フルーツタピオカと一匹のグータラ
昨日、日中しっかり降った雨は夜には止んで、今日は晴れてしまった。
いや、別に晴れていいけれど。
私の住んでいるところでは、この土日は雨で週明けからは晴れるような予報になっている。
梅雨入りはしたように思うけれど、天気はさほど崩れないようである。
といっても昨日の雨の今日は、湿度が高く、ずいぶん過ごしにくかった。
午前遅くに起きて、コーヒーを淹れた。
火曜日ぶり。
最近はバイトが再開され、あまりコーヒーを飲めていない。
なぜかというと、私は普段起きがけで平均3杯くらい濃いコーヒーを飲む。
それが何もない日ならいいけれど、そのあと働いたり、外に行く用事があると、コーヒーの利尿作用でトイレに何度もいかないといけなくなるので、これは少し困るのだ。
だから今月から飲む頻度が減った。
喫茶店で働きはじめてコーヒーを飲まなくなるとは皮肉である。
もちろん予定が終わって帰宅してから飲むことだって出来ようが、コーヒーを午後に飲むのはなんだか凄い背徳感ではないか。
それに私は真性の夜型人間なので、赤ちゃんだった頃から抜群に寝つきが悪い。
両親の監督下と規則正しい学校生活を離れたいま、それがいくらでも加速することは自明である。
今うちにある豆は、確かインドネシアだった気がするが、厳密に比較すれば、これはあまり好みではなかった。
消費期限が昨日までのパンを食べて、スマホでアクション映画を観た。
非常につまらなかった。
別に観たいと思っていた映画でもない。
そもそも映画を観る気分でもなかった。
が、ダイニングテーブルにじっと座って時間を浪費したかったので、退屈な映画はその役割を正確に果たした。
そうやって昼が来て、友人が起きてきた。
今日は市役所で打ち合わせがあるのだ。
私たちは別に公務員でもなんでもないプーな人間だが、絵を描いたり何かモノをつくったりしている人間なので、その方面で少し関わることになった。
私と友人の他に、後輩も一人ミーティングに出た。
予定を終えると、3時前であったので、男3人でミスドに行った。
2人は違ったようだが、私は空腹であったので「とろとろチーズドック」のセットとドーナツを2つ買った。
「とろとろチーズドック」、店員さんに商品名を伝えるのが少し恥ずかしかったけれど、かなり美味しかった。
友人と後輩(後輩だって友人だけれど)は、タピオカとドーナツを1つ頼んだ。
一風変わったタピオカドリンクで、「フルーツタピオカ」らしい。
炭酸の中にフルーツフレーバーのタピオカが入っていて、見た目もまさに「爽やか」「かわいい」「夏っぽい」という感じで、楽しいと思った。
2人とも味見をさせてくれたので、ひとくちいただいたが、味もよかった。
しかし、よく考えると20代半ばの男3人がミスドでタピオカを回し飲みとは、なかなか厳しいものがある。
幸い店内は閑散として、ほとんどの客は持ち帰りで来るので、決して悲惨な状況ではなかったが。
と、今日も下らない日常の記録となったが、家に帰ってからは、やっと重い腰を上げて新しい絵を描く準備に取りかかろうとした。
3月からずっと言いつつ何もはじめていなかった。
これは私のどうしようもないところの1つである。
絵を描くということにおいて、私は非常に根本的な才能をほんの少しは確実に与えられているのだけれど、それをまったく磨く気配がない。
私にとって、絵は、どうしてもいつの間にか描いてしまうもの、どうしようもなくなぜが関心を集中させてしまうものなだけであって、絵を描くのはずいぶん好きだけれど、ずっと一生絵を描いていたい!なんて思ったことは一度もない。
他にもいろいろ心が移るので、絵ばかりに関心を維持するのは正直難しいのだ。
基本的に油絵を描く。
油絵は基本的にキャンバスに描く。
キャンバスは木枠に張る。
今日はこの"支持体(木枠に張ったキャンバス)"を作ろうと思い、一階のアトリエスペースで作業に取りかかったが、木枠を床にパーツごとに正しい位置に寝かせた時点で、蒸し暑さに耐えかねてやめた。
1つだけ言い訳するならば、我が家にはエアコンがなく(厳密には正常に使用可能なエアコン)、虫が多い立地なので、窓を開放することも出来ないのだ。
いや、これはなんと虚弱な言い訳か。
そういうことで、支持体づくりは明日に持ち越された。
わたくしごとながら、まったく根性が腐っている。
せめて出てくる作品は良い絵であるべきだ。
でないと、私というのはとんでもない一匹のグータラである。