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律の風
秋の京都はイベント盛りだくさん。
加茂川と高野川の合流点に鎮座する下鴨神社と糺(ただす)の森。いつもは静謐な空気の漂っている場所だが、今日は露店がずらりと並び、賑わっていた。
ー左京ワンダーランド2024ー
食べ物から、カフェ、雑貨、手芸品まであらゆる露店が軒を連ねていた。知っているお店から、初めて見るものまで。京都はカフェにしろ、雑貨屋さんにしろ、個人店が多い。だから、こういったお祭りで、それぞれの個性溢れる出店が、一堂に集結すると、京都の魅力を一度にお得に味わえる。今回のお祭りも、良いお店との出会いがあったので、少しだけお話させてほしい。
まず目に止まったのが、
Kiry’s Muffin (金曜日のマフィン屋さん)
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左京区岩倉に店舗があるのだが、金曜のみの営業。今年の初めに1回、伺ったことがある。ただのマフィン屋さんじゃなくて、”オーストラリアのマフィン屋さん”。オーストラリアのマフィンといえば、私達が思い浮かべるものよりも大きくて、少し小麦粉の主張が強い感じ。私も去年、オーストラリアにいた際によく口にしていたが、帰国後もやっぱり恋しくなる味。そんな時に、たまたま見つけたお店。基本的にこの類のイベントでは、自分の知っているお店は回らないのだが、このお店だけは特別。自然と体が引き寄せられてしまった。マフィンを作られているのは、タスマニア出身の奥さん。前回お店に伺った時は産休で、旦那さんが番をしていたのだが、今日は元気な赤ん坊を連れて、お客さん一人一人との会話を楽しんでいるのが印象的だった。
奥さんは、タスマニア島北部のPenguin という街(little penguinの生息地であることから街名がPenguin になったらしい)出身で、実は私もすぐ近くでホームステイしたことがあるので、大層話が盛り上がった。
味ももちろん良い。日本人好みの味になっていて、バリエーションも豊富。また本店に行こ。
続いて、
LITTLEWONDERS
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ハーブと紅茶のお店。実店舗はなく、オンラインのみでの販売らしい。こういったお店に出会えるのは、一つの醍醐味。ハーブセラピー(植物療法)を基にしたお店で、さまざまな効能に特化した茶葉が売られていた。もちろんオーガニック。何かと薬に頼りがちな現代社会だが、こうした自然のもので、体や心を整えるというのは、東洋医学に染みついた伝統であり、人間と自然の共生を考える上で欠かせないことだと思っている。特に、女性向けのハーブティーの品揃えが豊富であったのが、印象的であった。
お店ではいろいろ試飲させてくれた。いわゆるハーブの香りがするものから、ジュース感覚で飲めるものまで、ハーブティーも多種多様なのだと気付かせてくれた。
最後に、
TRAVELERS FACTORY KYOTO
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名前の通り、トラベルグッズを扱っているお店なのだが、本店が中目黒にあるらしい。実家のすぐ近くなのに、22年間全く知らなかった。最近、旅をするようになったので、目に止まった。こういったグッズを見ているだけで、どこかに行きたい衝動が湧いてきてしまう。出店ではトラベラーズノートや、巾着など王道のグッズが並んでいた。やっぱりデザインがいい。主張が強いわけでもなく、シンプル過ぎるわけでもなく、とても自然でいい。このお店も実店舗に行くことにしましょう。
短い秋を、明るいものにしてくれるお祭りでした。
2024.10.28 中村拓也