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思い込みとこだわりのはざま

こんばんは。宮﨑と申します。
2回目の投稿になります。
前回10月の投稿のあと、11月1日付で中小企業診断士として登録されました。登録証を実際に受け取ったのは11月10日、官報に氏名が掲載されたのは11月15日でした。
登録証には登録番号が書いてあり、診断士活動の色々な場面で使用します。ようやく本格的な活動ができる下地が整いました。
ですが、今回もまた診断士試験について書きたいと思います。

私は診断士2次試験に何回か落ちたのですが、何度も落ちると嫌でも自己分析を始めます。その中で出てきた答えの一つが、自分は「思い込みしやすい」という点でした。このことに気が付けたのが収穫で、「思い込み」を直していく活動が、2次試験合格につながったと思っています。

2次試験で思い込みが激しいと、問題を見た瞬間にパッとひらめいたことに執着し、そのまま突き進み、正解と離れたことを書いて不合格、というパターンに陥ります。
自分では信念を貫いた「こだわり」の解答だと思っているだけあって、たちが悪いです。
書いた内容がたまたま当たるか、外れるか。ギャンブルのようです。私はこんなことを繰り返していたのでしょう。

思い込みとこだわり

思い込みは、自分の経験をもとに一つのことに執着し、わき目もふらないことだと思います。
経験で判断するので、ある意味頭を使わずに、楽に行動を起こすことが出来ます。無意識に近いものといえるでしょうか。
思い込み、というか無意識は、日常生活をスムーズに過ごすためには必要だと思います。例えば、朝起きてから立ち上がるのは右足を軸にするか左足にするかは普通は考えません。悩んでいたら一日の活動が始まりません。同様に、仕事で日常業務を遂行する上でも無意識に思い込んで判断していることもあるでしょう。
こんな「思い込み」ですが、悪い意味で使われることが多いと思います。

一方、「こだわり」は、良い意味で使われることが多いと思います。診断士試験の事例問題でも、こだわりの企業がよく出てきますね。わき目もふらず信念を貫き、こだわりの商材やサービスで差別化していくようなストーリーになっていると思います。
「こだわり」の企業は良いイメージですが、「思い込み」の企業はなんだかよくないイメージですよね。
思い込みとこだわり、同じように、わき目もふらずに貫くように見えますが、何が違うのでしょうか。

はざま

2次試験に落ち続けた私は、この違いが判らなかったのでしょう。
ようやく体感できたのは、

思い込みは、自分の経験や主観だけをを元にして短絡的に判断し、第一印象で突っ走る。
こだわりは、複数選択肢を考えたうえで、あえてひとつに執着する。

ということでした。
言葉では理解していたつもりですが、実感として腹落ちしていませんでした。
思い込みとこだわりは、結果的にはわき目もふらず、な姿は同じに見えるかもしれませんが、そこにに至るプロセスは違うのでしょう。

実際には、思い込みとこだわりは明確に分けられないかもしれません。正しく豊富な経験に裏打ちされた思い込みは成功につながるでしょうから、こだわりといっても通用すると思います。
思い込みとこだわりの、はざまの領域ががあるのだと考えています。

中小企業診断士として

「思い込み」といえば、アニメ「巨人の星」のオープニングで、思い込んで野球の道を進む、のようなニュアンスの歌詞が出てきます(引用自重しました!?)。主人公は現代から考えるとめちゃくちゃなトレーニングをして巨人軍に入団しますが、思い込みには破壊的パワーや突破力があることは否定できません。
しかし、企業経営者が「100%の思い込み」で突っ走ると、その企業はあやういと考えられます。

企業を支援する中小企業診断士には、経営者の考える方向が、まったくの思い込みなのか、それともこだわりなのか、そのはざまなのか、確認する役割があると思います。裏をとる、とも言えるでしょうか。確認なしで、もし経営者と一緒になって100%の思い込みで行動すると、まったく支援にならないことは想像できます。

中小企業診断士には思い込みは厳禁、なので試験で思い込みをしない人物かどうかを試される、なんてのは、考えすぎですかね。

ここまでだいぶ書きましたので、私がどうやって思い込みを直そうとしたかは、またいつか書きたいと思います。

IT系企業に所属する企業内診断士です。