大学をやめて
私は大学2年を終えたときにドイツに来ました。
そして、その1年後、大学を退学する決断をしました。
「その決断に至るまでの簡単な過程」と「決断後の今の自分がどう感じているか」をここで共有してみようと思います。
私がドイツにサッカー留学を考えたのは、大学2年の初めでした。
それはドイツにサッカー留学に行っている先輩がいて、話を聞いたのがきっかけでした。
その頃は大学のサッカー部に所属していて、毎日部活に励んでいました。
1年のときからトップチームでプレーできていたので、1年生のときは特に考えずに自分に集中して純粋にプレーできていたと思います。
しかし、1年間プレーしてみて、組織内部の色んなものが少しずつ見えるようになりました。
大学2年になり、純粋にサッカーを楽しんで自分にだけフォーカスしていれば良い時期が過ぎ去り、組織や環境に納得できない自分が少しずつ大きくなっていきました。
それが次第に大きくなり、この環境でサッカーをしたくないなと思ってしまったのです。
本を読んで考え方を学び、何度も自分を言いくるめ納得させようとしましたが、ダメでした。
とても環境のせいで、言い訳ばかりで、わがままな自分に思えますが、そこに我慢をしながらサッカーをするのは違うなと思ってしまいました。
そこでまだやれることはないかと考え、少しずつ組織の中でも意見を言えるような立場になって、「少しずつ組織を変えることができないか」という視点で考えるようになりました。
しかし、知れば知るほど変えられないことに気づいてしまう自分がいました。
そこで、1年間留学してみて、一旦そこから離れて自分がどう思うのかを見てみようと思い、1年間卒業が遅れることを覚悟し、留学することを決意しました。
留学中の1年間で、これから自分の人生どうしていくかを自分としっかり向き合って決めようと思っていました。
実際に留学をして、日本ではない国の文化に触れ、自分の考えの狭さに驚きました。
外からみて、見える日本の良いところ悪いところをたくさん見ることができました。
ドイツでサッカーをする楽しさ、整ったサッカー環境、文化、人、考え方、どれも自分が求めていた環境がありました。
その結果、私は大学を退学するという決断をしました。
他にもたくさんの理由がありますが、ざっくり言えばこんな感じです。
大学をやめる決断をするとき、たくさんの人に相談し、色んな意見を貰いました。
多くの人は私の決断に反対してくれました。
とても愛のある反対意見を貰うことができたのですが、私の決断は変わりませんでした。
人の意見を否定するということがどれだけ大変で、どれだけ愛のあるものであったか。
反対してくれた本当に愛のある方々はこれからも大切にしていきたいと思っています。
私の意見を理解し、尊重してくれた方々ももちろん大切にしていきます。
自分の人生だし、自分で決断したので、この先どうなっても自分の責任です。
自分の決断を正解にするべく、これからも自分の人生を歩んでいこうと思います。
思えば、今まで敷かれたレールの上を、はみ出すことなくしっかり歩んできた人生でした。
20歳にして、そのレールを断ち、自分で道を作っていく人生を選びました。
厳しい世界だということは分かっているつもりです。
そんな道を選んで、すっきりした自分とこれからの将来に不安のある自分の両方がいます。
決断に後悔があるかと聞かれたら、100%の自信をもって「ない」と言える自分はまだいません。
それは、まだ自分の決断した道を正解にできていないからだと思います。
だからこれから、自分の貴重な人生の時間を使って、自分の道を正解にしていけるように、必死にもがいていこうと思います。
いつか100%の自信をもって、大学をやめて良かったと言えるように。