便利だったあの統計サイトが、装いも新たに生まれ変わりました
新型コロナによる経済活動の変化をビジュアル化できるサイトとして、V-RESASというサイトがありました。
当ブログでもいくつかの活用例をご紹介しました。
V-RESASでは、コロナの影響がなかった2019年度を基準値とし、翌年度以降のデータを比較することが出来ます。これによって、コロナ禍での経済状況がどう悪化したのか簡単に理解できました。
しかしながら、現在(2024年5月時点)のようにコロナ禍の影響が薄くなってくると、コロナ禍以前の2019年度との比較はコロナの影響がない同士の比較となり、意味が薄くなってきます。
そこで(かは知りませんが)V-RESASは2024年3月31日で公開を終了しました。
2024年からは、V-RESASに変わって、RAIDA(レイダ)というサイトが公開されるようになりました
■ RAIDA(レイダ)とは
RAIDAは、データにより地域課題を捉え、分析・考察することをサポートし、施策目標の達成を後押しするプラットフォーム、だそうです。
V-RESASがコロナにより経済活動がどのくらい縮小したかを把握するのに特化していた一方、RAIDAは現在の経済現状と行政施策の達成度の把握に注力しているようです。
RAIDAが提供するテーマは今のところ次の3つです
・感染症回復:旅行
・物価高騰・円安
・デジタル実装
以下、簡単に見てみましょう。
■ 感染症回復:旅行
V-RESASにも似たような機能がありましたが、RAIDAは都道府県を訪問した人数と、消費金額の表示に特化しています。
特に、外国人訪問客が何人来てどのくらいの金額を消費したのか、などが簡単にわかるようになりました。
旅行関連事者には有用なデータかと思います。
下の図は東京都への国内+海外からの旅行者の消費金額です。海外からの旅行者の回復がすさまじいことが分かります。
ただし、RAIDAでは、V-RESASのようにあるエリアから別のエリアへの人流データは取れなくなっています。
エリア指定も、V-RESASでは結構細かい地方まで指定できたのですが、RAIDAでは都道府県が最小単位でそこまで細かく取れませんでした。
RAIDAは、旅行関連事者が、平均客単価やインバウンド需要の様子などを都道府県単位で素早く調べるのに適している、と言えるでしょう。
■ 物価高騰・円安
最近は円安が続き、生活に必要な物資の値上がりが続いています。
RAIDAでは、品目別の消費者物価指数を2019年分から見ることができます。
具体的な品目としては以下の通りです。
ここからさらに細かい品目を指定することもできます。
物価高の影響が表れている品目などを素早くをビジュアル化できます。
ただし、V-RESASのような、もっと細かい(マニアックな?)物品のデータは見ることができません。
私は過去のブログで、酷暑になると「アイス、麺類、漬物」が売れると言われてる説が本当がどうか、V-RESASを用いて調べたことがあるのですが、RAIDAでは調べることができませんでした。
■ デジタル実装
これはV-RESASにはなかった視点です。
このテーマでは、地方公共団体の各種サービスが、どの程度デジタル化されているかを見ることができます。
例えば、住民票等をコンビニ交付できるサービスが出来ている市町村をビジュアルで見ることができます。
また、地方公共団体ごとに、具体的な事例を検索することができます。
例えば私が住んでいる横浜市では、粗大ゴミの手数料納付がネット決済化されたのですが、事例の一つとして例示されていました。
■ 最後に
私はまだまだRAIDAを使いこなせていません。
今後調べてまたブログで報告していきたい思います。
皆さんも、顧客の前や会議の場で、チャチャっとデータを出せると便利かと思いますので、このサイトを活用できるとよいのではと思います。