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自故日記(31)

1ヶ月のバンコクでの治療を経ていまはラオスに戻ってきました。レントゲンを見ると少しずつ骨はついてきているが、まだまだ骨がつき切るまでには時間がかかるだろう。

今回、ラオスに戻ったのはタイの滞在可能期間もありますが、手術をしてくれた執刀医に会うなどの予定があったからです。

そんな僕はいまは松葉杖を使わずに歩くようにしている。もちろん全く痛みがないというわけではない。痛みはあるけれど、レントゲンを見て全荷重をしても良い(プレート固定によってこの状態なら折れることはない)という許可が出たのでなるべくそうするようにしている。

予定日に合わせて僕はラオスに戻り、定期検診に行きました。レントゲンを撮影して、その状態を見て今後のリハビリの方針やどれくらい体重を乗せても良いかという荷重量の確認などが主体となります。

なので、特に直接話すことがないといえば無いのかもしれないですが、やっぱり執刀医に会うというのは患者としてはすごく安心することの一つなのかなと僕は感じました。

しかし、前日になると約束された日に予定が入ったからと翌週へ予定をスライドされました。

僕はこのために戻ってきているし、その日にちを決めたのは執刀医の方だからなんとかして会う予定を立ててもらいたかった。

すると、予定の午後2時ではなくて朝の8時半にきてくれということになった。

時間前に到着して執刀医の部屋の前にいる写真を送ると、「待ってて」と一言メッセージが入った。

僕は待っていると、彼のアシスタントがやってきた。彼が状態の確認などを始めた。そして、レントゲンを撮影しに行くというような説明を受けた。
(ラオス語)

執刀医と連携して連絡をとっての話だけれど、やっぱり不安になる。

彼が多忙なのもわかるし(結局、家族と急な旅行が入ったらしい)、家族との貴重な時間を過ごすのもわかる。だけど、前日にそれをしっかり伝えてくれたらどうだっただろうか。

別に嫌な思いもそんなにしないし、別日での予定を立てるだけの話だ。前日に予定変更して、本人が来ないというのは納得いかない部分があるだろう。

しかし、これすは日本人感覚なのだと僕はわかっている。彼らは祝日は祝日なんだ。

家族との時間は何より大切にする。それも理解している。

そして、病院から帰宅する前に英語を流暢に話す女性の医者がいた。彼女は「どうしたの?」と僕のところに来てくれて、一部始終を説明した。

すると、病院の関係者としてごめんなさいと告げて、アシスタントの彼に執刀医に今すぐ電話して次の予定を確定するように話した。

そして、その会話を聞いていたら「Responsibility」という言葉が出てきた。

この数年間、ラオスにいてこの言葉を使う人をあまり見たことがなかった。

僕はさすが、女性だなと思った。
この国で、こうした予定や約束というのは女性は本当にしっかりとしている。

もちろんこれは人によるのだけれど、あくまで僕がこれまで接してきた中ではそういうイメージを持つようになった。

女子チームをやらせてもらったときにも女子選手たちは時間前に集合して、自分たちで考えてウォーミングアップや前回の練習の復習をしていた。

まだまだ途上国では男女差というのはあると思う。だからこそ、女性はそのなかで考えて取り組むということを習慣的に取り組んでいるのかもしれないと思った。

怪我をして、いままで見ていなかった世界を見ることで何か新たに感じることも多く、学んでいる。

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