロナウィルスに感染した人が、ワクチン接種した場合としなかった場合の再感染リスクの変化

年齢によって違いますが、16~64歳で再感染リスクを82%、65歳以上で60%低下させたとのことです。

米メイヨークリニックからの報告でも、再感染者のほとんどが感染後にワクチンを未接種であったとのことでした。

2-2.ただ副作用も多い?

ですがいいことばかりではありません。
効果が高ければ、副反応も強いと言われています。

自分の周囲では「そんなに変わりないよ!」という声を頂きますが、文献上は熱や関節痛などが強くでると言われています。

新型コロナウィルスQ&A(厚生労働省HP)より

文献では入院が必要となるような重篤な副反応はないとのことですが、副反応の発現率は高かったとあります。
感染後のワクチン接種は、接種後に仕事を休めるよう手配した方がよいかもしれません。

3.ではいつごろ接種するか

3-1.次の流行(第8波)は?

最近は新規感染者数が少しずつ減少してきました。
ですがまた冬に、新規感染者の増加が危惧されています。
ではいつごろなのでしょうか。

いまのところ国内の流行株はオミクロンBA.5が中心で、一時話題になったケンタウロスの感染者数は増加していません。
おそらくまた冬に同じBA.5か、次の変異株が増加してくるものと思います。

第3波・第5波のピーク(東京都):東京都HPより

過去の都内では2021年は1月11日、2022年は2月8日に新規感染者のピークを迎えました。
夏の第2・5・7波のピークがおおよそ同時期であったことからも、冬も同時期にピークを迎えるものと推察します。
来年1~2月頃にピークを迎えるのではないでしょうか。

3-2.BA.4/BA.5の二価のワクチンはいつ頃接種できる?

現在国内で接種されているワクチンは、2020年に流行した新型コロナウィルス(従来株)に対するワクチンです。そして日本では9月中旬から、従来株/オミクロン株の2価ワクチンの接種が開始されます。
一方アメリカでは現在、オミクロンBA.4/BA.5の2価ワクチンの接種が開始されました。現在の日本の流行株がオミクロンBA.5であることからも、日本のワクチンも今後オミクロンBA.4/BA.5の2価ワクチンになることが予想されます。ではいつごろこの2価ワクチンの使用は開始されるのでしょうか。

実際にアメリカで従来株/オミクロンBA.1の2価ワクチンをFDAが使用審査したのが6月28日です。そして日本では9月中旬から使用に至りました。
同じスピード感でいけば、オミクロンBA.4/BA.5の2価ワクチンをFDAが使用許可したのが8月31日なので、日本では11月から12月から切り替わるのではないでしょうか。

3-3.結局いつごろ接種するの?

今流行しているのがまだオミクロンBA.5であることから、すぐにワクチンを打つ必要はないと思っています。
第8波のピークは1~2月が予想されること、オミクロンBA.4/BA.5の2価ワクチンが11~12月に接種可能になると予想していること、ワクチン接種後1週間程度で効果があらわれることを考慮すると、12月頃にワクチンを接種するのが一番よいと考えています。

今年はコロナ・インフルエンザの同時の流行が危惧されています。インフルエンザワクチンとは同時接種も可能ですが、11月にインフルエンザのワクチン、12月にコロナワクチン接種というのはいかがでしょうか(これは自分の予測・意見です)。



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