紅茶商人・松田卓也の日記 ~Vol.005~ 【国と自分との相性】
~前回からのつづき~
世界を襲ったリーマンショックの影響で、私たちは取扱商品を変更せざるを得なくなりました。
特に私が担当していた建設機械(ショベル、クレーン 等)は金額が大きい為キャッシュフローを悪化させやすく、見直しを迫られました。
そして私は新たな商流探しの為、まさに世界中を奔走する事に。
2010年以降、私は中国、アメリカ、イギリス、ミャンマー、インド、マレーシア、ウズベキスタン、台湾・・・等、何度も足を運び、現地のパートナーと打ち合わせを行ってきました。
少しの可能性があれば現地に飛び込み、必死に新たな可能性を探る毎日。
そして私は、とある一つの事に気がつきました。
人と人とに相性があるように、国と自分との間にも、相性があるのだなと。
その土地が持つ、雰囲気、匂い、空気、水、食事、人柄、文化、歴史、日本との関係性、そして宗教。
全てひっくるめて、その国に対して自分はどう感じているのか。
これは思考というよりも、もっと感覚的なもののような気がします。
肌が合うかどうか、という言い方の方が、近いのかもしれません。
こういった自分の内なる声や感覚を無視すると、結果的に、相手国のパートナーと、健全で対等な関係を築いていく事はできません。
そしてこればかりは、慣れや訓練で克服できないと思っています(ちなみに私は、インドがどうしてもダメでした)。
その国に適応できなければ、全てがストレスになってしまいます。
『国によっては、どうしても適応できない事もある』
この事実はしっかり理解しておくべきだと。
この事は、継続的に仕事をしていくうえで、とても重要な事だと思っています。
また、基本的に日本ほど安全で清潔な国はないですし、日本人以上に勤勉で真面目な人種を、私は知りません。
ですから、その国を日本と比較して『減点法』でジャッジしてしまうと、その国を受け入れられなくなってしまいます。
そしてそんな状況の中、私はとある小さな島国を訪れることになりました。
そう、インドの下にある『聖なる光り輝く島』スリランカです。
~次回に続く~
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