新型コロナ感染症 新しい選択肢:ヌバキソビッドワクチンとmRNAワクチンの違いとは?
新型コロナウイルスワクチンは、私たちの健康を守るために重要な役割を果たしてきました。その中でも、ファイザーやモデルナのmRNAワクチンは広く接種され、多くの人に知られています。しかし、2022年に日本で新たに承認された「ヌバキソビッド」は、mRNAワクチンとは異なるタイプのワクチンです。この記事では、ヌバキソビッドの特徴と、mRNAワクチンとの違いについて詳しく見ていきます。
ヌバキソビッドとは? ヌバキソビッドは、ノババックス社が開発した「組換えタンパク質ワクチン」で、従来のワクチン技術に基づいています。具体的には、SARS-CoV-2ウイルスのスパイクタンパク質を遺伝子組み換え技術を使って作り、それを接種することで免疫を誘導します。この技術は、B型肝炎ワクチンなど他のワクチンでも使用されており、長年の実績があります。
mRNAワクチンとの違い 一方、mRNAワクチン(ファイザーやモデルナ)は、ウイルスのスパイクタンパク質の遺伝情報をmRNAとして体内に投与し、細胞がそのmRNAを使ってスパイクタンパク質を作り出し、免疫を誘導します。mRNAワクチンは非常に新しい技術で、特に製造の速さと大量生産が可能であることが特徴です。
ヌバキソビッドとmRNAワクチンの大きな違いは、製造プロセスと保存方法です。ヌバキソビッドは従来の冷蔵温度(2〜8℃)で保存できるため、流通や保管が容易です。これに対し、mRNAワクチンは超低温での保存が必要です。
効果と副作用について 臨床試験では、ヌバキソビッドは約90%の発症予防効果が確認されています。また、副作用としては、注射部位の痛みや倦怠感、頭痛などが報告されていますが、mRNAワクチンと同様に、これらの副作用は一過性であり、重大なリスクはほとんどないとされています。
ヌバキソビッドは、mRNAワクチンに代わる安全で効果的な選択肢として期待されています。特に、mRNAワクチンに不安を感じる方や、副反応が気になる方にとって、新たな希望となるかもしれません。