映画の紹介50本目『わたしは、ダニエル・ブレイク』
こんにちは、TAKUです。
今日紹介する映画は、
『わたしは、ダニエル・ブレイク』です。
この映画は、
ケン・ローチ監督の作品で、
イギリスの巨匠である、ケン・ローチ監督が格差と貧困をテーマに描いた物語です。
【監督のケン・ローチについて】
監督はイギリスの映画監督で脚本家です。
監督は電気工の父と仕立屋の母を両親に持ち、高校卒業後に2年間の兵役に就いた後、オックスフォード大学に進学し法律を学びます。
卒業後63年にBBCテレビの演出訓練生になり、66年の「キャシー・カム・ホーム」で初めてTVドラマを監督を務め、67年には『夜空に星のあるように』で長編映画監督デビューを果たしました。
また労働者や社会的弱者に寄り添った人間ドラマを描いた作品で知られており、その政治的信念を色濃く反映させた、第二次世界大戦後イギリスの労働党政権誕生を、労働者や一市民の目線で描いたドキュメンタリー映画「THE SPIRIT OF ‘45」(13)などがあります。
監督のフィルモグラフィーにおける集大成とも言える本作は、2015年のカンヌ国際映画祭では『麦の穂をゆらす風』(06)に続く2度目のパルムドールを受賞して、同賞の2度の受賞はミヒャエル・ハネケらと並んで最多受賞記録です。
【あらすじ】
舞台はニューカッスルです。
老齢を迎えたベテラン大工であったダニエルは、あるとき心臓発作が原因で倒れてしまいます。
職を失って医師からは休職を命じられたため、役所に行き失業給付金申請の為カウンセラーと面談をするものの、職務可能と判断されてしまい給付金は下りずにいました。
仕事に就けない老齢の男性とシングルマザー家族の交流を表現しながら、社会から取りこぼされ人々が非人間的かつ非効率的な国の制度によって、人間としての尊厳を奪われていく様子を描いています。
そんな時に、ロンドンから引っ越して来たばかりのシングルマザー一家であるケイティ達と出会います。
彼女達も道に迷って面会時間に遅れたため、融通の効かない公務員たちの対応で、4週間ほど給付金の交付が降りない事が決まってしまいます。
そんな中、ケイティは子供達の為に万引きに手を染めますが、事情を察した店の支配人に見過ごされるのでした。
ダニエルも給付金交付の矛盾や、不慣れなパソコン操作前提の申請などにやきもきしながらの生活を続けます。
引き続き生活に窮したケイティは、万引きで知り合った警備員の男性から紹介された売春の仕事に身をやつして、ダニエルはそれを止めようとエスコートハウスに乗り込みますが、ケティはその説得を振り切るのでした。
失業給付を得るため、架空の休職と面談を強いられることに役所の制度に茶番を感じダニエルは、役所の壁面に落書きして、街の人々の快哉を受けます。
一人、家にこもるダニエルの元にケイティの娘、デイジーがやってくることを契機に、ダニエルとケイティの仲も修復されます。
その後ケイティの助けを受け、ダニエルは支援手当を受けるための不服申し立てのサポートの機会を得ます。
そして、役所の待合室で彼らの代理人は「医師たちがダニエルの審査について怒っている。きっと私たちは勝てる」と励まします。
待合室にあわてて入ってきた男が救急車を呼ぶように言い、順番が来る前にトイレに行ったダニエルが心臓発作を起こし、ラストを迎えるという物語です。
【最後に】
本映画を鑑賞して、
社会的な弱者に対する生活の保護や扱いについて
深く考えさせられる映画でした。
改めて今後は、国家間における争いも激化するので、今のうちから個人で食っていけるだけの能力や 人生設計をきちんとする必要があると考えました。
とてもお勧めの作品です!