映画の紹介80本目 『タイピスト』
こんにちは、たくやです。
今日紹介する映画は、
『タイピスト』です。
この映画は、
レジス・ロワンサル監督の作品で、
保険代理店主の特訓で、田舎育ちの女性が世界最速のタイピストを目指す物語です。
【監督のレジス・ロワンサルについて】
1998年、短編『Madame Dron』で監督デビューをします。
続いて短編『Simon』(01)、ジェーン・バーキン、マリアンヌ・フェイスフルらが出演するドキュメンタリービデオ「Rendez-vous avec Jane」(05)、短編『Belle, enfinpossible』(05)を監督します。
その他、フランスのシンガー、ジャン・ルイ・ミュラのPVも手掛けます。
長編映画監督デビュー作となった『タイピスト!』(本作。12)では、セザール賞新人監督作品賞にノミネートされました。
【あらすじ】
舞台は1958年のフランス北部です。
田舎で父の営む雑貨店で働くローズ・パンフィルは、父親から地元の縁談を持ちかけられていました。
ローズは田舎を離れようと、ルイ・エシャールが経営する保険代理店の秘書の面接を受けます。
他の面接者が地味な格好でいる中、雑貨店の商品だった西独製のタイプライター「Triumph」で覚えたタイプ早打ちの特技と花柄のワンピース姿の彼女は目を引き、1週間の試用で採用が決まります。
しかし、結局タイプライターの早打ち以外取り柄のないローズに対し、ルイは「仕事を続けたいのならタイプライター早打ち大会に出場せよ」と命じるのでした。
初出場の1958年大会ではわずか2文字の差で敗退し、世界大会への出場を目指した2人の特訓が始まります。
ローズは下宿を離れ、ルイの自宅に下宿することになりました。
そこでまずはブラインドタッチの習得からスタートします。
特訓と奇妙な同居生活を通じて、ローズは”鬼コーチ”であるはずのルイの真実の姿に気付いていくのでした。
やがて迎えた1959年のバス=ノルマンディー地方大会で、ローズは圧勝します。
地方紙の一面にも掲載され、ローズは一躍町の有名人になりました。
その後、マリーはローズをルイの家に送り、ルイの家族に対し婚約者だと紹介して、ルイの家族からは既成事実として受け止められて、ローズは大歓迎を受けます。
ルイは当初抵抗を示しますが、ローズが酔った勢いでルイの父に本音で猛反論したのを見て、状況を受け入れるのでした。
全フランス大会のために、二人はパリへ上京します。
翌日の全仏大会、現チャンピオンのアニーは、ジャピー創業家を味方につけ、彼女のために開発された最新モデルを導入し、優勝に絶対の自信を持っていました。
決勝戦、二人の結果は互角で、5分間の延長戦が行われることになります。
ルイは、ローズがアニーの結果をとっくの昔に抜いていたと、わざと彼女を怒らせ発奮させて、ローズは見事に優勝するが、ルイは彼女の元を離れてしまいます。
ジャピー社と契約したローズは、フランス中のスターになり、一方でルイは新しい秘書を募集していましたが、二人とも行き詰まりを感じていきます。
ある日、ルイはマリーに自分で無くボブを選んだ理由を聞きに行きます。
スポーツも事業も、そしてマリーに対しても1番になれなかったルイにとって、マリーの「自分から2番目でいることを望んだ」という指摘はもっともなものでした。
ルイは不安を彼女に吐露して、その後ラストへ向かう物語です。
【最後に】
本映画を鑑賞して、
フランスの1950年台のノスタルジックな情景やもどかしい恋愛、田舎者から洗練された女性へと変化していく過程など、見る側としてほっこりするような気持ちになりました。
とてもオススメの作品です!